先日の、京都の甘味処での一服に味を占め?、千利休を生んだ豊かな歴史を誇る街である堺へ、和菓子を求め、訪ねてみました。
私にとって堺は、社会人としての第一歩を踏み出した時に、住むこととなった街。
仕事も変わり、京都へ移り住んで久しくなりますが、堺で生活していた思い出は忘れ難く、今回、堺を離れてから初めて、堺を目的地として訪ねることに。
堺に住んでいた頃には、結局訪ねることのなかった、古い街中の老舗菓子店の幾つかを巡り、厳しい暑さも忘れて、ホクホクと幸せなミニ旅となりました♪
京都から約2時間を掛けて辿り着いた(阪堺電車を利用したため、大阪の天王寺から40分程掛かっています;)、堺の菓子店探訪の最初のお店が、こちらの「かん袋」。
地元の人々からは「ちん電」と呼ばれて親しまれている、大阪と堺とを結んでいる路面電車の阪堺電車の、寺地町(てらぢちょう)停留場の近くにあります。
堺の名物和菓子の一つ、「くるみ餅」で有名な、鎌倉時代末期の元徳元年(1329年)創業という、700年にも及ぼうとする歴史を持つ老舗菓子店です。
店の前には、行列ができることもありますが、回転も早いので、私がお店に着いた時も、10分程で入店できました。
店内では、先に注文して会計を済ませ、このような気の札を受け取り、空いている席で注文した品が来るのを待ちます。
入口からレジまでも、行列ができていましたが、お店も慣れたものでw、多くの来店客をテキパキと捌いていき、「待たされ感」はほとんど感じませんでした。
私が注文したのは、「くるみ餅」。
(画像クリックで、別ウィンドウが開きます)
「かん袋」のメニューは、この「くるみ餅」と、「くるみ餅」の上にかき氷を載せた「氷くるみ餅」の2種類。
この日も朝から気温がグングン上昇する、蒸し暑い酷暑…「氷くるみ餅」を注文する人が、圧倒的多数でした。
青大豆の餡で白玉をくるんであることから、その名が付いた「くるみ餅」。
(画像クリックで、別ウィンドウが開きます)
一口大の白玉が5つ入った「シングル」で、お値段360円!
白玉10個入りの「ダブル」は倍の、720円。
リーズナブルなお値段も、魅力ですね^^
ガラスの胃持ちの小食な私は、もちろんムリせず、シングル一択w
シッカリとした青大豆のコクがある上に、マイルドな甘みがとても美味しい餡をタップリと白玉に絡ませて口に含む幸せ感の虜に!
モチモチとした白玉のコシを感じながら、相性抜群な餡との美味しさに、魅せられていました。
「かん袋」の店名は、太閤秀吉より授かったとか。
店内でいただくとと共に、持ち帰り用の注文をする人も多く(というか、ほとんど)、私も迷いましたが、この後の予定等を考え、この日はお店で味わうだけにしました。
由緒のある伝統的な和菓子ながら、肩ひじ張らずに美味しさを楽しめる、大阪らしい気さくさが魅力的な、「くるみ餅」でした。
次回訪れる時には、持ち帰り用も注文しようと思います!
「かん袋」から、阪堺電車の停留場を1つ大阪側へ戻った、宿院(しゅくいん)停留場の近くにある、「本家小嶋」へとやって来ました。
「かん袋」からの距離は、800m程。
こちらも暖簾にあるように、創業は室町時代後期(戦国時代)の天文元年(1532年)という、500年近くの歴史を誇る老舗です!
