のんきに介護

母親と一緒の生活で、考えたこと書きます。

なぜホームレスの場合、生活保護を受けづらいか

2012年02月09日 00時22分31秒 | Weblog
先進国の人口に対する生活保護者の割合

9・3%・・・イギリス

5・7%・・・フランス

9・7%・・・ドイツ

1・6%・・・ ?

(典拠:週刊金曜日2/3号所収「生活保護問題対策全国会議資料」)


上のクエスチョンマークに入る

国名は、日本です。

このことは、よく覚えておいた方がいいです。

なぜって、実数で

「日本の生活保護受給者が二百万人突破」

なんて聞かされたら、

よほど数値に慣れた人でない限り、

多いなあ、と思うでしょ?

しかし、割合で示されたら、非常に少ないことが

納得できます。

では、日本ではなぜ、

生活保護受給者が少ないのか

と言うと、

二つ理由が考えられます。

一つは、保護費受給申請権者が

申請に当たって、尻ごみしてしまっているということ。

もう一つは、

役所が申請権者に睨みを利かせて

申請を尻ごみさせてしまっているということ。

つまり、

本当は生活保護が必要なのに

門前払いを

食らわせてしまっている、

ということです。

いわゆる「ホームレス」が

そのようなケースに

ほとんど当てはまるのではないでしょうか。

そもそも、

全国でどれだけ

ホームレスの人がいるのかにつき、

情報が曖昧です。

数え方が

市町村の職員の目視によるらしいです。

(「週刊金曜日」2月3日号所収、武田知弘・文「金持ち優遇で自殺率世界一!」参照)。

2011年の厚生労働省調べでは、

全国に

ホームレスは、

約一万人いるそうです。

しかし、03年調べでは

同二万五千人だったと言います。


03年当時と比べ、

人数が半分以下になっているというのが

調査の信ぴょう性を

疑わせるのに充分な目減り(!)です。

憲法上、

ホームレスになったからと言って、

生活保護受給権を失くすわけではないです。

しかし、実際問題として、

役所が

申請者に住民票がないことを

奇貨として

「うちの管轄ではない」と言って、

申請を拒絶するらしいです。

そのような

組織内部の“しきたり”が

生活保護を機能不全にする要因として

掲げられるでしょう。

これ以外では、

公的扶助が機能不全に陥る要因として、

生活保護も含め、

公的扶助の制度自体に

起因する限界というのが考えられます。

要するに、

現在の扶助の制度は、

ある種、恐竜になりつつある面があるということです。

受給申請者からすれば、

ジャンボ宝クジのようなものであるため、

全てを確保できるか、

何もなしか…

という選択の前に立たされるのです。

保護される、

されないの間で大変に差が大きく、

利用しづらい分、

実用的ではありません。

アメリカでは、

食費を補助する制度がある、などと聞けば

驚くでしょ?

毎朝・夕食、一日二回の食事保護で済むのなら、

管轄にうるさい日本の役場でも

申請を気軽に認めてくれるというものです。

保護が生活全般に及ばないため、

受給者の勤労意欲を

害する可能性も減るはずです。

食費以外では、

住宅費を補助する国(フランス)もあります。

一刻も早い、

硬直化した公的扶助制度からの脱却が望まれます。

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