疲弊する者、汝の名は、国と国の民――。

今までは、

通貨を大量に

発行したからインフレになった、

というのが

経済学の

イロハでした。

しかし、

今、どんなに

通貨を市場に供給しても

インフレにならなくなっていると言います。

つまり、先進国では

デフレが

慢性化してしまって、

そこから脱却できなくなっているというのです。

それは、

企業がグローバル化してしまって、

後進国から

安い労働力を

買い入れるようにしないと、

世界的レベルでの競争に

勝ち残れないから、といわれています。

シャープが

そのいい例です。

この会社は、

採算が合わずとも、

日本企業らしく

リストラもせず正社員たちを

守り続けました。

しかし、そんな

“甘ちゃん精神”は、

世界の冷徹な起業精神に

そぐわないようです

（Darkness - ダークネス 管理人、鈴木傾城・文「今起きていること。日本人の賃金を下げよ。リストラせよ。雇うな 」〔2012年9月8日土曜日〕参照/リンク）。

たとえば、アメリカ。

かの国は、

オバマ大統領が

「チェンジ！！」

を叫んで国民の圧倒的多数の支持を得て

大統領になりました。

しかし、

労働市場は相変わらず、

９９％の人たちに過酷です。

黒人たちの

失業率は

今も１５％に及びます。

そのような

世界的な失望感の中で

イトーヨーカ堂は、

2012年９月８日、

「３年内をメドに『正社員を半減』する、

また『パートの比率を９割』に引き上げる」

と今後の

経営方針を明らかにしました。

日本企業は、

生き残りのために日本人をリストラします。

多国籍企業、グローバル企業は、

「高賃金の人間はいらない」ということです。

この状態が続くと、

どうなるんでしょうか？

企業は、

生き残れるでしょう。

しかし、この流れ、

ますます加速すると思います。

どうなるのか――。

若者は

そもそもの最初から

仕事ナッシングです。

中堅層の給料は

かき氷のように消えてなくなっていきます。

2012年９月７日、

ＷＨＯ（世界保健機関）は、

不気味な指摘をしました。

こんな内容です

――自殺者が増えて年間100万人になりました。

若年層の自殺もまた増えています。

自殺は、

適切な対応で予防することができます。

政府が中心となって

自殺対策の戦略を策定するべきだろう――と。

要するに、

自殺者数の天井知らずの増加を

今から覚悟しておけ…ということです。

それが時代の流れで、

防ぎようがないというのが

ＷＨＯの見方です。

世界に“グローバル化”の潮流によって、

「世界の富が“平準化”する」

という動きが生じています。

この経済の、

嵐のような変動の中で、

勝者は

巨大な「ガリバー企業」です。

彼らはいともやすやすと

大きな体を動かし、

莫大な利益を手にします。

そして企業オーナーとマネージャーは、

スーパーヒーローとして

人々に崇められ、

世界の富の海の中で

ファラオのようにひとり遊泳できます。

一方での負け組。

こちらは、数では多い沈黙の羊たち、

すなわち、庶民と、

彼らのために

本来はある、

サービス機能をそぎ落とされた

小さな政府です。

彼らは、

身を滅ぼすような危機にあっても

今いる場所から

一歩たりとも動けません。

「自由」が重んじられる

社会にあって、

動けない人たちは、

それ自体で

人間として尊重するに値しない

生き物です。