uso1
「福島第一原発の事故のとき、
免震棟がなかったらと思うとゾッとする」
(元東電社長、清水正孝)。
この感想は、
本当でしょうね。
もし、免震棟がなければ、
現場の対応拠点を
用意できなかったでしょう。
「あってよかった」と、
原発関係者一同が胸を撫で下ろした
この重要な施設が
今回、再稼働された「大飯原発」
にはありません。
野田首相は、
「2015年までには建てる」
と約束しました。
しかし、それまでは安心という根拠は
ありますでしょうか。
ないですね。
ないものをあるように見せかける、
それが福島の事故で明らかにされた
“安全神話”
というトリックの核、
すなわち、usoではなかったでしょうか。
uso2
福島事故の反省として、
「ベント」という処置が
ありえる対応策ということが
国民に熟知されました。
もし、この処置が
遅れたら、
事故処理最高司令長官である
内閣総理大臣が
情報収集のため現場に赴くのも
むげなしです。
――遅れに遅れ、それでも何とか、
「ベント」があったのを確かめたときは、
みんなで安心。
しかし、一息ついたところで、
あの作業のとき、
撒き散らされた放射能が
気になりました。
アメリカなどでは
ベントをするときに備え、
「フィルターで排気口が覆われ、
空気を汚さないよう処置が取られている」
ということでした。
日本では、
そんなもの取り付ければ、
如何にも“事故が起こりそう”
ということを認めたことになるので
安全神話との整合性を保てない、だから止めた――
という事情が
福島第一原発事故を検証する
NHKの特集番組で
電力会社の元幹部職員が述べてました。
大飯原発の場合はどうか。
実は、フィルター云々以前に、
ベントの装置が
ついてません・・・。
ガクっとくる、こちらの話が先決問題ですね、
改めて、uso4で述べます。
さて、もう一つ、
外国の原子力発電所との相違点として
よその国
(どこか忘れた)では
非常用発電機は、津波を想定し、
完全な防水設備になっているとのことです。
日本では、水がやってきた段階で
お手上げです。
用意されているのは簡易発電機で、
もし、津波があれば、
たちどころに
どっかに流されてしまうだろう
と言われています。
(勝手に流れる、電気が流れない発電機か・・・)
こちらの方は、
2015年というような
気休めの期限さえついてません。
uso3
建設費抑制のため原子炉を一度に2機分を建設する方式が採用されており、
タービン建屋1棟で2機分収める構造となっています
(ウィキペディア参照)。
建設費、ケチったで~方面の自慢(?)は、
多いようです。
しかし、万が一のときは、
コスト削減でなく、
まずは、制御棒の挿入が
遅滞なくなされるかが問われます。
この点について、
関電は、
「2・16秒」で可能という報告を
過去になしているそうです。
政府が「2・2秒内」という要求を出していることからすると、
辛うじてOKの数字です。
それで、当然ながら
「辛うじてやな」
と言われます。
原子力安全・保安院の意見聴取委員、
井野博満氏の報告によると、
その非難をかわすためのごとく、
再稼働の資料では、
突如、データーが差し替えられ、
「1・88秒」で
制御棒が挿入されると
掲載されていたということです
(「週刊現代」7月7日号参照)。
こんなに簡単に、
データーがころっと変わる
いい加減なものなら、
そもそも「データー」などとは呼ばず、
「シナリオ」と命名し直した方が良さげです。
uso4
大飯原発では
津波対策として11・4mを想定してます。
福島を襲った津波は、15mです。
こちらのデーターの差し替えも
してよさそうですが
してません。
なぜなんでしょ。
津波は
この期に及んで、
「想定外」という言い訳を
まだ温存したいのかもしれませんな。
uso5
さて、嘘には、
大別すると二つ、種類があります。
一つは、白を黒と言う、
典型的な嘘です。
もう一つは、相手が白を黒と誤解しているのを
奇貨として、
真実を告げない嘘です。
大飯原発の再稼働に即して、
後者につき説明します。
すなわち、大飯町の原子力発電所は、
「加圧水型」なので、
ベントの装置がないのです。
しかし、国民の大多数は、
ベントはしえるものと錯覚しているでしょう。
これを教えないで
「安全」と宣うのが後者の嘘です。
首相も
現地に飛んで
ベントの指示をする必要がありません。
できないことは、
指示しても意味ないですものね。
事故が起こってからでないと判明しない嘘というのは、
罪が重いです。
これがないとどうなるか、
考えて見れば、
その罪の重さが分かります。
もし、福島事故のように
炉の冷却機能が
失われたとします。
そうすると、
水素が発生して空気と反応し
格納容器を破壊する
大爆発が起きます。
その際の爆発規模は、
福島の比でなく、
半径350キロ圏内に及び
大阪、京都はもちろん、
東は静岡にまで放射性物質が
飛び散ります。
これは、僕のような
原子力に素人な者がそう思うという
お話ではありません。
元京都大学原子炉実験所の
小林圭二氏という
専門家がご指摘なさっていることです
(上掲雑誌参照)。
uso6
関電は、
「活断層はない」と
強弁しています。
しかし、なぜ、活断層がないと言えるのか
根拠を示しているとは
思えないです。
変形地形学の専門家である
鈴木康弘・名古屋大学大学院教授が
東洋大学の渡辺満久教授とともに
「再調査すべき」
と働きかけているのにかかわらず、
無視しているわけです。
もし、直下型地震が起きたら、
マグニチュード7規模で
西日本はお終いです。
uso7
避難計画が何もありません。
ちなみに、
現行の防災計画は、
平成19年3月に策定したものだそうです。
信じられないです。
故意に災害の規模を
大きくしようとしているように見えます。
でも、なぜ?