表通りから一筋入った場所に、佇むようにお店を構えていました。
こちらの名物は、暖簾や看板にも記されている、「芥子餅(けしもち)」。
ワクワクしながら、お店の中へ。
こじんまりとした店内は、レトロな空気に包まれていて、老舗の雰囲気に溢れていました。
ショーケースには、様々なサイズの芥子餅の箱が、整然と並べられています。
飾らない、質実な和菓子店…のような、お店の気構えを感じるようでした。
看板商品の「芥子餅」と「ニッキ」以外は、前日予約が必要なようです。
今回のお目当ては、「芥子餅」であったので、迷わず注文。
「芥子餅」と並んで陳列してあった「ニッキ」の方も、注文することにしました。
(画像クリックで、別ウィンドウが開きます)
「芥子餅」、「ニッキ」共に、個売りしていただけます。
それぞれ3個ずつ、合わせて6個買うことにして、箱詰めしてもらいました。
箱詰めでなく、自宅持ち帰り用の包装にしてもらうと、箱詰めよりも少しお安くしてくれますが、この後京都まで持ち帰るので、しっかりとした包装の箱詰めとしていただきました。
ショーケースの中には、ミニチュア茶道具のオブジェも。
千利休を生んだ、堺らしい演出ですね。
年季の入っていそうな、商品の銘板。
「芥子餅」は、大阪のご当地名産品にも、選ばれている模様。
「大阪産」と書いて、「おおさかもん」と読む語呂が大阪らしいセンスで、しなやかな響きがイイですね。
紙袋のデザインは、茶碗でしょうね。
「芥子餅」を入れてもらった、堺らしい紙袋を手に「本家小嶋」を辞去。
お昼時となったので、近くの商店街で昼食を摂った後、次のお店へと赴きます。
宿院から阪堺電車に乗車して、約15分の所要時間で到着する終点、浜寺駅前の停留場の正面にお店を構えている、「福栄堂」。
茸のショウロ(松露)に模したという、看板商品の「松露だんご」を、地元・浜寺の名物として販売しているお店です。
炎天下の昼下がりのお店前では、かき氷も販売していて、人だかりができていました。
「福栄堂」は、これまでに訪れてきた2店と比べると新しいお店ですが、それでも創業は明治40年(1907年)と100年を超す歴史を有する、堂々たる老舗です。
平成24年(2012年)に、新しい建物で営業を開始しました。
それでも、正面に掲げられているこの古めかしい看板は、建て替え前の建物の頃からずっとこのお店と浜寺を見つめ続けてきた、お店の誇りなのでしょうね。
灼熱の店外とは別世界の、ひんやりと心地良く涼しい店内。
ショーケースの土台のタイル張りからも、涼し気な印象を与えてくれます。
(画像クリックで、別ウィンドウが開きます)
ショーケースには、お目当ての「松露だんご」が、ズラリと陳列されていました。
ショウロ(松露)とは、松の根に付く茸のようで、このお店のすぐ西側に広がる浜寺公園が、美しい松林で知られていることから、この看板商品の着想を得たのでしょうね。
松にまつわるだけに?、松ぼっくりもショーケースの中に^^
コロコロとした、まんまるの形が可愛らしい「松露だんご」、一番数の少ない8個入り650円を購入して、お持ち帰り♪
やはり可愛らしい紙箱に詰められて、手渡されました。
時刻は13時前となり、蒸し暑さもピークに達する時間帯へ;;
地元に根付いて、しっかりと豊かな伝統を今日に伝え続ける多くの老舗が健在している街、堺での和菓子店探訪を早めに切り上げ、この後、浜寺駅前停留場から阪堺電車で大阪の天王寺へ直行。
大阪で電車を乗り継ぎ、堺で購入した「芥子餅」&「ニッキ」、「松露だんご」を大事に大事に抱えるようにw、京都へとお持ち帰りしました。
帰宅後、早速、持ち帰った堺の和菓子をいただきます^^
「堺名産」と銘打った、「本家小嶋」の「芥子餅」と「ニッキ」の紙箱。
「福栄堂」の「松露だんご」の紙箱は、松葉の意匠が。
小さなサイズながら、共に個性的なデザインです。
「本家小嶋」の紙箱は、更に箱をこのように包装してありました。
包装にある人物は、紛れもなく千利休でしょうね。
味わい深い、包装紙です。
