のんきに介護

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がれき受け入れに対する徳島県と大阪市の考え方の違い

2012年06月20日 10時31分25秒 | Weblog
徳島県は、

環境省がしている、

東北のガレキ受け入れの呼び掛けに対し、

反対意見を表明しています。

それに関し、

YUCASEE

「がれき受け入れ、徳島県の説明が核心を突く」(最終更新:2012年03月18日 07時00分)

と題する記事が載ってました。

以下、転載します。

――

 環境省が、震災被災地のガレキ処理について、全国の自治体に協力を呼び掛けているが、反対意見を表明している徳島県が、ユーザーから寄せられた意見に対して、明確な反対理由を述べている。

 質問は「60歳 男性」から寄せられ、「徳島県の市民は、自分だけ良ければいいって言う人間ばっかりなのか。声を大にして正義を叫ぶ人間はいないのか? 情け無い君たち東京を見習え」などというもの。

 これに対しての徳島県の答えは次のようなもの(一部省略)。

 【環境整備課からの回答】
 徳島県や県内のいくつかの市町村は,協力できる部分は協力したいという思いで,国に対し協力する姿勢を表明しておりました。

 しかしながら,現行の法体制で想定していなかった放射能を帯びた震災がれきも発生していることから、その処理について、国においては1キロあたり8000ベクレルまでは全国において埋立処分できるといたしました。(なお、徳島県においては,放射能を帯びた震災がれきは,国の責任で、国において処理すべきであると政策提言しております。

 放射性物質については、封じ込め、拡散させないことが原則であり、その観点から、東日本大震災前は、IAEAの国際的な基準に基づき、放射性セシウム濃度が1キロあたり100ベクレルを超える場合は、特別な管理下に置かれ、低レベル放射性廃棄物処分場に封じ込めてきました。(クリアランス制度)

 ところが、国においては、東日本大震災後、当初、福島県内限定の基準として出された8000ベクレル(従来の基準の80倍)を、その十分な説明も根拠の明示もないまま、広域処理の基準にも転用いたしました。(したがって、現在、原子力発電所の事業所内から出た廃棄物は、100ベクレルを超えれば、低レベル放射性廃棄物処分場で厳格に管理されているのに、事業所の外では、8000ベクレルまで、東京都をはじめとする東日本では埋立処分されております)

 ひとつ、お考えいただきたいのは、この8000ベクレルという水準は国際的には低レベル放射性廃棄物として、厳格に管理されているということです。

 例えばフランスやドイツでは、低レベル放射性廃棄物処分場は、国内に1カ所だけであり、しかも鉱山の跡地など、放射性セシウム等が水に溶出して外部にでないように、地下水と接触しないように、注意深く保管されています。

 また、群馬県伊勢崎市の処分場では1キロ当たり1800ベクレルという国の基準より、大幅に低い焼却灰を埋め立てていたにもかかわらず、大雨により放射性セシウムが水に溶け出し、排水基準を超えたという報道がございました。

 県民の安心・安全を何より重視しなければならないことから、一度、生活環境上に流出すれば、大きな影響のある放射性物質を含むがれきについて、十分な検討もなく受け入れることは難しいと考えております。


 余りにも当たり前すぎる回答だが、環境省から提示された8000ベクレルの基準の理由は説明がないまま。放射能は封じ込めが原則であり、それを地方自治体に押し付けるのは酷でしかない。徳島県の説明は、ひじょうに核心を突いたものだ。


――

徳島県に対し、

大阪市では受け入れが決まるようですね。

岩手日報

そのような報告がありました。

以下転載です。

――

「大阪市が本県がれき処理へ 3万トン超受け入れ方針」(2012/06/20)

東日本大震災で発生した本県のがれきについて、大阪市が2013年度末までに計3万数千トンを受け入れる方針を固めたことが19日分かった。20日の幹部会議で正式決定する。

 大阪湾の人工島「夢洲」の北港処分地を最終処分場とし、焼却は夢洲に隣接する埋め立て地「舞洲」のごみ焼却施設を軸に検討。今秋に試験焼却し、12年度中に数千トン、13年度に3万トンを処理する方針だ。

 橋下徹市長は最終処分場に放射性セシウムを吸着する鉱物ゼオライトを敷き詰める意向で、国に費用負担を求めている。市は焼却費や12年度のゼオライト敷設費など関連経費約1億円を7月の補正予算に盛り込む。

――

※ 上記、鉱物ゼオライトにつき、

ウイキペディアに、

――別の種類のカチオンを含んだ水溶液中に入れると、

細孔内と水溶液中でイオン交換・吸着が起こる。

この交換反応は

可逆的であり、時間がたつと飽和して平衡状態となる。

カリウムやセシウムもカチオンなので、

沸石によってイオン交換・吸着される――という説明があります。

「可逆的」とは、

逆方向にも変化するということです。

福島第一原発で、

汚染水処理のため利用されているのは、

事実なようです。

しかし、可逆的ということは、

吸着の反面、

放出もしますよ、ということです。

したがって、岩石中にセシウムを取り込んだ後、

頑固に離さないのでなく、

放出します。

つまり、放射性物質を閉じ込める目的には

適しない鉱物です。

そこをよく理解しておかないと、

結果として、内部被ばくさせられることになります。

また、飽和状態になれば、

吸着現象がそもそも起きません。

だから試験焼却の際、

吸着が見られたとしても、

本格的な焼却のとき、

飽和状態に達しておれば、

放射性セシウムなどが水に溶け出したりして

漏れ出すのは時間の問題…

ということになりかねないです。

また、ゼオライトは、

鉱物であり、水溶性がありませんので、

人体に取り込まれた放射性物質を

吸着しません。

騙されて飲んだりしないように!

実際、この手の詐欺が

東北で横行。

薬事法違反として

逮捕された事件が相次いだようですので

注意が必要です。

なお、最後に

原子力村の住人が

不動産を買い漁っているらしいという

札幌の事情につき

述べます。

この地の市長さんは、

次のような

考え方をしていらっしゃるようです。

すなわち、

――放射性物質が付着しないがれきについては、

当然のことながら受け入れに協力をする。

しかし、放射性物質で汚染され安全性を確認できないがれきについては、

受入れはできない
――ということです。

なぜ、安全性を確認できないがれきについては、

受入れはできないのかというと、

――私自身が不安を払拭できないでいるこの問題について、

市民に受入れをお願いすることはできません――とのことです。

この点からすると、

橋下市長、夢洲に

埋め立てて不安を感じないということなのでしょうか。

まさか、府庁をこの地に

移転できなくなった腹いせではないでしょうね。

この政治家につき、

小出裕章助教が

――橋下市長などに対して、

「今の酷い社会を変えてくれるかもしれない」

と、期待をかける人がいますが、

そんなことをしたら余計に悪くなるだけです。

どんな社会を作りたいのか?

を、1人ひとりがしっかり考えることなく、

誰かに依存するなら、悪い方向へ行くと思います(「何も変わらなかった日本と原子力村」――

と述べています。

至言ですね。

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