避難経路は、
裏から言えば、支援経路でもあります。
大飯原発へ向かう
交通手段は、
県道241号線1本です。
仮に
この道が陥没等して
使用不能となれば
一切の支援が届かなくなる恐れがあります。
こうした政府のやり方を見て、
原子炉格納容器設計者の後藤政志氏は、
「『2~3年以内に安全策を講じますから、
とりあえず再稼働させて下さいよ』ということですが、
野田総理や推進派は、
自然に対して
『地震も津波も、
あと3年間待って下さい』
という約束でも
取り付けたというのでしょうか」
とおっしゃいます。
全くもって同感です。
政府発言は、
普通に良識のある
人間の言葉に思えないです。
民主党の
谷岡郁子議員が
今回のなし崩し的な再稼働によって、
「(福島第一原発の事故で)
良心の芽生えた人たちが、
新たな道を探す機会を奪ってしまった」
と総括されます。
日本人は、
どんな悲劇からも何も学ばない民族だ、
という烙印を
世界から押された後で、
致命的な原発事故が
福井県で起きる気がして
仕方ないです。
「福島第一原発の事故のとき、
免震棟がなかったらと思うとゾッとする」
(元東電社長、清水正孝)。
この感想は、
本当でしょうね。
もし、免震棟がなければ、
現場の対応拠点を
用意できなかったでしょう。
「あってよかった」と、
原発関係者一同が胸を撫で下ろした
この重要な施設が
今回、再稼働された「大飯原発」
にはありません。
野田首相は、
「2015年までには建てる」
と約束しました。
しかし、それまでは安心という根拠は
ありますでしょうか。
ないですね。
ないものをあるように見せかける、
それが福島の事故で明らかにされた
“安全神話”
というトリックの核、
すなわち、usoではなかったでしょうか。
uso2
福島事故の反省として、
「ベント」という処置が
ありえる対応策ということが
国民に熟知されました。
もし、この処置が
遅れたら、
事故処理最高司令長官である
内閣総理大臣が
情報収集のため現場に赴くのも
むげなしです。
――遅れに遅れ、それでも何とか、
「ベント」があったのを確かめたときは、
みんなで安心。
しかし、一息ついたところで、
あの作業のとき、
撒き散らされた放射能が
気になりました。
アメリカなどでは
ベントをするときに備え、
「フィルターで排気口が覆われ、
空気を汚さないよう処置が取られている」
ということでした。
日本では、
そんなもの取り付ければ、
如何にも“事故が起こりそう”
ということを認めたことになるので
安全神話との整合性を保てない、だから止めた――
という事情が
福島第一原発事故を検証する
NHKの特集番組で
電力会社の元幹部職員が述べてました。
大飯原発の場合はどうか。
実は、フィルター云々以前に、
ベントの装置が
ついてません・・・。
ガクっとくる、こちらの話が先決問題ですね、
改めて、uso4で述べます。
さて、もう一つ、
外国の原子力発電所との相違点として
よその国
(どこか忘れた)では
非常用発電機は、津波を想定し、
完全な防水設備になっているとのことです。
日本では、水がやってきた段階で
お手上げです。
用意されているのは簡易発電機で、
もし、津波があれば、
たちどころに
どっかに流されてしまうだろう
と言われています。
(勝手に流れる、電気が流れない発電機か・・・)
こちらの方は、
2015年というような
気休めの期限さえついてません。
uso3
建設費抑制のため原子炉を一度に2機分を建設する方式が採用されており、
タービン建屋1棟で2機分収める構造となっています
(ウィキペディア参照)。
建設費、ケチったで~方面の自慢(?)は、
多いようです。
しかし、万が一のときは、
コスト削減でなく、
まずは、制御棒の挿入が
遅滞なくなされるかが問われます。
この点について、
関電は、
「2・16秒」で可能という報告を
過去になしているそうです。
政府が「2・2秒内」という要求を出していることからすると、
辛うじてOKの数字です。
それで、当然ながら