箱を開けると…餅皮を隙なくビッシリと覆った粒々の芥子の実が、それはそれは美味しそうな「芥子餅」と、片栗粉に塗された、魅惑的なブラウンが印象的な「ニッキ」とが、お行儀よく納まっていましたw
(画像クリックで、別ウィンドウが開きます)
画像の角度が、少々おかしなことになってしまいました(爆)
眺めているだけで頬が緩んで、生唾もゴクリと…w
早速、小皿に盛って、いただきます(^г^)
(画像クリックで、別ウィンドウが開きます)
「芥子餅」は、炒った芥子の実の香ばしさと、プチプチと弾けるような食感がマッチして、和菓子には珍しいエキゾチックな風味を味わうことができます。
戦国時代に堺が南蛮貿易で繁栄していた頃、芥子も貿易を通じて堺へと入ってきて、この芥子餅は千利休に気に入られて、堺の名物となったとのこと。
「ニッキ」の方は、「芥子餅」とは対照的に、滑らかに仕上げられた餅皮の美味しさを、ニッキの香りや豊かな味わいと共に堪能できます。
たっぷりと詰まったこし餡の風味が、芥子やニッキの美味しさと見事にマッチ♪
大人の楽しめる味わい深さを、ジックリと楽しみました。
アップで見つめてみると、芥子の実の粒々感が本当に素晴らしくて、ホレボレしてしまいますw
この質感は、全く見事!と、感嘆するほかありません。
(画像クリックで、別ウィンドウが開きます)
「ニッキ」の、上品なブラウンの色彩にも、惹き込まれるように見入ります。
どちらも、食べてしまうのが勿体なく思えてしまうレベルの、逸品でした。
大事に、美味しさを噛みしめるように、味わいます。
「芥子餅」と「ニッキ」のどちらも、個性的な味わいのある風味なので、お茶以外の飲み物でも合いそうな気がしますね。
続けて、「福栄堂」の「松露だんご」の紙箱も空けてみると、丁寧に丸められた、茸のショウロ(松露)を彷彿とさせる、微笑ましさも感じられるお団子達が、整列していましたw
(画像クリックで、別ウィンドウが開きます)
「松露だんご」も、丹精込めて練られたことが素人目にも分かるこし餡の渋い光沢が、堪らなく美味しそうに見えます。
逸る気持ちを鎮めて、形を崩さないよう気を付けながら、デリケートな「松露だんご」を、慎重に小皿へ移動。
(画像クリックで、別ウィンドウが開きます)
…何というか、シンプルな球形なのに、素敵に写真映えのするお菓子ですねw
白黒の、こし餡の色彩のコントラストも、見栄えの良さを引き立たせているように思えます。
「松露だんご」も、眺めているだけで心を幸せにしてくれましたが、美味しさを味わいたい欲求には抗える筈もなく、撮影後、直ちにいただくことに(^г^)
スッキリと上品な甘さが心地良い、繊細なこし餡の中には、モッチリとした弾力が素晴らしい白玉の入った、「松露だんご」の美味しさにやはり感動。
(画像クリックで、別ウィンドウが開きます)
こし餡で白玉をくるんだ格好なので、「松露だんご」も「くるみ餅」と言えるかもしれませんね。
お店が絶対の自信を込めるこし餡に包まれた、白玉の食感を楽しみながら、撮影したこの2個に加えて、もう2個の合わせて4個の「松露だんご」が、この時胃袋へと吸い込まれていきました(^^;)
南蛮貿易で築いた巨万の富を基に、自治都市としての繁栄を謳歌した、堺の街。
往時の反映に思いを馳せ、堺の奥深い魅力を感じつつ、長い年月を経ながら不思議な気さくさを纏う美味しい和菓子に舌鼓を打ち、猛暑をおして訪ねた甲斐のあった、楽しい堺探訪でした。
今回の堺探訪の関連記事
・阪堺電車で巡った堺
・堺の老舗洋食店でランチタイム
私にとって堺は、社会人としての第一歩を踏み出した時に、住むこととなった街。
仕事も変わり、京都へ移り住んで久しくなりますが、堺で生活していた思い出は忘れ難く、今回、堺を離れてから初めて、堺を目的地として訪ねることに。
堺に住んでいた頃には、結局訪ねることのなかった、古い街中の老舗菓子店の幾つかを巡り、厳しい暑さも忘れて、ホクホクと幸せなミニ旅となりました♪
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京都から約2時間を掛けて辿り着いた(阪堺電車を利用したため、大阪の天王寺から40分程掛かっています;)、堺の菓子店探訪の最初のお店が、こちらの「かん袋」。
