「討ち入りじゃ～」

猫のチアーは、

甘えるのがうまくって

その分、

僕は

必要に応じてこき使われてます。

でも、たった一つ

役に立ってくれてることがあります。

朝、起こしてくれるんですよ。

今朝もチアーが

「討ち入りじゃ～」

と言ってるようでした。

なかなか強烈な声かけでしょ？

胸元に乗っかるようにして、

布団の中を

覗こうとするんですが、

その覗き方が討ち入り風なんですな。

つまり、乱暴・・・

哲学的に言うと、

偶然的存在感があるのです。

こちらとしては、必然の景色として

目の前の光景を受け入れられない、

というわけですな。

チアーは、

足が泥足だったりします。

やっこさん、

「山！」と叫んでいるようなんで、

とりあえず

「川」と応えます。

吉良邸で

赤穂浪士４７人を

発見した

上野介の気分です。

若者にも通じるように言うと、

（信じられへん！！）

ということですな。

アンビリバボー、

で、僕が飛び起きると、

喜び勇んで

さっさと布団から出ていきます。

その後ろ姿を見ながら

思うわけです。

やっぱりあいつ、討ち入りしたんや、と。

長居は無用ということですね。