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北教組の極めて異様な国旗国歌反対文書

2010年03月05日 | 過去記事倉庫
国を憂い、われとわが身を甘やかすの記3/4より転載)

 昨日スタートした参院予算委員会では、義家弘介氏の北海道教職員組合についての質問が白眉でしたね。義家氏は実際に北海道で教員をしていただけに、質問は迫力があり、ヤジもあまり飛ばず、鳩山首相は弁解のような苦しい答弁に終始していました。義家氏が、山梨県教職員組合による政治資金規正法違反事件で略式起訴され、停職処分も受けた教員が昨年、何事もなかった教頭に昇進したことを指摘すると、議場は「おおっ」とどよめいていました(この件はこのブログと産経紙面で既報)。日教組の世間の常識とかけ離れたあり方の一部が、議員たちにも伝わったのでしょう。

もっとも、首相は、民主党の支持団体である日教組との関係に関しては「選挙で合法的な立場でほとんどの方が応援していると思う。断ち切ろうとの考えは持っていない」と述べ、やはり日教組の選挙支援は大事にしたいようでしたが…。まあ、それはそうなんでしょうね。ともあれ、読売が今朝の朝刊の政治面で、北教組事件にからめて「『小沢・輿石』コンビ逆風」という見出しを立てていたので、思わず笑ってしまいました。

 さて、この参院予算委で、義家氏が勤務時間中の組合活動の証拠として示していたのが下の写真の文書です。



 義家氏はまた、2010年1月29日に北教組の会合で出された内部資料を示しました。これについては今朝の産経社会面で《北教組日高支部が今春の小中学校の卒業式・入学式での国旗・国歌の適切な取り扱いをさせないために「『日の丸君が代』強制に反対するとりくみについて」と題した闘争マニュアルを作成、支部内の学校に配布していたことが3日、分かった》と記事になっています。で、私もそれを入手したので本日は抜粋して紹介します。北教組の異様さがよく分かると思います。

 【2009年度卒業式・2010年度入学式における「日の丸・君が代」強制に反対する当面のとりくみについて(支部案) 2010年1月29日(金)~第11回支部戦術会議~】

 …08年度卒業式・09年度入学式の「日の丸・君が代」強制反対のたたかいにおいて、北教組は「愛国心」や「規範意識」など異常なまでに「国家道徳」を強調する改悪「学習指導要領」の「移行」措置が強硬される厳しい状況の中、学校から「日の丸・君が代」を排除することを基本に、各級段階で徹底した学習を深め、たたかう意思統一を確立しました。

 …北教組は、1月に「『日の丸・君が代』強制反対全道集会」、2月には「平和憲法を守り、教育を創る全道集会」を開催し、それぞれの集会に各地域から組合員をはじめ、他労組組合員、市民など300名以上が終結し、卒業式・入学式に向け、「日の丸・君が代」の強制を許さないたたかいを展開する意思統一をはかりました。これらを起点に全道各地において集会の開催や教育長等への要請行動などを展開するとともに、校長交渉をはじめ、職場段階でのとりくみを強化しました。

 …「日の丸・君が代」の強制は、憲法第19条で保障する精神的自由の根幹ともいえる思想・信条・内心の自由を蹂躙するとともに、子どもの意見表明権や発達・成長する権利など「子どもの権利条約」に明らかに反するもので、このような人間の尊厳を軽視し、人権侵害を容認することは社会のあり方に大きく反映するもので、決して看過することはできません。

 …私たちは、「日の丸・君が代」の強制が憲法・「47教育基本法」・「子どもの権利条約」に反するとともに、人権や平和、民主主義の実現を阻止していることを改めて再学習し、「教え子を再び戦場に送るな」の決意をあらたに、道民と連帯した強制反対の運動を組織の総力をあげてすすめることが重要です。

 …また、「立たない・歌わない・演奏しない」の全道統一対抗戦術の行使や当日までの最終的な対応について、各分会の状況を支会と連携をはかり把握し、あくまでも「3ない」を基本に、原則的な個人対応とはせず、組織論議を深めながらとりくみの経緯を重視し、分会員全員でたたかいを貫き、とりくみを強化していくことを確認しました。

 …これらの実態に対し、私たちは日常的な学習と平和教育の実践の強化をはかり、「あくまでも自分の責任で実施する」とした校長に対し、最終交渉において「決着していないこと」「強行は許さないこと」「抗議をもって反対すること」などを対抗戦術とあわせ校長に通告し、分会の怒りをぶつけ、討議の(ママ)ねばり強く実施し、「日の丸・君が代」の強制と強行に対する校長の不当性を認めさせていくとりくみを、原則的に行っていくことが重要となっています。

 …この闘争は息の長いたたかいであり、私たち自らが抵抗と創造のたたかいを展開していかなければならないことは言うまでもありません。私たちは、これらの状況に対し、これ以上の強制と拡大を許さないために組織の総力をあげたとりくみを強化していかなくてはなりません。

 …卒業式・入学式については、子どもを主人公とし、「日の丸・君が代」を排除したものとします。そのため、子ども・教職員・保護者の意見を反映したものとなるよう子どもの主体的参加や教職員の役割分担の工夫、「紅白幕」「修礼」の廃止など、儀式的要素を排除するために計画的にとりくみます。