地元の人々からは「ちん電」と呼ばれて親しまれている、大阪と堺とを結んでいる路面電車の阪堺電車の、寺地町(てらぢちょう)停留場の近くにあります。
堺の名物和菓子の一つ、「くるみ餅」で有名な、鎌倉時代末期の元徳元年(1329年)創業という、700年にも及ぼうとする歴史を持つ老舗菓子店です。
店の前には、行列ができることもありますが、回転も早いので、私がお店に着いた時も、10分程で入店できました。
店内では、先に注文して会計を済ませ、このような気の札を受け取り、空いている席で注文した品が来るのを待ちます。
入口からレジまでも、行列ができていましたが、お店も慣れたものでw、多くの来店客をテキパキと捌いていき、「待たされ感」はほとんど感じませんでした。
私が注文したのは、「くるみ餅」。
(画像クリックで、別ウィンドウが開きます)
「かん袋」のメニューは、この「くるみ餅」と、「くるみ餅」の上にかき氷を載せた「氷くるみ餅」の2種類。
この日も朝から気温がグングン上昇する、蒸し暑い酷暑…「氷くるみ餅」を注文する人が、圧倒的多数でした。
青大豆の餡で白玉をくるんであることから、その名が付いた「くるみ餅」。
(画像クリックで、別ウィンドウが開きます)
一口大の白玉が5つ入った「シングル」で、お値段360円!
白玉10個入りの「ダブル」は倍の、720円。
リーズナブルなお値段も、魅力ですね^^
ガラスの胃持ちの小食な私は、もちろんムリせず、シングル一択w
シッカリとした青大豆のコクがある上に、マイルドな甘みがとても美味しい餡をタップリと白玉に絡ませて口に含む幸せ感の虜に!
モチモチとした白玉のコシを感じながら、相性抜群な餡との美味しさに、魅せられていました。
「かん袋」の店名は、太閤秀吉より授かったとか。
店内でいただくとと共に、持ち帰り用の注文をする人も多く(というか、ほとんど)、私も迷いましたが、この後の予定等を考え、この日はお店で味わうだけにしました。
由緒のある伝統的な和菓子ながら、肩ひじ張らずに美味しさを楽しめる、大阪らしい気さくさが魅力的な、「くるみ餅」でした。
次回訪れる時には、持ち帰り用も注文しようと思います!
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「かん袋」から、阪堺電車の停留場を1つ大阪側へ戻った、宿院(しゅくいん)停留場の近くにある、「本家小嶋」へとやって来ました。
「かん袋」からの距離は、800m程。
こちらも暖簾にあるように、創業は室町時代後期(戦国時代)の天文元年(1532年)という、500年近くの歴史を誇る老舗です!
表通りから一筋入った場所に、佇むようにお店を構えていました。
こちらの名物は、暖簾や看板にも記されている、「芥子餅(けしもち)」。
ワクワクしながら、お店の中へ。
こじんまりとした店内は、レトロな空気に包まれていて、老舗の雰囲気に溢れていました。
ショーケースには、様々なサイズの芥子餅の箱が、整然と並べられています。
飾らない、質実な和菓子店…のような、お店の気構えを感じるようでした。
看板商品の「芥子餅」と「ニッキ」以外は、前日予約が必要なようです。
今回のお目当ては、「芥子餅」であったので、迷わず注文。
「芥子餅」と並んで陳列してあった「ニッキ」の方も、注文することにしました。
(画像クリックで、別ウィンドウが開きます)
「芥子餅」、「ニッキ」共に、個売りしていただけます。
それぞれ3個ずつ、合わせて6個買うことにして、箱詰めしてもらいました。
箱詰めでなく、自宅持ち帰り用の包装にしてもらうと、箱詰めよりも少しお安くしてくれますが、この後京都まで持ち帰るので、しっかりとした包装の箱詰めとしていただきました。
ショーケースの中には、ミニチュア茶道具のオブジェも。
千利休を生んだ、堺らしい演出ですね。
年季の入っていそうな、商品の銘板。
「芥子餅」は、大阪のご当地名産品にも、選ばれている模様。
