歴史的な里坊の景観と見事な紅葉とに彩られた、日吉大社への参道を経て、まずは旧竹林院を訪ねました。
<<晩秋の大津・坂本/電車で琵琶湖周回-03>
坂本の伝統的な街並みを形作っている、延暦寺の僧侶の隠居所である里坊。
旧竹林院も、この里坊の1つとして、比叡山の東山麓である坂本に建立されました。
順路に従い、まずは主屋から庭園を眺め、晩秋の落ち着いた佇まいを体感します。
<旧竹林院>(公式サイト)
<旧竹林院庭園>
京阪坂本駅から、日吉大社への参道を歩くことおよそ10分…旧竹林院の門前に到着。
静かに佇む門の背後に聳え立つ、色付いた大きなモミジの木が、朝陽に輝く見事な紅の彩りで、歓迎してくれました♪
既に地面には、色付いた落葉で、素敵な雰囲気を感じ取ることができます。
主屋へ上がって、屋内から庭園を眺めます。
まだ開園時刻の9時を少し回った早い時間でもあるからなのでしょうが、人影も疎らな屋内です。
おかげで、畳、縁側の好きな場所からのアングルを、存分に楽しむことができました^^
この旧竹林院、元々は延暦寺の里坊(隠居屋敷)として、天正二十年(1592年)に建立されましたが、明治に入って資産家の手に渡り、今日では大津市の所有となっています。
縁側にあるガラス戸の縁によって、大きな絵画の連作のように、庭園を眺めます。
薄暗い屋内と、明るい屋外の庭園とのコントラストで、庭園の様子がより鮮やかに見えるように感じられました。
こちらの庭園でも、紅葉は見頃を少々過ぎて、色付いた葉が地面に散り始めていました。
樹上では、鮮やかな紅から色あせてきた紅、そして橙から黄へ至るグラデーションの妙。
地面では苔の緑と落葉の紅とのコントラスト。
それぞれの、晩秋らしい色彩の美しさが、印象的でした。
松等、緑の常緑樹と、赤く色付いたモミジ等の落葉樹が、交互に積み重なるように、美しい彩りを競い合っているかのよう。
高い位置では、朝陽を浴びて輝くような鮮やかさを見せていましたが、低い位置では影となっていて、抑え気味な色調の佇まいであった、旧竹林院の庭園。
庭園内には、大宮側の水を引き入れています。
主屋内で場所を変えて、額縁風に映える風景を、再び鑑賞。
戸のガラスに映った真っ赤な傘も、面白いアクセントとなって、素敵な眺めに華を添えてくれていました♪
静やかな落ち着いた雰囲気もまた、魅力的に思えた、旧竹林院です。
主屋の二階へも、上がることができます。
二階も一階同様、畳敷きの広い部屋に、縁側が付いた造りとなっていました。
庭園に同じく、高い位置の分、陽の光が朝から入りやすく、一階と比べて明るかった屋内です。
二階からは、俯瞰のアングルから、庭園を眺めることができます。
(画像クリックで、別ウィンドウが開きます)
地面に散った、赤い落葉の広がる様子が、よりハッキリと分かります。
下から見上げる機会の多い紅葉の眺めですが、こうした高い場所から見下ろすのも、趣きがあっていいものですね。
手前の水の流れの他に、庭園奥の高くなっている場所から、小さな滝が流れ落ちているのが見えます。
この滝の周囲や、その高くなっている辺りが、敷もみじとなってるようですね。
滝の周りをズームしてみると、敷もみじの様子が、一段と鮮明に。
まだ木の枝に残っている葉よりも、落葉の方が、より濃い紅となって見えていたのが、印象的な眺めでした。
(画像クリックで、別ウィンドウが開きます)
また、同時に見えていた苔や緑の葉も、木の種類等によって、濃淡様々な色合いなのにも、目を引かれました。
色の濃淡でも、色彩豊かな眺めとなるものですねw
朝陽を浴びて、透明感のある紅を燃え立たせる、美しい紅葉のモミジの樹。
一方、右側の影となっている場所のモミジは、淡い紅のグラデーション。
色の感じの移ろいが、眺めていて面白かったです。
(画像クリックで、別ウィンドウが開きます)
それにしても、光の当たり方一つで、同じモミジの紅葉でも、全く別物のような見え方となるとは…!
自然の造作は、やはり人の手になるそれを容易く超えてしまうものだと、改めて感嘆しました。
紅と緑、光と影と、ダブルのコントラストが印象的であった、旧竹林院主屋からの、庭園の眺め。
(画像クリックで、別ウィンドウが開きます)
この旧竹林院、庭園を高い位置から眺めることができるのがいいですね!
