美味しかったカレーの昼食後、紀伊田辺駅へと戻り、特急で大阪へ帰ります。
<<晩秋の紀州山中巡り-10>
紀伊田辺から大阪の天王寺までは、およそ2時間の所要時間。
JR紀勢本線は、紀伊田辺以西の区間でも、思っていたより長い距離を、海岸に沿ってレールが延びていました。
これまでの紀州山中の行程を辿ってきた余韻に浸りつつ、広々と開けた太平洋を一望する雄大な眺めを大いに楽しみ、今回の旅の終着地である、天王寺へ到着しました。
紀伊田辺駅へと、戻ってきました。
駅前のロータリーには、武蔵坊弁慶の像が立っていました。
弁慶は、詳細は不明ながらも紀伊の出身といわれており、田辺市は「弁慶生誕の地」という観光PRを行なっていることから、弁慶ゆかりの地として、こうした像を建てたのでしょうね。
弁慶終焉の地とされる岩手県平泉町と姉妹都市となる等、弁慶繋がりでの交流も盛んなようです。
建て替え工事が始まり、閉鎖されていた紀伊田辺駅の駅舎。
1932年の開業当初からの駅舎が姿を消してしまうのは残念ですが、津波襲来にも対応可能な新しい駅がどのような姿で誕生するのか、興味津々でもあります。
この駅舎の奥(画像左端)に、こじんまりとした平屋の仮駅舎が供用中であった、2018年11月の紀伊田辺駅でした。
乗車する特急が出発する時刻の30分位前に駅へと戻ってきたので、仮駅舎の改札口の前で、ホームへと入って来る電車等を眺めながら、時間を潰していました。
仮駅舎は、必要最小限のスペースだけを確保しているので、当然ながら椅子もなく、電車を待つことのできる場所ではありません;
新駅舎が完成するまで、仕方ありませんね。。。
乗車するのは、13時29分発の特急「くろしお22号」新大阪行。
出発時刻の10分程前に、改札を通って、ホームへと出ました。
ホーム上の、特急用の扉目標。
(画像クリックで、別ウィンドウが開きます)
アドベンチャーワールドのある白浜が間近な田辺だけに?、パンダのキャラクターもよく目にしました。
中央部の波飛沫の図柄は、かつて特急「くろしお」に使用されていた車両が掲げていた、ヘッドマークのものですね(Wikipedia画像へのリンク)。
列車名である、「くろしお」のフォントも、ヘッドマークと同じですね。
因みに、「パンダ車両(Wikipedia画像へのリンク)」もありますw
もう間もなく、特急が到着します。
慌ただしくランチを摂っただけの滞在となってしまった、田辺の街でしたが、機会が許せば、また訪れてみたいです。
13時26分、定刻どおりに新大阪行きの特急「くろしお22号」が、ホームへすべり込んで来ました。
(画像クリックで、別ウィンドウが開きます)
上の画像が先頭車両で、下の画像が乗車する最後尾の車両です。
「くろしお22号」がやって来た方向(白浜方面)は、ここ紀伊田辺から単線となるので、対向列車が行き違いのため、「くろしお22号」の到着を待っていました。
下の画像にも写っているその対向列車は、白浜行の特急「くろしお9号」です。
最終行程である「くろしお22号」の乗車は、奮発してグリーン車です♪
シートは、横3席×5列=定員15名のゆったり配置^^
この車両、紀伊田辺方の後ろ半分がグリーン車で、天王寺方の前半分は普通車となっています。
紀伊田辺を出発して少し経つと、海が視界へ入ってきました。
(画像クリックで、別ウィンドウが開きます)
初めのうちは、まだ少し離れて見えていたのですが、この後浜辺がグングン近寄ってきました(線路が浜辺へと近寄っていきました)。
ようやく雨も上がったようで、雲間から光の帯が射す空模様が、幻想的でした。
波打ち際は、列車のすぐ窓際までに迫ってきました!
