時には、旅の日常

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2015 バスク・バルセロナ紀行-21~ビルバオ夜情<2>

2016-06-11 07:13:20 | スペイン
 ビルバオの夜景を愛でるそぞろ歩きは、旧市街へと進んできました。

 <<2015 バスク・バルセロナ紀行-20>

 歴史を感じさせる建築物が美しくライトアップされている様子や、しっとりと佇む通りや路地の風情を楽しみながら、いい気分での、きままな夜の散策でした。

 やがて、再びネルビオン川に架かる橋を渡り、川沿いの遊歩道を、川面に映るビルバオ市街の情景を眺めつつ、ホテルへ向けてノンビリと歩いていきます。


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 ビルバオ(バスク語:Bilbo スペイン語(公式名称):Bilbao)の旧市街(バスク語:Zazpikaleak スペイン語:Casco Viejo)へとやって来ました。

 ビルバオ発祥の地区だけあって、これまでの都心部とは雰囲気が変わり、歴史を感じる街角の佇まいです。
 石造りのアーケードが、通りに沿って続いていきます。



 ビルバオの街を貫いて流れている、ネルビオン川(バスク語:Nerbioi スペイン語:Río Nervión)の右岸に沿う通りを南へ進んで行くと見えてくる、大きな建物。
 リベラ市場(バスク語:Erriberako Merkatua スペイン語:Mercado de la Ribera)です。

 ヨーロッパでも最大級の規模を誇る食品市場とのことで、建物自体はリニューアルされているようでしたが、華やぎのある建築様式に、現代的な利便性を巧みにマッチさせていると、感じられました。



 川沿いの通りから、旧市街の奥へと入っていく通りは、街へと繰り出した人波で溢れていました。

 皆さん連れだって楽しくおしゃべりなどしながら、これから行きつけのバルへでも行くのでしょうか^^
 人波の向かう方向が、ほぼ一方通行(旧市街中心部へ)であったのが、面白かったです。



 人波と共に通りを進んで行くと、旧市街の中心部ともいえる、ビルバオ・サンチアゴ(=聖ヤコブ)大聖堂(バスク語:Bilboko Done Jakue katedrala スペイン語:Catedral de Santiago de Bilbao)の前に辿り着きました。
 夜空に半ば溶け込んでいるかのような尖塔の右側が、大聖堂のメインファサードです。

 この大聖堂は、ビルバオの街の基礎が築かれたとされる14世紀よりも以前に起源を持ち、今日の建物は、15世紀以降のゴシックその他の建築様式の複合体であるとのこと。

 堂々たる大聖堂の前では、カフェのテラス席が大繁盛w



 多くの人で賑わう旧市街も、一歩脇道へと踏み込むと、表通りの喧騒が嘘の様に、静まり返った空間が奥へと延びていました。

 人影も疎らな細い路地を、街灯が点々と照らし出し、落ち着いたヨーロッパのムードが濃密に漂います。



 大聖堂から、再びネルビオン川沿いの通りへと戻り、今日のビルバオの都心である、モユア広場(バスク語:Moyua plaza スペイン語:Plaza Moyúa)方面から渡ったアレナル橋(バスク語:Areatzako zubia スペイン語:Puente del Arenal)の東詰めに建つ、アリアガ劇場(バスク語:Arriaga antzokia スペイン語:Teatro Arriaga)の側面。
 (画像クリックで、別ウィンドウが開きます)

 アリアガ劇場は、1890年に竣工した、ネオバロック様式のオペラハウスです。
 歌劇場に相応しい瀟洒な雰囲気は、建物側面からでも、十分に感じ取ることができました。

 古風な街灯、トラムの架線すら、古きヨーロッパの成熟した都市文化を演出しているかのようです。



 その歴史的な旧市街を走り抜けるトラムは、スタイリッシュな現代的イメージの風貌。

 伝統的な街並みと、不思議なギャップを醸しつつ、軽快に疾走していきます!
 窓も大きく、トラムからビルバオを眺めてみるのも、面白そうですね♪

 このギャップが素敵に思えてしまうあたり、すっかりビルバオならではの雰囲気に毒され魅せられてしまった証なのでしょうw



 アレナル橋の東の袂まで戻ってきました。
 画像左端に、アリアガ劇場があります。

 正面奥がモユア広場の方向で、聳える高層ビルの手前には、アレナル橋の西詰めにあるアバンド駅(バスク語:Abandoko Indalecio Prieto geltokia スペイン語:Estación de Abando Indalecio Prieto)の駅舎が見えていますね。