「辛うじてやな」
と言われます。
原子力安全・保安院の意見聴取委員、
井野博満氏の報告によると、
その非難をかわすためのごとく、
再稼働の資料では、
突如、データーが差し替えられ、
「1・88秒」で
制御棒が挿入されると
掲載されていたということです
(「週刊現代」7月7日号参照)。
こんなに簡単に、
データーがころっと変わる
いい加減なものなら、
そもそも「データー」などとは呼ばず、
「シナリオ」と命名し直した方が良さげです。
uso4
大飯原発では
津波対策として11・4mを想定してます。
福島を襲った津波は、15mです。
こちらのデーターの差し替えも
してよさそうですが
してません。
なぜなんでしょ。
津波は
この期に及んで、
「想定外」という言い訳を
まだ温存したいのかもしれませんな。
uso5
さて、嘘には、
大別すると二つ、種類があります。
一つは、白を黒と言う、
典型的な嘘です。
もう一つは、相手が白を黒と誤解しているのを
奇貨として、
真実を告げない嘘です。
大飯原発の再稼働に即して、
後者につき説明します。
すなわち、大飯町の原子力発電所は、
「加圧水型」なので、
ベントの装置がないのです。
しかし、国民の大多数は、
ベントはしえるものと錯覚しているでしょう。
これを教えないで
「安全」と宣うのが後者の嘘です。
首相も
現地に飛んで
ベントの指示をする必要がありません。
できないことは、
指示しても意味ないですものね。
事故が起こってからでないと判明しない嘘というのは、
罪が重いです。
これがないとどうなるか、
考えて見れば、
その罪の重さが分かります。
もし、福島事故のように
炉の冷却機能が
失われたとします。
そうすると、
水素が発生して空気と反応し
格納容器を破壊する
大爆発が起きます。
その際の爆発規模は、
福島の比でなく、
半径350キロ圏内に及び
大阪、京都はもちろん、
東は静岡にまで放射性物質が
飛び散ります。
これは、僕のような
原子力に素人な者がそう思うという
お話ではありません。
元京都大学原子炉実験所の
小林圭二氏という
専門家がご指摘なさっていることです
(上掲雑誌参照)。
uso6
関電は、
「活断層はない」と
強弁しています。
しかし、なぜ、活断層がないと言えるのか
根拠を示しているとは
思えないです。
変形地形学の専門家である
鈴木康弘・名古屋大学大学院教授が
東洋大学の渡辺満久教授とともに
「再調査すべき」
と働きかけているのにかかわらず、
無視しているわけです。
もし、直下型地震が起きたら、
マグニチュード7規模で
西日本はお終いです。
uso7
避難計画が何もありません。
ちなみに、
現行の防災計画は、
平成19年3月に策定したものだそうです。
信じられないです。
故意に災害の規模を
大きくしようとしているように見えます。
でも、なぜ?
避難経路は、
裏から言えば、支援経路でもあります。
大飯原発へ向かう
交通手段は、
県道241号線1本です。
仮に
この道が陥没等して
使用不能となれば
一切の支援が届かなくなる恐れがあります。
こうした政府のやり方を見て、
原子炉格納容器設計者の後藤政志氏は、
「『2~3年以内に安全策を講じますから、
とりあえず再稼働させて下さいよ』ということですが、
野田総理や推進派は、
自然に対して
『地震も津波も、
あと3年間待って下さい』
という約束でも
取り付けたというのでしょうか」
とおっしゃいます。
全くもって同感です。
政府発言は、
普通に良識のある
人間の言葉に思えないです。
民主党の
谷岡郁子議員が
今回のなし崩し的な再稼働によって、
「(福島第一原発の事故で)
良心の芽生えた人たちが、
新たな道を探す機会を奪ってしまった」
と総括されます。
日本人は、
どんな悲劇からも何も学ばない民族だ、
という烙印を
世界から押された後で、
致命的な原発事故が
福井県で起きる気がして
仕方ないです。
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