たくさんある布の中から、お守り袋に向く、縁起の良い布を見つけ出します。見つけ出すのです。この言葉が一番、ぴったりです。なぜなら、ものすごい量の着物と端切れがあるからです。足の踏み場もないとはこのことです。アトリエとは、そういうものです?
そして、布を見つけ出したら、一度、水通しをします。それを陰干し、やっと下準備が整いました。
それをカットし縫います。絹の風合いを損なわないためとちりめんは、布が動くので、手縫いをします。
丁寧に仕上げるために、しつけ糸をしてから縫います。裏もつけて、ひっくり返します。
角がきちっとそろうように気をつけます。
袋ができあがったら、水引の色の組み合わせを考えて『梅結び』『三段松』を作ります。
お守りに欠かせない二重叶結びを結びます。
それぞれが出来上がったら、袋の上に置いてみて、確認です。
この作業が一番、好きです。色の組み合わせ、布とのマッチング。ぴったりくると嬉しくなります。
袋にアイロンをかけて、形を整えて、『三段松』や『梅結び』を取れないように縫い付けます。
この作業がとても神経を要します。でも、お客様に末永くお使いいただくために、ノリで貼り付けるのではなく、縫い付けます。
二重叶結びを通して結んで完成です。
全てが手作業で、細かい作業ですが、目の手術をしてよく見えますし、まだまだ、ボケてはいられません。
母が身につけさせてくれたこの技術を次の世代に伝えたいですし、母への感謝もこめてこれからも作り続けます。
みなさまの手に日本の伝統工芸が渡り、つながっていきますように~願っています。
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