in a murmur

昔の名前で出ています。

英語教育について思うこと。

2005年03月30日 | 雑記
兄の子どもたちが通う小学校で、今年から英語の授業が始まるそうで、英会話教室を主宰している義姉はとても不安だーー!っと話しています。
わたしたちの住む市では選ばれた?学校のみ英語が導入されるらしく、幸い息子①の小学校はその中に含まれずわたしは正直ほっとしています。

義姉とわたしは高校卒業後、語学留学し(彼女はサンフランシスコ、わたしはパース)大学へ進むも中退、日本に戻り英会話スクールに就職しその後独立…と似たような道を歩いてきました。
彼女はわたしが今まで会った日本人の中で一番流暢で正確な美しいアメリカ英語(本人曰くカリフォルニア訛りらしい)を話します。
ちなみに一番流暢で正確な美しいイギリス英語を話すのは友人・Hです。
この2人は本当に素晴らしい~。憧れさえも抱いておりまする。

その義姉が先日学校で行われた英語教育導入に関しての説明会、というのに出席しました。
そこで説明された授業内容は…
*中学1年の英語の教科書の内容を先取り?するが、読み書きは取り入れない
*低学年は月に1回程度、中学年は月に2回程度、高学年は週に1回程度
*年に何回か外国人講師がやって来る
とのこと。
思わず彼女は『通常の授業は誰が教えるのでしょうか?!』と担任の先生に質問をしたところ、返ってきた答えは
『わたしだって英語くらいできますっ!!
『…どのくらい?!』と突っ込みたいところをぐっと我慢した彼女は『思ったとおりだったよー』と落ち込んでおりました。

わたしたちは小学校での英語教育導入を否定しているのではありません。
むしろ中学校からでは遅すぎると常々考えていましたし、それ故に幼児英語教育という仕事に就きました。
ただ今でもいっぱいいっぱいに見える小学校の先生たちにこれ以上の負担を強いるのはどうなのか、ということと、必ずしも先生全員が英語が得意だとは思えないこと(現に小学校教諭の同級生に聞いたら『英語が得意だったら、小学校の先生になってないべよっ。』と言っておりました。爆)多くの子どもたちがその人生で最初に出合う英語がカタカナ英語だというのは決して良い結果には結びつかないのではないか、と心配なのです。

ときどきお子さんの英語教育に関して質問などをいただきます。
語学としての英語はその子が興味を持ち、勉強したいと思ったときに始めるのが良いと思いますし、いつまでに始めなければ…ということはありません。
親の希望(英語を話せるようになって欲しい、など)で英会話教室に通っても、本人に興味がなければ身につくものではありません。
もちろん英語に興味を持つように導いていくのも親の役目かなとは思います。

わたしが英語に最初に触れたのは母が仕事熱心な訪問販売のセールスマンから購入した当時50万円もする英会話セットのカセットテープでした。
兄のために買ったそのセットに兄が興味を示すことはなく、代わりに2歳前のわたしがじっとカセットレコーダーを睨んでいた、と聞きました。
わたしに当時の記憶はないのですが、6年生の頃にそのテープを偶然に見つけて聴いてみたら、そのテープから流れてくる英語の響きが脳の片隅から蘇ってきました。
そして気がつくとカセットと同じ英語を発していました。
で、『ああ、わたし英語話せるっ!!』と、勘違いしてしまったのです
小さいときにそのテープを聴いていたという以外に英語に触れたことはなく、中学に入ってから学校の授業で習い始めました。
高校は少し英語に力を入れていたので週に7回、英語とアメリカ人の先生の英会話の授業がありました。
そして変わった先生が多い私立の学校だったせいか、日本人の先生も何故か英語のみで授業をされていた気がします。
よって授業の内容は???でした。
きっとみんなそうだったのだと思うのですが、クレームもなかったようで(聞いてなかった、というのが正しいのか。)3年間ずっとそんな感じだったような気がします。
パースの語学学校で中学の教科書レベルの英語で会話ができるようになりました。
発音が上手、と初めて褒められました。でもどうしてアメリカ英語なの?!とも言われました。
カレッジに入りネイティヴの友人たちが増えるとすっかり豪州訛りが身につきました。
第二外国語としての英語教育を専攻して初めて正しい発音(発音記号と発音時の口の筋肉や舌の動き)というものを意識するようになりました。
告白しますが、sとshの違いさえも気にしたことがなく、スーパーで『sleeping bag』(寝袋)が買えなかったこともありました。(涙)
就職した会社の研修はとても厳しいものでした。
発音の訓練だけに1日8時間…口のまわりが筋肉痛で泣きました。
しかしそれなりの成果はありまして、流暢ではなくても上手ですねと外国人講師に言われるようになりました。(自慢か?!…いや、これってお世辞かも、と今は思ってます。)