 アリアガ劇場を、正面から。
 優美な曲線を描く建物正面が、柔らかなイメージを纏わせていますね。
 (画像クリックで、別ウィンドウが開きます)

 アレナル橋を、西へと渡ります。



 アレナル橋の西詰めからは、ネルビオン川の左岸沿いに、広い遊歩道が整備されています。

 街の灯に照らし出された、対岸の市街地の広がりを横目に、散策を楽しむことができます♪



 川面にたゆたう、街の灯も幻想的!

 様々な色の灯りが映る様を楽しみながら歩を進めていくと、ライトアップのひと際目立つ橋(Udaletxeko zubia 市庁舎橋?)が、目に入ってきました。
 川面を横切る光の筋は、素敵なインパクトとなって、夜の川を彩っていました。



 その橋の袂に建つ、中央の尖塔が印象的なこの建物、ビルバオ市庁舎(バスク語:Bilboko Udala スペイン語:Ayuntamiento de Bilbao)のようです。
 (画像クリックで、別ウィンドウが開きます)

 立派な建物だけに、川面に映る姿もまた、とても見栄えがします。

 夜のビルバオ市街を散策していて、街灯の並びの美しさが、とても印象的でした。
 他のヨーロッパの都市にもいえることですが、街灯やライトアップでの光の演出が、ヨーロッパの都市はとても洗練されていますね。
 シンプルな光を上品にアレンジするセンスに、ビルバオでも惹かれました!

 ネルビオン河畔の散策、これより先では、現代アートの夜の装いで、ビルバオが魅せます!

 <2015 バスク・バルセロナ紀行-22>>



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4 コメント

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Unknown (kiki)
2016-06-11 20:42:35
訪れたのはもう1年以上も前の事なのに、見る写真すべてが懐かしく思えます。
リベラ市場、そうそうこのエスカレーターの建物、駅かショッピングモールかと思って中に入らずにスルーしてしまいました。食品市場だったとは・・・次回リベンジです!
私達は地図も見ずに町を彷徨っていたので建物の名前も方向も行き当たりばったり。
taろうさんの詳細な説明で改めて【へぇ~】と思いながら読んでいます。
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kikiさん。 (taろう)
2016-06-11 22:26:45
良い思い出というのは、時が経っても色褪せずに、鮮明に覚えているものですよね!
リベラ市場、私も帰国後旅番組を見て、夜間にしか訪れなかったことを、激しく後悔しました。
私もこの夜歩きは、地図やナビ無しで、気の赴くままにブラブラしていたので、旧市街のどこを通り過ぎたのか、正確には憶えていません(^^;)
記事にするのあたり、大聖堂等の名前を調べたりするのに、結構時間が掛かっています。。。
そうした手間も楽しく感じる程、素敵な夜の表情を見せてくれたビルバオでした♪
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Unknown (タヌ子)
2016-06-12 07:24:41
ビルバオ、ポルトガルからの帰りに通過予定ですが、宿泊はしないので、日の長い夏にこの夜景を見ることはできず、taろうさんの写真で見られて良かったです。
アートな町の雰囲気も魅力的ですが、やっぱり私は旧市街が好き。
劇場も市庁舎も落ち着きがあって素敵ですね。
私も少し長期の旅行になると、建物やお店の名前や場所が記憶できなくなるので、GPSロガーが欲しいです。
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タヌ子さん。 (taろう)
2016-06-12 11:27:13
私の場合は逆に、日の短い時期であったので明るい時間は貴重でしたが、結構早くから素敵な夜景を楽しめたのは、幸運でした。
ビルバオの旧市街は、本当に落ち着いた佇まいが素敵で、殊に夜の情感深さからは、ビルバオの長い歴史の息吹を十分に感じられて、感動的でした!
こうした長い歴史の蓄積があるからこそ、現代アートとの巧みな調和を演出して、ビルバオならではの魅力が生まれたのだと思います。
旧市街では特に、位置情報把握の重要性を痛感しましたw
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