
やはり気になるトキの情報である。
朝日新聞に詳しいのでメモとして残します。
朝日新聞
トキ識別 情報
10羽のトキのうち6羽にはGPSを利用した追跡装置がついている。当初から1台は不具合があるということは報道で知っていた。しかし、この記事によると、見つかっていないのはメス 3歳の4番とオス2歳の10番ということになる。
つまりは、6台のGPS追跡装置のうち2台が稼動していないというということなのだな。
ラジオトラッキングはなかなか大変だから、旨く行っているといえるかもしれない。
画像は背中に追跡装置を付けた9番が飛んでいるところ、飛翔能力はずいぶんとあるようで、装置が邪魔になってはいない感じだった。
豊岡のコウノトリと同じタイプのようだから、多分このメーカー
GPSアルゴス
ちなみに日本の代理店はこちら
HOGA
☆テキスト版
38年ぶり 本州に/胎内でトキ目撃情報
2008年10月29日
「風に飛ばされたのか」「仲間のもとへ戻そう」「わざわざ来てくれた」――。佐渡島から、日本海を越え
80キロ。胎内市でトキの目撃情報があった。本州では
38年ぶり。驚く人、心配する人、喜ぶ人……。佐渡で放された10羽のうち、行方の分からなかった2歳の雄の可能性が高い。(高橋淳)
◆
羽は朱鷺(とき)色と呼ばれるオレンジ色で、一部に緑色の着色があった――。県に寄せられたのは、そんな情報だった。27日午前8時ごろ。胎内市富岡の胎内川河口近く。道路の水たまりから飛び立った。
環境省佐渡自然保護官事務所の岩浅有記・自然保護官は28日、「トキである可能性が高い」と言った。
9月25日に放鳥されたトキは、これまでに佐渡島内で8羽の生存が確認されていたが、2歳の雄と3歳の雌の行方が分かっていなかった。胎内市の目撃情報が入る前の28日朝の会見で、斉藤環境相は「死んでるんじゃないかという話もあるが、まだ大きな希望を持っておりますけれども……」と話していた。
目撃情報にあった「緑色の着色」からすると、2歳の雄の可能性があるという。
佐渡の放鳥地点から目撃地点までは直線距離で約80キロ。トキは時速40キロで飛ぶため、胎内市までは2時間かかる計算だ。ただ、佐渡島から本州への最短距離は、佐渡市松ケ崎地区と新潟市西蒲区の角田岬付近を結ぶ約40キロ。ここまでなら1時間となる。
今月10日には放鳥場所から約30キロ離れた島南端の小木地区で別の2歳の雄が確認され、「予想以上に飛翔力が高い」と専門家らを驚かせた。
佐渡トキ保護センターの金子良則獣医は「自らの意思で飛んだというよりは、強い風に飛ばされたのでは。いきなり胎内まで飛んだのではなく、新潟市内などから本土を北上したのだろう」とみる。
「あれはやはり佐渡のトキだったのか」。戦後から約30年にわたり野生のトキの観察を続けた佐藤春雄さん(89)は、47年前を振り返った。
61(昭和36)年1月、五泉市内で雄のトキが猟銃に打たれ、三条市内でも雌が餓死しているのが見つかった。60年当時、国内のトキは佐渡で7羽、石川県・能登半島で3羽が確認されただけで、「このトキはどこから来たのか」とさまざまな議論を呼んだ。日本野鳥の会などは「佐渡から渡ってきた可能性が高い」と一応、結論付けていた。
「行方不明のトキだとしたらうれしい」。佐渡島内でえさ場づくりなどを進めるボランティア関係者には安心する声が広がる一方、「胎内は雪が深く、冬は厳しい。放鳥時のパニックのまま、海をわたったのか」と心配する声も。
佐藤さんは「1羽だけでは生存の可能性が低くなる。国、県は速やかに現地調査し、捕獲して佐渡へ運んでくるべきだ」と訴えている。
◇
●「見守ってやりたい」
トキが目撃されたのは、胎内市富岡。コイを養殖する「河原養殖場」の北端に近い道路の水たまりだった。
28日、現場周辺を見回っていた県の鳥獣保護員の神田聡さん(63)が、目撃場所を教えてくれた。「知り合いが目撃した。狩猟もし、鳥に詳しい人。羽のマークも見たというし、まず間違いない」
神田さんは「田んぼがあるから居てもおかしくはないが、まだ信じられない。ただ、びっくり。温かく見守ってやりたい」と話した。
近くに住む佐藤蔵一郎さん(89)は「この辺りはトビが多いから守ってやらないと。迷って来たのかな。わざわざ胎内に来てくれてうれしい。よくこんなところまで来てくれた。ぜひ一度見てみたい」と話した。
近所に住む女性(76)も「見てみたい。外を歩く時は気をつけて周りを見ようと思う」。別の女性
(73)も「海を越えてよくこんなところまで来たもんだ。ようこそ胎内へ、という気持ち。楽しくなるね」。
