上州からの山旅

凡人noyamaの山旅の記録

赤城自然園(再開)

2010年04月26日 | 花(植物)
 ツツジの丘に咲くアカヤシオ


 閉園後約1年ぶりに赤城自然園が再開されたと聞いたので25日(日)に行ってきました。赤城自然園の再開までの経緯は毎日新聞群馬版4月22日に詳しく載っています。

 
入り口

 ゴルフ場ブームの頃、西部デパート系のセゾングループが関越自動車道開通を見込んで用地買収したものの予定地内に森林法による制限林が含まれ開発を断念。森林を活かしながら利用できる施設に方針転換し、セゾングループの記念事業として自然園を作ったと記憶しています。
 園路はバーク(木の皮)が敷かれたり、切り株を埋設したり自然素材を活かし歩きやすく工夫されています。

 
 

 


 自然園はツツジやシャクナゲ等のツツジ科の植物が自慢です。

 
 アカヤシオ
 

 


 園内を流れる小川は人工的に作られたもの。並べられた小石から岩まで自然に見えるように丁寧に作られています。当時、この自然園を造成するために専門の造園屋を自前で養成したとも聞きました。

 
 造られた小川


 気をつけて観てもどれが植えられた木でどれが自然に生えた木か解りません。

 
 オオカメノキ


 
 コブシ


 


 今、花盛りなのはカタクリやシラネアオイ。

 


 


 
 ウスバサイシン



 シラネアオイ

 カタクリの咲く場所は元々人手の入った里山に多い。手入れされた雑木林は気持ちが良いものです。


 


 
 クサボケ


 イングリッシュガーデン風のシャクナゲ園ではクリスマスローズも花盛りでした。

 


 


 ツツジ科の植物がメインの当園。以前ここの温室で立派なアザレアを観た記憶があります。あのアザレアは今も育成しているのでしょうか?
 半日だけの散策でしたが楽しい所でした。



 


入園料は1000円ですがセゾンカードを提示すると500円になります。

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 平成22年4月22日毎日新聞群馬版の記事

赤城自然園:再オープン 閉鎖後、元社員が無給で手入れ

再オープンを前に、地元住民を案内する片場富夫さん=群馬県渋川市赤城町の赤城自然園で2010年4月9日、鈴木敦子撮影 全国屈指の規模を誇りながら昨年3月、「利益を生まない」として閉鎖された群馬県渋川市の「赤城自然園」が22日、約1年ぶりに再オープンした。昨年末に新たなスポンサーが決まるまでの8カ月間、元社員の片場富夫さん(62)=埼玉県志木市=は雇用打ち切り後も一人、赤城山麓(さんろく)に広がる約120ヘクタールの園を守り続けた。開発当初からかかわって28年。「声を掛けてくれた来園者一人一人の顔が思い浮かび、やるしかなかった。男の意地だった」と振り返る。【鈴木敦子】

 赤城自然園は82年、西武(のちのセゾン)グループが開発を始め、95年にオープン。標高600~700メートルの杉林を切り開き、ミズバショウやクリスマスローズなど約660種を植えた。ヘイケボタルなど約1810種の昆虫も生息し、遊歩道ではリスなどの野生動物に出合え、首都圏からの家族連れや山歩きが好きな中高年に人気だった。

 しかし08年、管理運営会社が外資の完全子会社になると「赤字続き」を理由に閉鎖が決まった。片場さんによると、来園者は年間約1万人いたが、維持管理に1億円以上かかっていたという。片場さんは定年延長を打ち切られて退職し、一緒に草刈りや花の手入れをしていた同僚4人は他の職場に移った。誰も園の世話をしなくなった。

 「人が手をかけなければ、繁殖力の強い外来種が生き残り、自然の調和が崩れる。一度荒れると、なかなか元に戻らない」。片場さんは渋川市内のビジネスホテルから自然園に毎日通い、「無給の不法侵入者」として手入れを続けた。毎週末に園を訪れ漬物をくれたおばあちゃん、キツネに襲われた鳥の悲鳴を聞き、びっくりしていた都会の子供たち。自然園が出会いの場のカップルは「結婚しました」と報告に来てくれた--。さまざまな思いが去来した。

 だが、老後の蓄えを取り崩すには無理があった。昨年8月、堤清二元セゾングループ代表(83)に直談判した。「かすみを食べてここまで来ましたが、もう限界です」

 堤氏によると、自然園は都会の子供たちのために「採算度外視のトップダウンで始めた事業だった」という。片場さんの直訴を受け、かつての部下が経営する企業に自然園の買い取りを頼み、再オープンは実現した。「熱意に押され、何とか協力したかった」と堤氏。片場さんは園長として雇用が決まった。

 この日午前11時25分から始まったテープカットを、片場さんは「1年間の地道な苦労がようやく実を結んだ」と感慨深そうに見つめた。園は今、淡い紫色のシラネアオイが満開で、ゴールデンウイークにはシャクナゲなどが彩る。「花だって、きれいな姿をお客さんに見てもらって、うれしいでしょう」と片場さんは目を細めた。


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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
keykun様 (noyama)
2010-04-28 05:27:28
↑ 道案内間違えました

 赤城インターを降り、山に向かって最初の信号(セーブオンがある)を右折、2km程先の最初の信号(溝呂木:みぞろぎ)を左折し山に向かって4km程行ったところです。
http://akagishizenen.jp/access/
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keykun様 (noyama)
2010-04-27 20:59:16
 今晩は
 この自然園開発当初は西部グループ全盛期、弟の堤義明氏率いる西部鉄道グループに対し兄清二氏のセゾングループが企業風土の違いを見せるものだった様にも思えました。しかし、時間と金をかけ採算を度外視した造成はすばらしい施設となったのですがグループ衰退と運命を共にしてしまったのです。
 そんな中、人はちゃんと育っていたと言うことでしょうか?

 当園は、関越自動車道赤城インターを降りて山に向かって心配になるくらい、ひたすら走ると自然に着きます。
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感激です。 (keykun)
2010-04-27 15:17:15
下の新聞記事を拝見しました。
現代版「秘密の花園」のようなお話。
片場さんの熱意・・・堤さんの決断・・・素晴らしいお話です。

赤城にこのような庭園があることを初めて知りました。
どの辺にあるのでしょうか。
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