2014年放映された
この映画の
解説が
「The Big Issue」(Vol.277 2015.Dec.15)に
載ってました。
ホームレスの人が
娘との縁を取り戻そうと奮闘する姿を
描いたものです。
主演した
リチャード・ギアーによると、
「Land of the Lost Souls」
という、キャデラック・マンという人物が
約16年間、
路上生活を描いた本が
ベースになっているようです。
ギアは、
上掲雑誌で
ストリート紙の販売者であるホームレスの男性、
ジェリー・タッカーとの対談があり、
その彼が言うには
「ホームレスになるって本当にこういう感じだった。みんな背を向けるんだよ」
とのことです。
カメラが離れたところで回っているので、
俳優のリチャード・ギアだと
誰も気づかず、
そのときの印象をこう語っています。
「実際にニューヨークの人混みの中に紛れてみたら…
僕はニューヨークの中で透明人間になっていた。
人びとが2ブロック先で
僕の姿を目にしてホームレスだとわかると、
それ以降一切目を合わせて来なかった」
と言います。
作品のテーマとして、
ギアは、
次のことを訴えていました。
「この映画に悪人は登場しない。
しかし、失礼な人、自分のストレスであたまが一杯の人、
どう行動していいか分らない人はいる。
彼らは、官僚主義にとらわれているんだ。
でも、そんな彼らは、自分たちの姿でもある。
それを感じ取ってほしい」と。
問題の解決法は、
ホームレスになった人の数だけあるようです。
肝心なのは、
「自分の中の一部を相手と共有していく」こと。
「この家族のような
コミュニティこそが、現実を変えていく」
のかもしれませんね。
この映画、
普通の映画にある
起承転結ではとらえ切れない
『生き抜く』
感動を描いているんだと
思いました。
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