同市役所に勤める男性職員(48)は27日午後4時15分ごろ、トキのような鳥を見かけた。富岡の目撃現場から約1・5キロ北東の田んぼにいた。「サギより、ふっくらしていて脚が短かった」。ただ車で移動中で70~80メートル先、薄暗く、鳥も反対方向を向いていた。「『もしかしてトキ』と思ったが、まさか海を越えて来るなんて思わなかった。サギがえさを食べ過ぎて太ったのだろうと流した」と、確認しなかったことを後悔した。
小林静雄・市総務課長(57)は「海を渡り、環境の良い胎内を選んで来てくれたのかも。大変うれしく、喜ばしい。市民には見かけたら速やかに連絡するよう早急に広報し、早くトキの生存を確認したい。市民には大切に見守るよう呼びかけたい。トキが住みつくようなら、何らかの対策をとらないと」と話した。(柄谷雅紀)
◇
トキの分散飼育の候補地に名乗りを上げている長岡市。悠久山小動物園(同市御山町)で建設中のケージは月末には完成し、11月半ばには近似種であるクロトキの雌雄2ペアと、ムギワラトキの雌雄1ペアの6羽の飼育が始まる予定だ。
胎内市でトキが目撃されたことについて、分散飼育担当の長岡市環境政策課は「特にコメントはありません。あくまで環境省の分散飼育事業に賛同し、市内で実現したいと思うだけです」と話した。(伊沢友之)
◇
●群れ形成 兆しなし
9月25日に放鳥されたトキ10羽のうち、これまでに佐渡島内で姿が確認されたのは8羽。本来なら9月ごろから群れを形成するはずだが、いまだ群れになる兆しはないという。一方、環境省のモニタリング(追跡)チームは26日、新穂地区で2羽が一緒に飛行するのを初めて確認。その10日前には市民から2羽同時の目撃情報があった。
同省などの当初の予想では、トキは放鳥場所から数キロ~10キロ圏内を中心に移動すると思われていた。だが、10日には約30キロ離れた小木地区で確認されるなど、かなり広範囲に飛行。放鳥場所に近い島東部の加茂湖周辺やその先の両津湾沿い、西部の真野湾沿い、東南部の海岸付近などでの目撃情報が多いという。
全地球測位システム(GPS)データや目視から、8羽のうち5羽は10キロ圏内を大きく移動。3羽は1キロ圏内の狭い範囲で行動し「落ち着きつつある兆し」(同省)という。多くは平地と山林との間や谷間、棚田、林の中などで確認されている。島内では計約430件の目撃情報が同省などに寄せられている。
朝日新聞に詳しいのでメモとして残します。
朝日新聞
トキ識別 情報
10羽のトキのうち6羽にはGPSを利用した追跡装置がついている。当初から1台は不具合があるということは報道で知っていた。しかし、この記事によると、見つかっていないのはメス 3歳の4番とオス2歳の10番ということになる。
つまりは、6台のGPS追跡装置のうち2台が稼動していないというということなのだな。
ラジオトラッキングはなかなか大変だから、旨く行っているといえるかもしれない。
画像は背中に追跡装置を付けた9番が飛んでいるところ、飛翔能力はずいぶんとあるようで、装置が邪魔になってはいない感じだった。
豊岡のコウノトリと同じタイプのようだから、多分このメーカー
GPSアルゴス
ちなみに日本の代理店はこちら
HOGA
☆テキスト版
38年ぶり 本州に/胎内でトキ目撃情報
2008年10月29日
「風に飛ばされたのか」「仲間のもとへ戻そう」「わざわざ来てくれた」――。佐渡島から、日本海を越え
80キロ。胎内市でトキの目撃情報があった。本州では
38年ぶり。驚く人、心配する人、喜ぶ人……。佐渡で放された10羽のうち、行方の分からなかった2歳の雄の可能性が高い。(高橋淳)
◆
羽は朱鷺(とき)色と呼ばれるオレンジ色で、一部に緑色の着色があった――。県に寄せられたのは、そんな情報だった。27日午前8時ごろ。胎内市富岡の胎内川河口近く。道路の水たまりから飛び立った。
環境省佐渡自然保護官事務所の岩浅有記・自然保護官は28日、「トキである可能性が高い」と言った。
9月25日に放鳥されたトキは、これまでに佐渡島内で8羽の生存が確認されていたが、2歳の雄と3歳の雌の行方が分かっていなかった。胎内市の目撃情報が入る前の28日朝の会見で、斉藤環境相は「死んでるんじゃないかという話もあるが、まだ大きな希望を持っておりますけれども……」と話していた。
目撃情報にあった「緑色の着色」からすると、2歳の雄の可能性があるという。
佐渡の放鳥地点から目撃地点までは直線距離で約80キロ。トキは時速40キロで飛ぶため、胎内市までは2時間かかる計算だ。ただ、佐渡島から本州への最短距離は、佐渡市松ケ崎地区と新潟市西蒲区の角田岬付近を結ぶ約40キロ。ここまでなら1時間となる。
