こ〜んにち〜わ
9月20日に放送された『そこ曲がったら、櫻坂?』(テレビ東京/以下、そこさく)にて、櫻坂46が10月18日にリリースする7thシングル『承認欲求』のフォーメーションが発表された。センターに選ばれたのは表題曲では2ndシングル『BAN』以来となる二期生の森田ひかる。動向に注目が集まっていた三期生からは谷口愛季、中嶋優月、村井優、山下瞳月の4人が選ばれ、新体制を告げるシングルとなった。
櫻坂46 RISA WATANABE GRADUATION CONCERT(通常盤)
これまでの選抜との変更点として大きなものは表題曲を歌唱する「選抜」メンバーとカップリング曲を歌唱する「BACKS」メンバーに分かれた選抜制が取り入れられたことだろう。これまでの櫻坂46は3名のセンターによるマルチシステムやカップリング含む全楽曲で1、2列目を担当する「櫻エイト」といった制度が導入され、同じ坂道シリーズの乃木坂46や日向坂46とは異なる選抜システムを取ってきた。今回は全て一新し従来までの選抜制を明確に取り入れた形だ。その背景にあるのは今年1月に加入した三期生の台頭だろう。8月には『IDOL RUNWAY COLLECTION Supported by TGC』に単独出演を果たすなど、成長した姿を見せてきた。そのため、本作での選抜入りは満を持してといった印象が強い。
櫻坂46『Start over!』
今回の選抜メンバーは16人。6thシングル『Start over!』では一期生・二期生の17人全員が選抜入り(活動休止中の遠藤光莉は除く)という形が取られていたことからも、今後も選抜制を取り入れるのであればかなり狭き門となることが予想される。とはいえ、三期生が加入した以上、いずれは選抜制を考慮に入れなければならないことは想定できていたため、ファンの間では意外とすんなりと受け入れられているようだ。
表題曲でセンターを務める森田は『そこさく』において、「今回からは三期生のみんなも合流して、選抜制っていうまた新たな櫻坂46が始まる1枚になると思う」とグループに期待を寄せつつ、久しぶりのセンターについては「初めてのセンターではないからこそ、もっと期待されるというか、もっと求められるものが、ハードルが上がっているのかなと勝手に思っているので、みなさんの期待を裏切らないっていう部分は意識してやっていきたい」と意気込んだ。
櫻坂46 『Nobody's fault』
森田は欅坂46から櫻坂46へと改名後の初シングル『Nobody's fault』、その後の2ndシングル『BAN』で表題曲センターを務め、1stアルバム『As you know?』の収録曲「摩擦係数」では山﨑天とダブルセンターに抜擢。言わずとしれた櫻坂46の顔であり、150.5cmという小柄な身長ながら迫力のあるパフォーマンスを披露するパフォーマーとしての側面もある。今年4月から放送されたオリジナルドラマ『アクトレス』(Lemino)には『ボーダレス』(ひかりTV)に引き続き出演を果たし、俳優としてキャリアを築くほか、2020年からは『東京ガールズコレクション』に毎年出演するなど、モデルとしても存在感を発揮している。今作で再びセンターに抜擢されたのは原点回帰であり、三期生も加わり再スタートという意味合いが込められているのではないだろうか。
櫻坂46『夏の近道』
櫻坂46『静寂の暴力』
フォーメーションを細かく見ていくと、三期生の選抜入りに伴い大きな変化が見られる。まず前列で森田の脇を固めるポジションに選ばれたのが三期生楽曲「夏の近道」(5thシングル『桜月』収録曲)でセンターの谷口愛季と同じく三期生楽曲「静寂の暴力」(6thシングル『Start over!』収録曲)でセンターの山下瞳月だ。二人の共通点として挙げられるのが、パフォーマンス力に長けているということ。特に谷口はPerfumeや中元すず香を輩出してきたアクターズスクール広島の卒業生ということもあり、ダイナミックかつ繊細なダンスが持ち味。山下は総合的なダンスの上手さと「静寂の暴力」で見せた曲の世界観を表現する力がずば抜けている。こうしたメンバーが前列に配置されていることからも、今作ではダンスナンバーがくるのではないかと予想される。
また、三期生から3列目に選ばれたのが中嶋優月と村井優である。清楚なイメージとは裏腹にバラエティの才能を発揮する中嶋とダンスパフォーマンスに定評のある村井と正反対のパーソナリティを持つメンバーが揃っており、櫻坂46のパフォーマンスをどこまで底上げしてくれるのか非常に楽しみな存在だ。
選抜制にかじを切った今作。そうである以上、「選抜」メンバーと「BACKS」メンバーに明確な壁が生まれてしまうことは避けられないが、これまで3列目で脚光を浴びていなかったメンバーが「BACKS」メンバーとしてカップリング曲において前列で活躍できる可能性を秘めているという意味では多くのチャンスが舞い込んでくるのが選抜の良さでもある。さらに選抜制度の中で一定の競争が生まれ、グループ全体のレベルアップや新陳代謝が期待できる。「選抜」メンバーと「BACKS」メンバーで切磋琢磨しつつ、今後も櫻坂46の多彩な表現を見せてほしい。
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