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「はじめて 登山をする君たちへ」(高校岳人に贈る)随想舎
石川 茂治 著
1915年、宇都宮市に生まれ。東京外国語学校卒業。
アメリカ軍部通訳の後、宇都宮高校で約35年講師を務めるかたわら
同校山岳部の指導にあたる。著作『高校生の集団登山』など。
今から15年ほど前、父に勧められて読んだ本です
先日父の蔵書を整理していたら目にとまり再読しました
山の魅力や山登りの基礎的知識 山登りの心構えなど
「初心忘るべからず」を再認識させる本です
要約が苦手なので目次を紹介します
目 次
まえがき 3
発行に寄せて 蓮責淳夫 4
第1編 登山についての私の考え
第1章 なぜ山に登るのか?
第2章 登山の魅力
第3章 良い山岳人になろう
第2編 登山に役立つ知識
第1章 地図の話
第2章 山の天気
高度と気象の人体への影響とその対処法
観天望気と十種雲形
東京にはなぜ空がないか? 一一『智恵子抄』の私的解析
資料:気象学の参考書
第3章 登山の疲労
第4章 登山のトレーニング 88
第5章 栄養と健康管理 95
第6章 登山計画の作り方
第3編 登山小史
第1章 日本登山小史
第2章 世界初登頂記録抄
第4編 山の本
第1章 山の思索と読書のすすめ
第2章 日本近代登山の古典
第3章 山岳小説・遭難物語・翻訳
第4章 最近の高校生向き山岳書
山の想い出
①ブッポーソーとトラツグミ
⑧木は宝
③アルプスの雷
④星月夜
⑤剣谷からの明星
⑥西洋安達太良山一一一シエラ・ネヴァダ
⑦ブロッケンのお化け
⑧熊の国カナダ
⑨エベレストの真っ赤な夕映え
⑩アンナプルナに捧げた一日
あとがき 156
著書の中で山登りの楽しみについては次のように言っています
私たちの大先輩、日本山岳会の
創始者、初代日本山岳協会会長武田久吉博士の言葉がありますからご紹介しましょう。
「だから、山登りにおいては、頂上に立った喜びにしても、難場を切り抜けた
喜びにしても、その喜びは純粋なものであって、人と人との競争や試合の後に残
る後味の重さがない。誰もそれによって痛められたり傷つけられたりはしない。
これはまさに我々を山に長く引きつけてやまない大きな理由である。いうまでも
々く、自然は我々の生まれる以前から存在し、我々の後にも残るものだ。限られ
た人生において、こうした世界に接し、その中に我を忘れて没入する経験を持つ
ことが、どれはどの喜びであり、救いであるか、山に登った人は誰でも気づいて
いるに相違ない。一度こうした自然に親しむ道を知った人なら、一生涯その楽し
みを忘れないだろうと思う。(後略)」
そして山仲間は生涯かけがえの無いものです
「山仲間が作り出す独得な空気も、この揚合無視することができない。つまり、
共に風雨にかたかれ、苦労をした経験が、われわれの間柄を結びつけてしまうのだ
が、山の仲間の結びつきの根底には、自然の前には人間がいかに取るにたらぬも
のであるかという深い認識が横だわっている。人間としての最低限の線に立って
考えれば、お互い助け合うことだけが本当の生き方だということがわかる。山の
仲間の友情には共通してこうした気持ちがあるのである。もしこうした友情が欠
けている山仲間の社会があるとすれば、それは山そのものの体験が中途半端で、
修行が本当に積んでいないということになる。山の社会におけるこうした人間同
士の結びつきは、登山を通して与えられる一つの大きな恵みである。一度山を通
して得たこの友情の値打ちを知った者が一層山に引きつけられていくことも否定
できない」。まことに切々として胸を打つ至言です。
山登りに夢中になる私に父が勧めた本
15年も経った今頃、その意味が解ってきたような気がします
気に入って頂けたら ボタンを押して下さい
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石川 茂治 著
1915年、宇都宮市に生まれ。東京外国語学校卒業。
アメリカ軍部通訳の後、宇都宮高校で約35年講師を務めるかたわら
同校山岳部の指導にあたる。著作『高校生の集団登山』など。
今から15年ほど前、父に勧められて読んだ本です
先日父の蔵書を整理していたら目にとまり再読しました
山の魅力や山登りの基礎的知識 山登りの心構えなど
「初心忘るべからず」を再認識させる本です
要約が苦手なので目次を紹介します
目 次
まえがき 3
発行に寄せて 蓮責淳夫 4
第1編 登山についての私の考え
第1章 なぜ山に登るのか?