 …学校から完全に「日の丸・君が代」を排除することを基本に、支部・支会・分会ごとに最終局面において前年度を上回る最低限度の到達目標を設置するなど、それを達成するとりくみを強化します。

 …支部・支会・分会は、「教育を語る全道250万人対話運動」に積極的にとりくみます。なお、このとりくみにおいては、連合・自治労・北政連議員・組織推薦議員・民主教育を進める道民連合(住民会議)・平和運動フォーラム、北退教・母と女性教職員の会など民主的諸団体との連携強化をはかります。

 …支部作成チラシをミニ集会、家庭訪問等で効果的に活用します。その裏面を支会で作成し、支部へ1部提出します。本部作成のチラシについては、町集会等で活用することとします。

 …自治労と連携し、公務補など自治労組合員による「日の丸」掲揚業務拒否などのたたかいを要請します。

 【学習の視点】

・ 「日の丸・君が代」強制は、憲法が保障する主権在民、思想及び両親の自由を侵害していること。
・ 侵略戦争のシンボルであり、日本人をはじめ世界の人々はそれを忘れていないこと。
・ 今日においても日本経済の海外進出の拡大、政治大国、軍事大国のシンボルとなっていること。
・ 天皇を中心とした国家主義的な日本人としての自覚をもたせる役割を担わせていること。
・ 「日の丸・君が代」の強制を通して、改悪学習指導要領を全国すべての学校に徹底させること。
・ 文科省が天皇制のもと、侵略戦争・植民地支配の歴史を隠蔽し、国際化の美名のもともハイテク時代における日本人の海外進出拡大のため、「国際競争に勝ち抜く大国日本人の自覚」を求める人づくりをめざすものであること。

…分会は、地域集会等に積極的に参加するとともに、家庭訪問・お茶懇・ミニ集会等にとりくみ、「日の丸・君が代」の強制を許さず、子どもたちを主人公とした卒・入学式づくりについて理解と協力を求めます。

…また、支会・分会段階に「職務命令」が出された場合、その不当性を追及し撤回を求める交渉を強化するとともに、詳しい状況を直ちに支会・支部に連絡します。その際、交渉や法廷闘争などにおいて必要となることも想定して、校長交渉や職員会議の記録、校長の発言などについて詳細な記録をとっておきます。支部は本部とその対応について協議し解決にあたります。

…校長が断念を表明しない分会にあっては、対抗戦術を配置し、ねばり強く交渉を継続します。その際、準備作業の一時停止や練習段階での部分退席などを含めて分会で意思統一してとりくみます。

…ワッペン・リボン闘争等については、全道統一のとりくみとして局・地教委・校長交渉には必ず着用します。また、交渉時以外での着用(当日の着用や裏ワッペン等)については、支会として意思統一できる場合にとりくむこととします。さらに、強制反対を訴えた「エントツ」「三角錐」などを机上に置くなど創意あるとりくみを行います。

 …分会最低1枚を目標に「日の丸・君が代」強制に反対する立て看板など(体裁・文言・提示場所などを創意工夫のうえ)を作成し、「日の丸・君が代」強制反対の意思表示をします。

 …各分会は、校長交渉をもち、「『日の丸・君が代』強制に反対する要請書」を組合員署名のうえ1月25日(月)までに作成し、校長交渉の際に校長に提出します。なお、署名は可能な限り公務補、調理員、事務生、未組織者などにも協力を求めるとともに、可能な限り、地域内の労組組合員などにも呼びかけます。

 …各分会は、卒業式・入学式の練習においても、「起立」「斉唱」「伴奏」を強行させないようとりくみます。また、「指導」については拒否することを基本に、管理職からの指導が強行される場合は、最低でも「両面指導」とするよう、ねばり強くとりくみます。

 …「日の丸・君が代」に関わる「職務命令」・業務依頼(掲揚・斉唱・歌唱指導・テープ操作など)については個人対応とせず全員で返上します。特に、子ども・教職員に対するピアノや吹奏楽による伴奏の強制を許さないとりくみを分会一丸となってすすめます。

 …「君が代」導入が避けられない場合は、「テープ演奏(メロディのみ)」とさせ、着席状態をつくります。また、式次第や学事報告等に「国家斉唱」は入れさせないこととします。

 【対抗戦術】

① 町からの依頼業務拒否など本務外の雑務拒否 ※PTAに関することは状況を把握し、保護者を的に回さないよう配慮する。
② 超勤拒否(部活動を除く)
③ 校長に対する抗議の意思表明を一定期間行う。 ※式終了後1週間、朝の打ち合わせの中で、分会代表が抗議の意見表明を行う。
④ 研究指定校の返上(町独自も含む) ※新規の研究指定は受けないこととし、すでに受けている研究指定は業務の返上、形骸化(管理職対応)等を行う

 さあて、みなさん。以上の内容を読んで、どのようにお感じになったでしょうか。私は、この人たちは教職員というより、地下に潜った左翼政治結社の工作員か何かのように感じました。

 北教組は、幹部が1日に逮捕された際には「不当な組織弾圧だ」とする声明を出すなど、一切、反省する様子が見られません。また、捕まった幹部らは札幌地検の調べに対し「黙秘」しているとされ、これまた左翼過激派の活動家を連想させますね。極めていびつでグロテスクな教組の実態には、戦慄を禁じ得ません。