のんきに介護

母親と一緒の生活で、考えたこと書きます。

可児市であった投票機器のトラブル

2012年12月27日 16時30分24秒 | Weblog

佐々木俊尚氏が

「立ち上がった電子投票ビジネスを覆う暗雲」

と題して記事を書かれていました。

下がその記事の掲載さている

サイトURLです。

http://homepage3.nifty.com/sasakitoshinao/economist_kanishock.html

かなり、長文の記事です。

しかし、

総選挙の票読みの

メルトスルー級の不当性に

関連しており、

自分自身の理解のため、

まとめ直しました。

「お前の文章では読む気がせん」

という方は、

原記事の方をご参照下さい。

さて、今回の総選挙において

投票数の読み取りが

不正になされなかったでしょうか。

その可能性を、

僕は、疑ってます。

便利さの前に

決して、

譲ってよい問題ではないです。

是非、一読お願いします。

 

可児市にて

市議選が行われました。

7月20日、

10万人規模の自治体での初の

電子投票でした。

受注した企業は、

従来型の選挙機材で圧倒的なシェアを持つ

ムサシ(本社・東京都中央区)です。

同社は、

富士通と共同開発し、この電子投票システムを作り上げたそうです。

大きな問題が起きたのは、

開票終了後だったと言います。

実際に投票された数と、

開票時に各候補者の得票数を合計した数字が食い違い、

得票数の合計の方が6票も多くなってしまっていたのでした!!

市選管の説明によると、

ムサシの社員が

投票所で電子投票機の操作をサポートしていた際、

御操作をしたらしいのです。

この説明だけなら単純な人的ミスです。

しかし、本当の原因は・・・

ムサシのシステム設計に

問題があった可能性が非常に高いと言われています。

投票を読み込む機器には、

右上に真っ赤な文字で「終了」というボタンが配置されているらしいです。

実は、この「終了」ボタン、押すと白票になるみたいです。

そのことにつき、

この会社は、 充分に説明せず、

投票者から

「終了というボタンの意味がよくわからなかった。

投票を終えたというつもりで終了を押してしまった人もいるのではないか」

と指摘されています。

ムサシの河村憲明・選挙担当部長は

「終了ボタンを押した後に、

『投票を終えないで終了しますか?』

という確認画面が出るため、間違いは起きにくい。

ボタンも目立たない場所にある」

と弁明したようです。

選挙を妨害したという意識もなく、

謝罪もなかったでしょう。

この会社の

非常識な点は、

ITに熟達した人だけが

投票するものだとしている点です。

一度もパソコンに触ったことのない人間は、

投票所に足を運ばないものと決めつけています。

ムサシの河村部長は

「選挙前の啓発活動での模擬投票などで、

可児市の8~9割の人が

『電子投票は簡単だった』

と評価している。

ほとんどの人はきちんと使えていたはずだ」

と話していると言うから驚きです。

民主主義の根幹に位置する選挙では、

投票者の意思を隈なく、

その上、間違いなく読み取ることが

大前提です。

開票事務に従事する者が

持っていて当たり前の

そんな認識を持ち合わせていないのです。

「ほとんどの人」

という言い方に怒りを感じます。

さらにまた、

可児市の現場では、

市選管の立ち会いもないまま、

ムサシの社員が

単独で投票機の内部を操作していたそうです。

あるITメーカーの社員によると、

「トラブルが起きた際、

ムサシの社員が市職員の立ち会いもなく、

誰にも見えない場所で投票機を操作していた」

そうです。

これでは、公正さが保てるのか、

疑問に感じなければ、

嘘です。

同市選管は、

ムサシ職員を選挙事務従事者に任命していたんだ

と弁明します

だが、目撃をしたITメーカー社員によれば、

開票所では

市選管職員はほとんど開票機に触れず、

ムサシ社員が

現場を取り仕切っていたそうです。

ありえん話です。

だからでしょうね、

ムサシ側は

「あくまでアドバイザーに徹しただけで、

機械には触っていない」(河村部長)と主張しておるようですね。

しかし、この話、皆さん、信じますか。

そもそも、なぜムサシが選定されたのでしょう。

同市選管は、

「5つの業者に対してプロポーザル(提案書)方式によって選定した」

と説明したとのことです。

しかし、その選考過程については、

詳しい内容は明らかになっていないようです。

地元可児市の市民運動「可児電子投票を問う会」(市村直人代表)が

このプロポーザル委員会のメンバー構成と

選考過程を情報公開請求を市に行ったそうです。

しかし、公開を拒否されていると言います。

同会は、

選挙無効の異議申し立てを市選管に対して行いました。

残念ながら、棄却され、

現在県選管に申し立てを行っている最中だそうです。

同会の加藤匡子さんは

「なぜ、選挙が

これほど不明朗、

不可解なのか。それを明らかにしてほしい」

と話されます。

当然、生じる不信感です。

背景には、過当競争があるようです。

IT業界は、90年代末に空前の好景気でした。

しかし、21世紀に入るころから

ネットバブルの崩壊。

米国での通信不況に相次いで襲われました。

IP電話により、電話交換機市場が崩壊。

富士通やNEC、日立製作所など

「NTTファミリー」と呼ばれた大手ITメーカーは、

どこも底の見えない泥沼の不況へと陥ったと言います。

そんな状況の中で、

唯一の活況を呈しているのが官需です。 

ITメーカー各社は、

自治体での

激しい機器の売り込み競争に巻き込まれる

嵐の前夜みたいなものなのですね。

あるITメーカー幹部の一人は、

「食い込みを図ろうというのが

各社の戦術。

選挙の公益性といった面はあまり意識されていないのが実態だ」

と認められたようです。

すなわち、受注実績を上げることが

会社の

生き残りをかけた

至上命題なわけですね。

選挙の

公益性を顧みない、

投票用紙読み取り機器の受注業者が

販売競争を繰り広げた挙げ句、

みずから市場を狭めていく

――まさに自縄自縛ではないだろうか、

とする佐々木俊尚氏の意見に

全面的に賛成です。


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