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「原発―21世紀の不良債権」

2012年06月20日 01時47分27秒 | Weblog
国際NGOのグリーンピースは、

6月12日、記者会見を開き、

原発と金融リスクに関する報告書

「原発―21世紀の不良債権」

の内容を紹介しました

Aduer Dimes参照)。

報告をまとめたのは、

ギョルギー・ダロス氏です。

この人、

IBMやシティバンクで勤務後、

ボストン・コンサルティングで国際エネルギー事業関連(電気、天然ガス、石油)の業務を担当。

その後、国連世界食糧計画の主席エコノミストを務めた経歴をもつ、

エネルギーと金融の専門家です。

ダロス氏の報告は、次の通りです。

すなわち、日本ならびに世界の金融資本は、

3・11以前、原子力発電所の抱えるリスクに無関心でした。

しかし、東日本大震災以降、

東京電力の株価は90%以上下落しています。

たとえば、

バークレイズ・キャピタルは、

2011年の推奨銘柄にアジア太平洋地域の水道・光熱部門から唯一東京電力を選び、

目標株価を2360円としたが、

1年後の株価は182円
となっています。

回復は可能でしょうか――。

グリーンピース・インターナショナルの

エネルギー投資シニアアドバイザー、ギョルギー・ダロス氏によると、

福島原子力発電所の事故の後始末に20兆円を要するとしてます。

その金額は、

同社の時価総額の約85倍にのぼるのだ、と。

笑ってしまうぐらい途方もない金額です

もっとも、金融機関が東電を推奨する前から、

原子力発電所に関するリスクが警告されていました。

869年の貞観地震に関する研究で、

東北の津波リスクが。

2004年のスマトラ沖地震と津波の後での

東電自身による津波研究でも福島原発事故のリスクが指摘されていました。

さらに、原子力安全基盤機構は、

マークⅠ型原子炉が

津波で大きな事故を起こすリスクを指摘していました。

以上の分析の帰結として、

ダロス氏は、次のような提案をされます。

「1回の事故で

時価総額の数十倍もの損失を出す

原子力発電所をいくつも抱えている電力会社への投資は、

世界経済を破綻させかねない。

金融機関や個人投資家は、リスクの大きさを冷静に判断してほしい」と。

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