「大阪産」と書いて、「おおさかもん」と読む語呂が大阪らしいセンスで、しなやかな響きがイイですね。
紙袋のデザインは、茶碗でしょうね。
「芥子餅」を入れてもらった、堺らしい紙袋を手に「本家小嶋」を辞去。
お昼時となったので、近くの商店街で昼食を摂った後、次のお店へと赴きます。
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宿院から阪堺電車に乗車して、約15分の所要時間で到着する終点、浜寺駅前の停留場の正面にお店を構えている、「福栄堂」。
茸のショウロ(松露)に模したという、看板商品の「松露だんご」を、地元・浜寺の名物として販売しているお店です。
炎天下の昼下がりのお店前では、かき氷も販売していて、人だかりができていました。
「福栄堂」は、これまでに訪れてきた2店と比べると新しいお店ですが、それでも創業は明治40年(1907年)と100年を超す歴史を有する、堂々たる老舗です。
平成24年(2012年)に、新しい建物で営業を開始しました。
それでも、正面に掲げられているこの古めかしい看板は、建て替え前の建物の頃からずっとこのお店と浜寺を見つめ続けてきた、お店の誇りなのでしょうね。
灼熱の店外とは別世界の、ひんやりと心地良く涼しい店内。
ショーケースの土台のタイル張りからも、涼し気な印象を与えてくれます。
(画像クリックで、別ウィンドウが開きます)
ショーケースには、お目当ての「松露だんご」が、ズラリと陳列されていました。
ショウロ(松露)とは、松の根に付く茸のようで、このお店のすぐ西側に広がる浜寺公園が、美しい松林で知られていることから、この看板商品の着想を得たのでしょうね。
松にまつわるだけに?、松ぼっくりもショーケースの中に^^
コロコロとした、まんまるの形が可愛らしい「松露だんご」、一番数の少ない8個入り650円を購入して、お持ち帰り♪
やはり可愛らしい紙箱に詰められて、手渡されました。
時刻は13時前となり、蒸し暑さもピークに達する時間帯へ;;
地元に根付いて、しっかりと豊かな伝統を今日に伝え続ける多くの老舗が健在している街、堺での和菓子店探訪を早めに切り上げ、この後、浜寺駅前停留場から阪堺電車で大阪の天王寺へ直行。
大阪で電車を乗り継ぎ、堺で購入した「芥子餅」&「ニッキ」、「松露だんご」を大事に大事に抱えるようにw、京都へとお持ち帰りしました。
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帰宅後、早速、持ち帰った堺の和菓子をいただきます^^
「堺名産」と銘打った、「本家小嶋」の「芥子餅」と「ニッキ」の紙箱。
「福栄堂」の「松露だんご」の紙箱は、松葉の意匠が。
小さなサイズながら、共に個性的なデザインです。
「本家小嶋」の紙箱は、更に箱をこのように包装してありました。
包装にある人物は、紛れもなく千利休でしょうね。
味わい深い、包装紙です。
箱を開けると…餅皮を隙なくビッシリと覆った粒々の芥子の実が、それはそれは美味しそうな「芥子餅」と、片栗粉に塗された、魅惑的なブラウンが印象的な「ニッキ」とが、お行儀よく納まっていましたw
(画像クリックで、別ウィンドウが開きます)
画像の角度が、少々おかしなことになってしまいました(爆)
眺めているだけで頬が緩んで、生唾もゴクリと…w
早速、小皿に盛って、いただきます(^г^)
(画像クリックで、別ウィンドウが開きます)
「芥子餅」は、炒った芥子の実の香ばしさと、プチプチと弾けるような食感がマッチして、和菓子には珍しいエキゾチックな風味を味わうことができます。
戦国時代に堺が南蛮貿易で繁栄していた頃、芥子も貿易を通じて堺へと入ってきて、この芥子餅は千利休に気に入られて、堺の名物となったとのこと。
「ニッキ」の方は、「芥子餅」とは対照的に、滑らかに仕上げられた餅皮の美味しさを、ニッキの香りや豊かな味わいと共に堪能できます。
たっぷりと詰まったこし餡の風味が、芥子やニッキの美味しさと見事にマッチ♪
大人の楽しめる味わい深さを、ジックリと楽しみました。
