S家の別宅

夫婦ふたりきりになりました。ふたりの生活をこれから楽しみたいなと思います。

「癒される」・・はピンと来ない・・・・

2006-07-27 16:19:39 | Weblog
わたしの姉の子供は(甥)、今年から新入社員で損保会社に入社した。朝は6時に会社の寮を出て、帰りはいつも夜の10時ごろだという。
一日中、パソコンの前での仕事で、大変らしい。
長女もきのうは、かなり暗い顔で仕事から戻ってきた。入所している人を、公園に連れていったら、ひとりの人が、鍵のかけていない車からお金をとってきてしまって、施設に戻ってきてから、「お金とった」と本人が言い、交番にいってきたという。お金が欲しいというわけではなく、くせのようなものかもしれない。障害をもった人を世話する仕事のむずかしさをと大変さに、少しまた元気がなくなっていた。

対人間を相手にする仕事も、コンピューター相手の仕事も、まったく正反対なのに、やはりプロになるということは、生半可ではないと思う。
そしてふたりともまだ、仕事の世界に飛び込んだばかりで、迷いや戸惑いもたくさんあると思う。
でもやっぱりふたりとも、そして家の長男もがんばってほしいし、長女には対障害者さん相手なので、なるべく元気のない顔はみせてほしくないなあ、と母はひそかに思うのだけれど、やっぱりわたしもそうだけれど、人間って落ち込むときがあるのは、どうしたって仕方ないよね・・・・・


今読んでいる、「まなざしの記憶」という本(鷲田さんの文章、と植田さんの写真のコラボ)で、もたれあわない関係について書いてある箇所があって、印象的な文章。
もたれあわない人と人の関係というのは、すごくだいじだと思う。たとえば癒されるという言葉は、ほんとうは傷を癒すというようなときに使う言葉であって、わたしが癒されるというのは変だと、鷲田さんは言っている。
癒されるという最近、よく言われる言葉はわたしも好きではない・・・・・だいたいへそ曲がりだから、「別に癒されたくなんかないわい」と思うし、「そう簡単に癒されてたまるか!」とも思う。最近の言葉はすべてが、自分中心なのが、気に入らない・・・・・
癒し、なんかいらねえや。もっとキリキリと鋭くわたしは生きてゆきたいのだよ。