(画像クリックで、別ウィンドウが開きます)
和歌山までは、三重県の亀山から南下して紀伊半島の沿岸部をなぞるように進むJR紀勢本線の区間ですが、最も和歌山寄りで複線となり沿線人口も多い紀伊田辺以西の区間でも、線路の横がすぐ海岸という位までに、海に近い場所を走行していたのですね。
紀勢本線を走る列車の乗車したのは、恐らく学生時代以来であり、乗車当時の記憶もすっかり薄れてしまっていたので、これは嬉しいサプライズでした。
座席の背面ポケットには、津波が予想される場合の列車からの避難方法についての案内が入っていました。
(画像クリックで、別ウィンドウが開きます)
避難するパンダさんのイラストはユーモラスですが、真面目な内容です。
観光地である南紀への足である特急「くろしお」だけに、日本語、英語、簡体字とハングルの、4言語(片面2言語の両面版)での表記となっていました。
太平洋の波が洗う紀伊半島沿岸部は、2018年1月1日時点でマグニチュード8~9規模の地震が発生する確率が70%~80%という南海トラフ地震で、その強い揺れや津波の被害が予想されています。
東日本大震災で、津波の恐ろしさも多くの人達の間で共有されたことでもありますし、列車内でも、このような避難誘導の対策を策定しているのですね。
避難の案内にも載っていた、線路際に設けられた、案内看板。
列車を降りた後、矢印の方向へと進むと、線路外へと誘導されます。
太平洋の大海原の、雄大なパノラマを一望する絶景。
(画像クリックで、別ウィンドウが開きます)
紀伊田辺から大阪までの車窓風景で、ここまで壮大な眺めをしばらくの間、堪能することができるとは思ってもいませんでした。
この旅は基本的に、山中を巡る旅として考えていて、大阪への帰路の道中も、海を望めるのもほんの僅かだろうと思いこんでいたので、全くの「予期せぬ出来事」と相成り、慌ててコンデジを引っ張り出しましたw
黒潮洗う太平洋の外海の筈ですが、この日のこの時は、風も弱かったのか、ご覧のとおりの穏やかな海の風景が、一面に広がっていました。
これから走行する行く手の線路や、これまで走ってきた後方の線路とが、共にアングルへ入り、弧を描く海岸線に沿って、カーブの連続している区間であることを実感する眺めです。
紀伊半島は、沿岸部まで山や高台が迫る地形であり、海沿いを走っている紀勢本線も、海からの距離に関係なくカーブの多い線形です。
老朽化により車両を置き替えられるまでは、特急「くろしお」にも、カーブに差し掛かると車体を傾けて遠心力を減らして、カーブを高速で通過できる機構を備えた車両が充てられていました。
風力発電の風車が林立している尾根の麓を、走り抜けていきます。
海岸から離れると、一気に山あいの車窓風景へ。
変化に富んで、見飽きることのない、紀勢本線の眺めです。
みかんの産地である和歌山県を貫いて走る紀勢本線…沿線には、みかん畑もたくさんあります。
(画像クリックで、別ウィンドウが開きます)
濃い緑色をしたみかんの葉と、明るい橙のみかんの実とのコントラストは、あいにくの曇天の下でも鮮やかですね!
みかん畑の風景は、海との取り合わせも、良く似合います。
たわわに実った実を付けたみかんの樹々の中を、「くろしお22号」は疾走します。
昼下がりののどかな眺めは、列車の揺れと共に、心地良い眠気を誘いますね(^^;)
紀伊田辺で乗車してから、約1時間が経過。
和歌山の近くの海南(かいなん)という街の近くまで、やって来ました。
(画像クリックで、別ウィンドウが開きます)
海の対岸は、もう和歌山市内です。
観覧車が見えている辺りは、テーマパークやリゾートホテルに温泉施設、市場等の施設が集まっている、和歌山マリーナシティ。
海の眺めを間近に楽しめた車窓風景も、この辺りでお終いです。
海南を過ぎると、列車は和歌山の市街地へと入り、14時46分に和歌山へ到着しました。
和歌山を出発すると、走行路線を紀勢本線から阪和線へと変えた「くろしお22号」は紀の川を渡り、和歌山県から大阪府へと入ります。
大阪へと近付くにつれ、沿線の建物も増えていきます。
関西空港方面への乗換駅でもある日根野(ひねの)を出発後は、天王寺までノンストップ。
仁徳天皇陵の脇を駆け抜けた先の駅である三国ヶ丘で、前日の最初の行程で、なんばから橋本まで乗車した南海高野線と交差し、一路天王寺へと疾走します。
大和川を渡り大阪市内へと入ると、線路は高架となり、やがて天王寺駅前に高さ300mで聳える超高層ビル、「あべのハルカス」が見えてきました。
(画像クリックで、別ウィンドウが開きます)
その姿が徐々に大きくなって見えてきた頃には、「くろしお22号」は天王寺まで、あと数分にまで迫っています。
間もなく、今回の旅の終幕です。
15時33分、「くろしお22号」は定刻どおり、天王寺へ到着しました。
(画像クリックで、別ウィンドウが開きます)
紀伊田辺からの約157kmの所要時間は、2時間4分。
時間の経過を忘れて、雄大な絶景に魅せられた、束の間にも感じた道中でした。
紀州の山中を駆け足で巡り、歴史を感じ、温泉と美食を堪能し、最後は太平洋のパノラマ風景を鑑賞するという、短いながら充実した旅を思い出しながら、天王寺のホームに降り立った気分は、すこぶる満足!!