第2章 登山の魅力
第3章 良い山岳人になろう
第2編 登山に役立つ知識
第1章 地図の話
第2章 山の天気
高度と気象の人体への影響とその対処法
観天望気と十種雲形
東京にはなぜ空がないか? 一一『智恵子抄』の私的解析
資料:気象学の参考書
第3章 登山の疲労
第4章 登山のトレーニング 88
第5章 栄養と健康管理 95
第6章 登山計画の作り方
第3編 登山小史
第1章 日本登山小史
第2章 世界初登頂記録抄
第4編 山の本
第1章 山の思索と読書のすすめ
第2章 日本近代登山の古典
第3章 山岳小説・遭難物語・翻訳
第4章 最近の高校生向き山岳書
山の想い出
①ブッポーソーとトラツグミ
⑧木は宝
③アルプスの雷
④星月夜
⑤剣谷からの明星
⑥西洋安達太良山一一一シエラ・ネヴァダ
⑦ブロッケンのお化け
⑧熊の国カナダ
⑨エベレストの真っ赤な夕映え
⑩アンナプルナに捧げた一日
あとがき 156
著書の中で山登りの楽しみについては次のように言っています
私たちの大先輩、日本山岳会の
創始者、初代日本山岳協会会長武田久吉博士の言葉がありますからご紹介しましょう。
「だから、山登りにおいては、頂上に立った喜びにしても、難場を切り抜けた
喜びにしても、その喜びは純粋なものであって、人と人との競争や試合の後に残
る後味の重さがない。誰もそれによって痛められたり傷つけられたりはしない。
これはまさに我々を山に長く引きつけてやまない大きな理由である。いうまでも
々く、自然は我々の生まれる以前から存在し、我々の後にも残るものだ。限られ
た人生において、こうした世界に接し、その中に我を忘れて没入する経験を持つ
ことが、どれはどの喜びであり、救いであるか、山に登った人は誰でも気づいて
いるに相違ない。一度こうした自然に親しむ道を知った人なら、一生涯その楽し
みを忘れないだろうと思う。(後略)」
そして山仲間は生涯かけがえの無いものです
「山仲間が作り出す独得な空気も、この揚合無視することができない。つまり、
共に風雨にかたかれ、苦労をした経験が、われわれの間柄を結びつけてしまうのだ
が、山の仲間の結びつきの根底には、自然の前には人間がいかに取るにたらぬも
のであるかという深い認識が横だわっている。人間としての最低限の線に立って
考えれば、お互い助け合うことだけが本当の生き方だということがわかる。山の
仲間の友情には共通してこうした気持ちがあるのである。もしこうした友情が欠
けている山仲間の社会があるとすれば、それは山そのものの体験が中途半端で、
修行が本当に積んでいないということになる。山の社会におけるこうした人間同
士の結びつきは、登山を通して与えられる一つの大きな恵みである。一度山を通
して得たこの友情の値打ちを知った者が一層山に引きつけられていくことも否定
できない」。まことに切々として胸を打つ至言です。
山登りに夢中になる私に父が勧めた本
15年も経った今頃、その意味が解ってきたような気がします
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この本を薦めたお父さんも素敵です。
この本は今でも手に入るのでしょうか。
図書館にあるかもしれませんね。
コメントありがとうございます
著者は生きていれば百歳近く、15年も前の出版。出版社も栃木県のローカル出版社なので絶版になっているかも知れません。
栃木県内の図書館なら閲覧できるかも知れません。
この本は山登りの心構えを教えてくれ、初心に返らせてくれる本です。