…以上のわたしの個人的経験から思うことは、
*小さいときにはたくさんの英語を聞かせることが有効
*発音は大人になってからの訓練でも上手になる
*要は本人の興味とやる気次第
ということです。
日本語を習わなくても自然に話せるようになったように、幼児期に一番大切なことは正しい発音をたくさん聞かせること(inputすること)だと思います。
inputできたことがoutputにつながるのだと思うのです。
一説によると遅くとも6歳までにと言われているようですね。
あながち間違いではないような気がします。
それから日本語の読み書きができるようになったら平行して英単語の読み書きも始めるのがよいと思います。
ローマ字を覚えると途端に発音がカタカナになってしまう子どもたちをたくさん見てきました。
日本語の『あ』は『あ』と発音するように、英語にも発音の決まりごとがあります。
もちろん決まりごとに当てはまらない例外も少なくないのですが、ある程度の決まりを覚えるとローマ字との違いも理解できると思うのです。
例えば、shはシュ、eeはイー、pはパッ(…カタカナで表記するのは無理がありすぎなのですが)でsheepになる、という感じです。

英語が得意ではないのですがどうやって教えたらいいですかというご質問もありました。
今は市販のDVDやCD-ROMの教材もとても良いものがあります。
そしてたとえ発音に自信がなくても、大好きなお母さんやお父さんに英語の絵本を読んでもらうことは、お子さんが英語に興味を持つよいきっかけになると思うのです。
わたしがいつも覗いているサイトさんはこちらです♪
わたしは決して熱心にわが子たちに英語を教えているわけではありません。
今はそんな時間があれば縫い縫いがしたいっ。
何より自分の子どもに教えるということは、わたしにとってとても難しいことだと痛感しています。
なので最近はもっぱら英語の歌のCDを流すのみとなっているのですが、これもとても効きます。
息子②は残念ながらセンスの欠片もないので???な言葉を発していますが、娘はそのままそっくりの英語で歌っています
マザーグースや童謡も癒されますが、おススメはクイーンフレディ・マーキュリーの英語はとても美しい…
I want to ride my bicycle~と無邪気に歌う娘は天才かも?!と淡い期待を抱かせてくれます。(笑)
…長い
長々とまとまりのない文章になってしまいましたが、これからお子さんに英語をと考えているかたのお役に立てれば嬉しいです。

が、これはあくまでもわたしの個人的な考えであることをご理解くださいまし。
ご質問があれば何なりとプリーズです♪
…といいつつ、お返事は遅い、です。
いまだにお返事できていないみなさん、ごめんなさいっ

そして肝心なことを書き忘れました。
わたしは子どもたちに英語が話せるようになって欲しいとはあまり思っておりません。
英語に限らずなんでも本人次第で、ある意味放任です。
ついに息子①はピアノを辞めました。(ちょっともったいないと思う。)
ただわたしたち親がいなくなっても、自分で生活できる力をつけて欲しいというのが子育ての目標です。
でも好きなことがたくさんあると選択肢が増えていいかなーとは思うので、英語も好きでいて欲しいなーと思います。
英語が話せるというのは話せないよりはいいのかと思いますが、話せるからどうなんだ?!と言われれば、確かにどうなのよ?!と思ったりします。
…なにがいいたいのだ、わたし~