終点の新大阪へ向けて出発する「くろしお22号」を見送って、旅を終えました。
京都の自宅へ帰着後、この日の夕食は、紀伊田辺駅で購入して、それはそれは大事にお持ち帰りさせていただいたw駅弁をいただきました。
その名も、「弁鶏」!
もちろん、田辺に所縁のある「弁慶」をもじったネーミングでしょうねw
包装には、「紀州備長炭・あぶり焼き弁当」の文字も。
食欲を煽ってくれます。
「弁鶏」の、ゴージャスな内容です(^г^)
(画像クリックで、別ウィンドウが開きます)
平飼いされた地元産の鶏肉を秘伝のタレで煮込み、更に紀州備長炭で炙り焼いたという、製造元である仕出し屋さん渾身の逸品は伊達ではありません!
ジューシィな食感と、しっかり肉に封じ込まれた旨みとで、幾らでも美味しくいただけてしまいます(もう1つ買ってもよかったなぁ…と思った位w)。
炙られた肉の下は、そぼろご飯♪
奈良漬けに生姜や山菜等の付け合わせとの相性も、抜群に美味しかったです。
この「弁鶏」の他、3種類の駅弁が、仮駅舎での営業にもかかわらず販売されていた紀伊田辺駅…駅弁の充実ぶりにも、目を見張りました。
「駅弁目当てに再訪してもいいかな」とも思ってしまえた紀伊田辺駅の、素敵な駅弁でした^^
ご馳走さまでした!
<晩秋の紀州山中巡り 了>
<<晩秋の紀州山中巡り-10>
紀伊田辺から大阪の天王寺までは、およそ2時間の所要時間。
JR紀勢本線は、紀伊田辺以西の区間でも、思っていたより長い距離を、海岸に沿ってレールが延びていました。
これまでの紀州山中の行程を辿ってきた余韻に浸りつつ、広々と開けた太平洋を一望する雄大な眺めを大いに楽しみ、今回の旅の終着地である、天王寺へ到着しました。
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紀伊田辺駅へと、戻ってきました。
駅前のロータリーには、武蔵坊弁慶の像が立っていました。
弁慶は、詳細は不明ながらも紀伊の出身といわれており、田辺市は「弁慶生誕の地」という観光PRを行なっていることから、弁慶ゆかりの地として、こうした像を建てたのでしょうね。
弁慶終焉の地とされる岩手県平泉町と姉妹都市となる等、弁慶繋がりでの交流も盛んなようです。
建て替え工事が始まり、閉鎖されていた紀伊田辺駅の駅舎。
1932年の開業当初からの駅舎が姿を消してしまうのは残念ですが、津波襲来にも対応可能な新しい駅がどのような姿で誕生するのか、興味津々でもあります。
この駅舎の奥(画像左端)に、こじんまりとした平屋の仮駅舎が供用中であった、2018年11月の紀伊田辺駅でした。
乗車する特急が出発する時刻の30分位前に駅へと戻ってきたので、仮駅舎の改札口の前で、ホームへと入って来る電車等を眺めながら、時間を潰していました。
仮駅舎は、必要最小限のスペースだけを確保しているので、当然ながら椅子もなく、電車を待つことのできる場所ではありません;
新駅舎が完成するまで、仕方ありませんね。。。
乗車するのは、13時29分発の特急「くろしお22号」新大阪行。
出発時刻の10分程前に、改札を通って、ホームへと出ました。
ホーム上の、特急用の扉目標。
(画像クリックで、別ウィンドウが開きます)
アドベンチャーワールドのある白浜が間近な田辺だけに?、パンダのキャラクターもよく目にしました。
中央部の波飛沫の図柄は、かつて特急「くろしお」に使用されていた車両が掲げていた、ヘッドマークのものですね(Wikipedia画像へのリンク)。
列車名である、「くろしお」のフォントも、ヘッドマークと同じですね。
因みに、「パンダ車両(Wikipedia画像へのリンク)」もありますw
もう間もなく、特急が到着します。
慌ただしくランチを摂っただけの滞在となってしまった、田辺の街でしたが、機会が許せば、また訪れてみたいです。
13時26分、定刻どおりに新大阪行きの特急「くろしお22号」が、ホームへすべり込んで来ました。
(画像クリックで、別ウィンドウが開きます)
上の画像が先頭車両で、下の画像が乗車する最後尾の車両です。
「くろしお22号」がやって来た方向(白浜方面)は、ここ紀伊田辺から単線となるので、対向列車が行き違いのため、「くろしお22号」の到着を待っていました。
下の画像にも写っているその対向列車は、白浜行の特急「くろしお9号」です。
最終行程である「くろしお22号」の乗車は、奮発してグリーン車です♪
シートは、横3席×5列=定員15名のゆったり配置^^
この車両、紀伊田辺方の後ろ半分がグリーン車で、天王寺方の前半分は普通車となっています。
紀伊田辺を出発して少し経つと、海が視界へ入ってきました。
(画像クリックで、別ウィンドウが開きます)
初めのうちは、まだ少し離れて見えていたのですが、この後浜辺がグングン近寄ってきました(線路が浜辺へと近寄っていきました)。
ようやく雨も上がったようで、雲間から光の帯が射す空模様が、幻想的でした。
波打ち際は、列車のすぐ窓際までに迫ってきました!