今月10日には放鳥場所から約30キロ離れた島南端の小木地区で別の2歳の雄が確認され、「予想以上に飛翔力が高い」と専門家らを驚かせた。
佐渡トキ保護センターの金子良則獣医は「自らの意思で飛んだというよりは、強い風に飛ばされたのでは。いきなり胎内まで飛んだのではなく、新潟市内などから本土を北上したのだろう」とみる。
「あれはやはり佐渡のトキだったのか」。戦後から約30年にわたり野生のトキの観察を続けた佐藤春雄さん(89)は、47年前を振り返った。
61(昭和36)年1月、五泉市内で雄のトキが猟銃に打たれ、三条市内でも雌が餓死しているのが見つかった。60年当時、国内のトキは佐渡で7羽、石川県・能登半島で3羽が確認されただけで、「このトキはどこから来たのか」とさまざまな議論を呼んだ。日本野鳥の会などは「佐渡から渡ってきた可能性が高い」と一応、結論付けていた。
「行方不明のトキだとしたらうれしい」。佐渡島内でえさ場づくりなどを進めるボランティア関係者には安心する声が広がる一方、「胎内は雪が深く、冬は厳しい。放鳥時のパニックのまま、海をわたったのか」と心配する声も。
佐藤さんは「1羽だけでは生存の可能性が低くなる。国、県は速やかに現地調査し、捕獲して佐渡へ運んでくるべきだ」と訴えている。
◇
●「見守ってやりたい」
トキが目撃されたのは、胎内市富岡。コイを養殖する「河原養殖場」の北端に近い道路の水たまりだった。
28日、現場周辺を見回っていた県の鳥獣保護員の神田聡さん(63)が、目撃場所を教えてくれた。「知り合いが目撃した。狩猟もし、鳥に詳しい人。羽のマークも見たというし、まず間違いない」
神田さんは「田んぼがあるから居てもおかしくはないが、まだ信じられない。ただ、びっくり。温かく見守ってやりたい」と話した。
近くに住む佐藤蔵一郎さん(89)は「この辺りはトビが多いから守ってやらないと。迷って来たのかな。わざわざ胎内に来てくれてうれしい。よくこんなところまで来てくれた。ぜひ一度見てみたい」と話した。
近所に住む女性(76)も「見てみたい。外を歩く時は気をつけて周りを見ようと思う」。別の女性
(73)も「海を越えてよくこんなところまで来たもんだ。ようこそ胎内へ、という気持ち。楽しくなるね」。
同市役所に勤める男性職員(48)は27日午後4時15分ごろ、トキのような鳥を見かけた。富岡の目撃現場から約1・5キロ北東の田んぼにいた。「サギより、ふっくらしていて脚が短かった」。ただ車で移動中で70~80メートル先、薄暗く、鳥も反対方向を向いていた。「『もしかしてトキ』と思ったが、まさか海を越えて来るなんて思わなかった。サギがえさを食べ過ぎて太ったのだろうと流した」と、確認しなかったことを後悔した。
小林静雄・市総務課長(57)は「海を渡り、環境の良い胎内を選んで来てくれたのかも。大変うれしく、喜ばしい。市民には見かけたら速やかに連絡するよう早急に広報し、早くトキの生存を確認したい。市民には大切に見守るよう呼びかけたい。トキが住みつくようなら、何らかの対策をとらないと」と話した。(柄谷雅紀)
◇
トキの分散飼育の候補地に名乗りを上げている長岡市。悠久山小動物園(同市御山町)で建設中のケージは月末には完成し、11月半ばには近似種であるクロトキの雌雄2ペアと、ムギワラトキの雌雄1ペアの6羽の飼育が始まる予定だ。
胎内市でトキが目撃されたことについて、分散飼育担当の長岡市環境政策課は「特にコメントはありません。あくまで環境省の分散飼育事業に賛同し、市内で実現したいと思うだけです」と話した。(伊沢友之)
◇
●群れ形成 兆しなし
9月25日に放鳥されたトキ10羽のうち、これまでに佐渡島内で姿が確認されたのは8羽。本来なら9月ごろから群れを形成するはずだが、いまだ群れになる兆しはないという。一方、環境省のモニタリング(追跡)チームは26日、新穂地区で2羽が一緒に飛行するのを初めて確認。その10日前には市民から2羽同時の目撃情報があった。
同省などの当初の予想では、トキは放鳥場所から数キロ~10キロ圏内を中心に移動すると思われていた。だが、10日には約30キロ離れた小木地区で確認されるなど、かなり広範囲に飛行。放鳥場所に近い島東部の加茂湖周辺やその先の両津湾沿い、西部の真野湾沿い、東南部の海岸付近などでの目撃情報が多いという。
全地球測位システム(GPS)データや目視から、8羽のうち5羽は10キロ圏内を大きく移動。3羽は1キロ圏内の狭い範囲で行動し「落ち着きつつある兆し」(同省)という。多くは平地と山林との間や谷間、棚田、林の中などで確認されている。島内では計約430件の目撃情報が同省などに寄せられている。