のんきに介護

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卑しい思惑の経団連と連合がともに一つのテーブルに着く

2014年12月24日 23時31分21秒 | 経済生活
今日の日刊ゲンダイの一面記事(25日付)に

「卑しい思惑の経団連と連合は安倍政権とグル」とあった。

根拠としては、

連合代表の古賀伸明会長が経団連の榊原定征会長と

労働者の思いを代弁するような顔をして、

実は、「残業代ゼロ法案」と「新しい解雇ルール(首切り自由法案)」を

推し進めようとしているテーブルに着いていたことがある。

政治学者の五十嵐仁氏によると、

「連合傘下の労働者はエリートだ」という。

中小企業の社員など、

非エリートを仲間とは思っていないということだろう。

「寂しい」というより、

「お寒い」話だ。

せいぜいエリートでない労働者諸氏は、

政労使会議で出る

「賃上げの流れ」を自分に関係あると勘違いしないことだ。

これは、

エコノミストの高橋乗宣氏が指摘(下記〔資料〕参照)されるように

安倍某が

国民に自分を〝労働者(弱い者)の味方”と錯覚させるために仕組んだ

猿芝居以外の何かではないのだから――。


〔資料〕

「ナチスの宣伝を想起させる驕れる首相の賃上げ圧力  労働者の味方気取り」

   日刊ゲンダイ:高橋乗宣氏・文、コラム「日本経済 一歩先の真相 

」(2014年12月19日)

☆ 記事URL:http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/155868/1

 あり得ない光景だった。16日に首相官邸で開かれた政労使会議の場で、安倍首相は「来年春の賃上げについて最大限の努力を図っていただきたい」と経団連の榊原定征会長に要請していた。

 榊原会長は「最大限努力する」と応じたが、社員の賃金は本来、民間企業が自主的に決めるべきものだ。その賃金が労働市場の需給に応じて決まることは、経済学のイロハのイである。すなわち、労働需給が逼迫してくると賃金は上がり、逆にだぶつけば下がる。

 こうした経済原理を踏みにじって、時の政権トップが民間企業の給与水準にまで口を挟み、「賃金を上げろ」と迫る姿は異常だ。ロコツな政治介入を慎むことこそ権力者に求められる姿で、国家権力を背景にした財界トップへの賃上げ圧力は論外である。

 そもそも経団連の参加企業には円安のメリットを享受し、輸出で収益を上げた大企業が多い。わざわざ政治介入という禁じ手を行使しなくても、ボーナスなどの労働支給を上げて当然の立場だ。安倍首相がメディアの前で経団連会長と会って、賃上げを求めたのは自己満足に過ぎない。「自分が賃上げを実現させた」と世間にアピールし、国民に「労働者の味方」と思わせたいだけだ。ヒトラーを「国民の救世主」に祭り上げたナチスのプロパガンダを彷彿とさせる。危うい政治パフォーマンスである。

 もっとも安倍首相の賃上げ圧力に応じられるのは、体力のある大企業に限られる。中小・中堅企業や零細企業の多くは、無謀な異次元緩和がもたらした急速な円安に四苦八苦の状況だ。原材料の輸入コスト高騰分を価格に転嫁できず、身をすり減らして経営を維持するのが、やっと。賃上げする余力など残されていない。この惨状が「労働者の味方」を気取る首相には見えているのか。

 先の総選挙でも安倍首相は自己満足に終始していた。アベノミクスに国民の信任を取り付けるべく、ひたすら「この道しかない」と連呼するのみ。異次元緩和の仕組みや効果、本当に今の日本経済に2%の物価目標が必要なのかなどについての説明は度外視で、国民に「この道」を丁寧に理解させる気など微塵も感じられなかった。

 むなしい選挙から見えてきたのは、国民に「この道を黙って進め」と言わんばかりの安倍首相の驕り高ぶりだ。残念ながら自公326議
席によって、権力者は驕慢な態度をますますエスカレートさせている。

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