(画像クリックで、別ウィンドウが開きます)
和歌山までは、三重県の亀山から南下して紀伊半島の沿岸部をなぞるように進むJR紀勢本線の区間ですが、最も和歌山寄りで複線となり沿線人口も多い紀伊田辺以西の区間でも、線路の横がすぐ海岸という位までに、海に近い場所を走行していたのですね。
紀勢本線を走る列車の乗車したのは、恐らく学生時代以来であり、乗車当時の記憶もすっかり薄れてしまっていたので、これは嬉しいサプライズでした。
座席の背面ポケットには、津波が予想される場合の列車からの避難方法についての案内が入っていました。
(画像クリックで、別ウィンドウが開きます)
避難するパンダさんのイラストはユーモラスですが、真面目な内容です。
観光地である南紀への足である特急「くろしお」だけに、日本語、英語、簡体字とハングルの、4言語(片面2言語の両面版)での表記となっていました。
太平洋の波が洗う紀伊半島沿岸部は、2018年1月1日時点でマグニチュード8~9規模の地震が発生する確率が70%~80%という南海トラフ地震で、その強い揺れや津波の被害が予想されています。
東日本大震災で、津波の恐ろしさも多くの人達の間で共有されたことでもありますし、列車内でも、このような避難誘導の対策を策定しているのですね。
避難の案内にも載っていた、線路際に設けられた、案内看板。
列車を降りた後、矢印の方向へと進むと、線路外へと誘導されます。
太平洋の大海原の、雄大なパノラマを一望する絶景。
(画像クリックで、別ウィンドウが開きます)
紀伊田辺から大阪までの車窓風景で、ここまで壮大な眺めをしばらくの間、堪能することができるとは思ってもいませんでした。
この旅は基本的に、山中を巡る旅として考えていて、大阪への帰路の道中も、海を望めるのもほんの僅かだろうと思いこんでいたので、全くの「予期せぬ出来事」と相成り、慌ててコンデジを引っ張り出しましたw
黒潮洗う太平洋の外海の筈ですが、この日のこの時は、風も弱かったのか、ご覧のとおりの穏やかな海の風景が、一面に広がっていました。
これから走行する行く手の線路や、これまで走ってきた後方の線路とが、共にアングルへ入り、弧を描く海岸線に沿って、カーブの連続している区間であることを実感する眺めです。
紀伊半島は、沿岸部まで山や高台が迫る地形であり、海沿いを走っている紀勢本線も、海からの距離に関係なくカーブの多い線形です。
老朽化により車両を置き替えられるまでは、特急「くろしお」にも、カーブに差し掛かると車体を傾けて遠心力を減らして、カーブを高速で通過できる機構を備えた車両が充てられていました。
風力発電の風車が林立している尾根の麓を、走り抜けていきます。
海岸から離れると、一気に山あいの車窓風景へ。
変化に富んで、見飽きることのない、紀勢本線の眺めです。
みかんの産地である和歌山県を貫いて走る紀勢本線…沿線には、みかん畑もたくさんあります。
(画像クリックで、別ウィンドウが開きます)
濃い緑色をしたみかんの葉と、明るい橙のみかんの実とのコントラストは、あいにくの曇天の下でも鮮やかですね!