様々なアングルから、美しい庭の眺めを心ゆくまでジックリと、絵画を観るように鑑賞した、朝のひと時でした。
<晩秋の大津・坂本/電車で琵琶湖周回-05>>
<<晩秋の大津・坂本/電車で琵琶湖周回-03>
坂本の伝統的な街並みを形作っている、延暦寺の僧侶の隠居所である里坊。
旧竹林院も、この里坊の1つとして、比叡山の東山麓である坂本に建立されました。
順路に従い、まずは主屋から庭園を眺め、晩秋の落ち着いた佇まいを体感します。
<旧竹林院>(公式サイト)
<旧竹林院庭園>
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京阪坂本駅から、日吉大社への参道を歩くことおよそ10分…旧竹林院の門前に到着。
静かに佇む門の背後に聳え立つ、色付いた大きなモミジの木が、朝陽に輝く見事な紅の彩りで、歓迎してくれました♪
既に地面には、色付いた落葉で、素敵な雰囲気を感じ取ることができます。
主屋へ上がって、屋内から庭園を眺めます。
まだ開園時刻の9時を少し回った早い時間でもあるからなのでしょうが、人影も疎らな屋内です。
おかげで、畳、縁側の好きな場所からのアングルを、存分に楽しむことができました^^
この旧竹林院、元々は延暦寺の里坊(隠居屋敷)として、天正二十年(1592年)に建立されましたが、明治に入って資産家の手に渡り、今日では大津市の所有となっています。
縁側にあるガラス戸の縁によって、大きな絵画の連作のように、庭園を眺めます。
薄暗い屋内と、明るい屋外の庭園とのコントラストで、庭園の様子がより鮮やかに見えるように感じられました。
こちらの庭園でも、紅葉は見頃を少々過ぎて、色付いた葉が地面に散り始めていました。
樹上では、鮮やかな紅から色あせてきた紅、そして橙から黄へ至るグラデーションの妙。
地面では苔の緑と落葉の紅とのコントラスト。
それぞれの、晩秋らしい色彩の美しさが、印象的でした。
松等、緑の常緑樹と、赤く色付いたモミジ等の落葉樹が、交互に積み重なるように、美しい彩りを競い合っているかのよう。
高い位置では、朝陽を浴びて輝くような鮮やかさを見せていましたが、低い位置では影となっていて、抑え気味な色調の佇まいであった、旧竹林院の庭園。
庭園内には、大宮側の水を引き入れています。
主屋内で場所を変えて、額縁風に映える風景を、再び鑑賞。
戸のガラスに映った真っ赤な傘も、面白いアクセントとなって、素敵な眺めに華を添えてくれていました♪
静やかな落ち着いた雰囲気もまた、魅力的に思えた、旧竹林院です。
主屋の二階へも、上がることができます。
二階も一階同様、畳敷きの広い部屋に、縁側が付いた造りとなっていました。
庭園に同じく、高い位置の分、陽の光が朝から入りやすく、一階と比べて明るかった屋内です。
二階からは、俯瞰のアングルから、庭園を眺めることができます。
(画像クリックで、別ウィンドウが開きます)
地面に散った、赤い落葉の広がる様子が、よりハッキリと分かります。
下から見上げる機会の多い紅葉の眺めですが、こうした高い場所から見下ろすのも、趣きがあっていいものですね。
手前の水の流れの他に、庭園奥の高くなっている場所から、小さな滝が流れ落ちているのが見えます。
この滝の周囲や、その高くなっている辺りが、敷もみじとなってるようですね。
滝の周りをズームしてみると、敷もみじの様子が、一段と鮮明に。
まだ木の枝に残っている葉よりも、落葉の方が、より濃い紅となって見えていたのが、印象的な眺めでした。
(画像クリックで、別ウィンドウが開きます)
また、同時に見えていた苔や緑の葉も、木の種類等によって、濃淡様々な色合いなのにも、目を引かれました。
色の濃淡でも、色彩豊かな眺めとなるものですねw
朝陽を浴びて、透明感のある紅を燃え立たせる、美しい紅葉のモミジの樹。
一方、右側の影となっている場所のモミジは、淡い紅のグラデーション。
色の感じの移ろいが、眺めていて面白かったです。
(画像クリックで、別ウィンドウが開きます)
それにしても、光の当たり方一つで、同じモミジの紅葉でも、全く別物のような見え方となるとは…!
自然の造作は、やはり人の手になるそれを容易く超えてしまうものだと、改めて感嘆しました。
紅と緑、光と影と、ダブルのコントラストが印象的であった、旧竹林院主屋からの、庭園の眺め。
(画像クリックで、別ウィンドウが開きます)
この旧竹林院、庭園を高い位置から眺めることができるのがいいですね!
様々なアングルから、美しい庭の眺めを心ゆくまでジックリと、絵画を観るように鑑賞した、朝のひと時でした。
<晩秋の大津・坂本/電車で琵琶湖周回-05>>
このお庭だけでも一体どのぐらいの色が存在するのでしょう。
緑だけでも100色ぐらいありそうですよね。
これだけ豊かな色彩を人の手で表現するのはとても無理だと思います。
そして日本家屋のシンプルな美しさがあるからこそ、この紅葉も更に映えるのですね。
ベルサイユ宮殿の窓から紅葉が眺められるとしても、絶対この『総合的な美』には敵いません!
隠居所としての雰囲気が、落葉の風情とマッチして、晩秋の情感が心に滲むように感じられたように思えます。
本当に紅葉もさることながら、常緑の庭木や苔等の色彩のバラエティ豊かさが、とても印象的であった、旧竹林院の庭園でした。
枯れゆく落葉の散り様にも美を見出したことが、日本の庭園の粋でもあるのでしょうね。