アップで見つめてみると、芥子の実の粒々感が本当に素晴らしくて、ホレボレしてしまいますw
この質感は、全く見事!と、感嘆するほかありません。
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「ニッキ」の、上品なブラウンの色彩にも、惹き込まれるように見入ります。
どちらも、食べてしまうのが勿体なく思えてしまうレベルの、逸品でした。
大事に、美味しさを噛みしめるように、味わいます。
「芥子餅」と「ニッキ」のどちらも、個性的な味わいのある風味なので、お茶以外の飲み物でも合いそうな気がしますね。
続けて、「福栄堂」の「松露だんご」の紙箱も空けてみると、丁寧に丸められた、茸のショウロ(松露)を彷彿とさせる、微笑ましさも感じられるお団子達が、整列していましたw
(画像クリックで、別ウィンドウが開きます)
「松露だんご」も、丹精込めて練られたことが素人目にも分かるこし餡の渋い光沢が、堪らなく美味しそうに見えます。
逸る気持ちを鎮めて、形を崩さないよう気を付けながら、デリケートな「松露だんご」を、慎重に小皿へ移動。
(画像クリックで、別ウィンドウが開きます)
…何というか、シンプルな球形なのに、素敵に写真映えのするお菓子ですねw
白黒の、こし餡の色彩のコントラストも、見栄えの良さを引き立たせているように思えます。
「松露だんご」も、眺めているだけで心を幸せにしてくれましたが、美味しさを味わいたい欲求には抗える筈もなく、撮影後、直ちにいただくことに(^г^)
スッキリと上品な甘さが心地良い、繊細なこし餡の中には、モッチリとした弾力が素晴らしい白玉の入った、「松露だんご」の美味しさにやはり感動。
(画像クリックで、別ウィンドウが開きます)
こし餡で白玉をくるんだ格好なので、「松露だんご」も「くるみ餅」と言えるかもしれませんね。
お店が絶対の自信を込めるこし餡に包まれた、白玉の食感を楽しみながら、撮影したこの2個に加えて、もう2個の合わせて4個の「松露だんご」が、この時胃袋へと吸い込まれていきました(^^;)
南蛮貿易で築いた巨万の富を基に、自治都市としての繁栄を謳歌した、堺の街。
往時の反映に思いを馳せ、堺の奥深い魅力を感じつつ、長い年月を経ながら不思議な気さくさを纏う美味しい和菓子に舌鼓を打ち、猛暑をおして訪ねた甲斐のあった、楽しい堺探訪でした。
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今回の堺探訪の関連記事
・阪堺電車で巡った堺
・堺の老舗洋食店でランチタイム
松露だんごのこし餡の美しさに惚れ惚れ。
関西は関東より歴史が古いから創業700年の歴史を誇る老舗があるのだな、東京にはそんな古い和菓子屋はないだろうと思って調べてみたら、かの有名な虎屋は1241年創業だそうです。
2番目に古いのが塩瀬総本家で、こちらがかん袋より少し遅い1349年。
このお店は知りませんでしたが、築地あるらしいので、次回築地に行く機会があったら立ち寄ってみようと思います。
因みにパリで一番古いお菓子屋さんは『Stohrer』というお店で、1730年創業だそうです。
かん袋に比べたらひよっこですね(笑)
ニッキと餡の組み合わせも、こうしたユニークな文化の賜物かもしれませんね。
ニッキの独特の香りが、意外な位に餡とマッチして、どこかエキゾチックな味わいを楽しめた、素敵なお菓子でした!
創業何百年と経過した老舗が幾つも、敷居を高くしている風でもなく、街角のそこここに普通に佇んでお店を構えて、常連さん一見さんにかかわらず、気さくに迎えてくれているのが、堺のいいところだと思います^^
松露だんごは、1つ1つ手で餡を丸くしているそうで、綺麗な餡の見てくれの仕上がりも、1つの職人技ですよね!
素朴なお団子ですが、こし餡の上品なお味の虜になりました。
日本には、本当に「老舗」が多いですよね…歴史の長さも、外国人観光客を惹き付けているのでしょうね。
パリの老舗お菓子屋さん、どんな看板商品を揃えているのか、興味津々ですw