みかん畑の風景は、海との取り合わせも、良く似合います。
たわわに実った実を付けたみかんの樹々の中を、「くろしお22号」は疾走します。
昼下がりののどかな眺めは、列車の揺れと共に、心地良い眠気を誘いますね(^^;)
紀伊田辺で乗車してから、約1時間が経過。
和歌山の近くの海南(かいなん)という街の近くまで、やって来ました。
(画像クリックで、別ウィンドウが開きます)
海の対岸は、もう和歌山市内です。
観覧車が見えている辺りは、テーマパークやリゾートホテルに温泉施設、市場等の施設が集まっている、和歌山マリーナシティ。
海の眺めを間近に楽しめた車窓風景も、この辺りでお終いです。
海南を過ぎると、列車は和歌山の市街地へと入り、14時46分に和歌山へ到着しました。
和歌山を出発すると、走行路線を紀勢本線から阪和線へと変えた「くろしお22号」は紀の川を渡り、和歌山県から大阪府へと入ります。
大阪へと近付くにつれ、沿線の建物も増えていきます。
関西空港方面への乗換駅でもある日根野(ひねの)を出発後は、天王寺までノンストップ。
仁徳天皇陵の脇を駆け抜けた先の駅である三国ヶ丘で、前日の最初の行程で、なんばから橋本まで乗車した南海高野線と交差し、一路天王寺へと疾走します。
大和川を渡り大阪市内へと入ると、線路は高架となり、やがて天王寺駅前に高さ300mで聳える超高層ビル、「あべのハルカス」が見えてきました。
(画像クリックで、別ウィンドウが開きます)
その姿が徐々に大きくなって見えてきた頃には、「くろしお22号」は天王寺まで、あと数分にまで迫っています。
間もなく、今回の旅の終幕です。
15時33分、「くろしお22号」は定刻どおり、天王寺へ到着しました。
(画像クリックで、別ウィンドウが開きます)
紀伊田辺からの約157kmの所要時間は、2時間4分。
時間の経過を忘れて、雄大な絶景に魅せられた、束の間にも感じた道中でした。
紀州の山中を駆け足で巡り、歴史を感じ、温泉と美食を堪能し、最後は太平洋のパノラマ風景を鑑賞するという、短いながら充実した旅を思い出しながら、天王寺のホームに降り立った気分は、すこぶる満足!!
終点の新大阪へ向けて出発する「くろしお22号」を見送って、旅を終えました。
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京都の自宅へ帰着後、この日の夕食は、紀伊田辺駅で購入して、それはそれは大事にお持ち帰りさせていただいたw駅弁をいただきました。
その名も、「弁鶏」!
もちろん、田辺に所縁のある「弁慶」をもじったネーミングでしょうねw
包装には、「紀州備長炭・あぶり焼き弁当」の文字も。
食欲を煽ってくれます。
「弁鶏」の、ゴージャスな内容です(^г^)
(画像クリックで、別ウィンドウが開きます)
平飼いされた地元産の鶏肉を秘伝のタレで煮込み、更に紀州備長炭で炙り焼いたという、製造元である仕出し屋さん渾身の逸品は伊達ではありません!
ジューシィな食感と、しっかり肉に封じ込まれた旨みとで、幾らでも美味しくいただけてしまいます(もう1つ買ってもよかったなぁ…と思った位w)。
炙られた肉の下は、そぼろご飯♪
奈良漬けに生姜や山菜等の付け合わせとの相性も、抜群に美味しかったです。
この「弁鶏」の他、3種類の駅弁が、仮駅舎での営業にもかかわらず販売されていた紀伊田辺駅…駅弁の充実ぶりにも、目を見張りました。
「駅弁目当てに再訪してもいいかな」とも思ってしまえた紀伊田辺駅の、素敵な駅弁でした^^
ご馳走さまでした!
<晩秋の紀州山中巡り 了>
車ですと、どうしてもドライバーは運転中に景色を眺めることは無理ですからね;
日本は、山が海の近くまで迫る地形も多いので、海と山両方の風景を同時に楽しむことができることが、結構多いと思います。
弁鶏、大変美味でした^^
鶏肉もご飯もたっぷりで、ボリュームの面も文句ナシの、素晴らしき駅弁でした!
訪れるには少々時間を要する和歌山ですが、いい所ということが、今回の旅で良く分かりました。
タヌ子さんにも、是非訪れてもらって、その良さを実感していただきたいです。
フランスでは電車の旅をしたことがないので比較はできないけれど、ここまでバラエティに富んだ風景を見ることはできないと思います。
弁鶏、美味しそう。
和歌山は一度も訪れたことがないので、いつか山と海を堪能する旅をしてみたい。