犬飼冬語(仮)@nauciccafeさんのツイートに
――「原発報道管制下」日本では、このような「(原発に)不都合」な事実は一切報道されない。RT viva_317横からすみません16日から英国におります。ロンドンに降り立つ直前の機内放送で、日本から牛肉牛乳卵の持ち込みはできません!とアナウンス。EUは真剣に阻止しています――
というのがありました。
記録のため
転載させてもらいました。
イギリスは、
水際作戦ということなのでしょうか。
牛肉、牛乳、卵が
放射能に汚染された食物として
警戒されているようですね。
なお、参考までに
イギリスの日本を見る視点を理解するため、
2011年9月9日付の
ガーディアン紙にある
「福島の惨事:未だ何も終わってはいない」
という記事を紹介します。
ジョナサン・ワッツ記者が書いた記事原文は、
☆ こちらです。
さて、ワッツ記者は、
最後に
次のように述べ
記事を締め括っています。
すなわち、
――1年前に、誰かが
私に原子炉3基が同時にメルトダウンすると言っていたら、
それは世界の終わりだと思っただろう。
でも、今の日本は、
想像していたような終末の様相を呈していない。
その代わり、
ゆるやかな崩壊が起こっている。
福島を3回訪問して、
1年前より放射能に対する恐怖は小さくなったが、
日本に対する心配は大きくなっている――と。
このまとめ方に
ジャーナリスト特有の見方の非情さ、
正確さを感じました。
思うに、今、日本人が
抱えている一番大きな課題は、
今後の見通しをどう立てるかでしょう。
それが
可能なのか否かにつき、
「日本に対する心配は大きくなっている」
という評価に凝縮されているように感じました。
つまり、一歩間違えれば、
奈落の底であるような大きな岐路にさしかかっている
ということです。
ところで、ユキコさんという人が
ワッツ記者の取材に応え
お腹の中の子を産む決断した経緯をこう述べます、
「私には子供が3人います。
2人は既に生まれ、1人は未だおなかの中です。
息子と娘が
被曝したからといって殺すことはしないのに、
おなかの中にいる子供を殺せますか?」と。
余りに多くのことが
不確かすぎ、
被ばくをなかったことにするのは、
不可能です。
少なくとも容易(たやす)くないです。
地震の次の日、
原子炉1号機の建物が爆発しました。
2日後、第3号機建屋の屋根が吹き飛びました。
3日目の朝、
原子炉2号機と4号機の爆発が起こりました。
爆発により放射能雲が舞い上がったが、
政府は、
飛散した経路について情報を隠蔽しました。
放射能施設関係者や
救急隊員にさえ情報の開示がなされませんでした。
「でも、みんな、
事態が非常に深刻なのは知っていました。
自分も、これが最後の仕事になるかも知れないと思いました。
馬鹿げて聞こえるかもしれませんが、
家族と国のために全てを捧げた神風特攻隊のように感じました」
と証言された方が
いらっしゃるように身を挺して
災害に向き合いました。
もちろん、だれも
一生涯の長きにわたって
そんな緊張感を持続できるものではありません。
いずれは、疲れ果ててしまいます。
そうなるまでに、
できれば対処の仕方を見出したいです。
胸部レントゲンやCTスキャンでも
被爆するでしょう。
それらと決定的に違うのは、
原発事故で降り注ぐ
放射性物質は、体内に入りこみ、内部から被曝するので
健康を害しやすいのです。
発電所から排出された放射能の量は膨大です。
事故発生時で77万テラベクレル。
そしてそれ以降も、
毎日何十億ベクレルもの放射能が放出されています。
時間の経過とともに、
何が体内に取り込まれたのか判明しようとしています。
最も危険だった3月15日にどこにいたか、
何時間程度外にいたか、
雪が降っていたか、
何を着ていたか、といったことから逆算しようとしているわけです。
このことに対して、
個人が出来ることは僅かしかありません。
だが、まったくの無力というのではありません。
ジャーナリストの広河隆一さんのように
それぞれの食品は皮をむいて、濾してから袋につめ
LB200ベクレルモニターに20分かけ
放射能の測定を無料でされているというケースもあります。
また、精神的な危機と同時に、
チェルノブイリの人達が
どうして逃げなかったかこれまで分からなかったけれど、
今は自分が同じ状況にいる、ということを通して
放射能災害の痛みが
理解し得るようになったメリットもあります。
放射線量が漏れは、
福島ではチェルノブイリの10分の1と言われます。
しかし、他方、日本の人口密度はベラルーシの10倍です。
政治家が
放射能の分布予測を隠蔽したのは、
経済的影響を住民の生命より重視したからだと疑っています。
浪江は、
立ち入り禁止区域外であるにもかかわらず、
最悪の許容限度の200倍を記録しました。
地元住民は「殺人行為」だと受け止めています。
東京電力は、マスメディアにとって国内最大のスポンサーです。
政治家にとっては、選挙資金提供者。
そして掃いて捨てるほどいる理系大卒者の雇用者なのです。
意気消沈する人が出る一方、
良い方向へシフトするチャンスと捉える人達も現れました。
とりあえず、
太陽熱、風力、地熱エネルギーへのシフトを実現すべきでしょう。
原子力発電を批判することは、
かつてはキャリア上の自殺行為でした。
しかし、今や国のトップニュースの番組は、
電力会社をスポンサーから外していると言います。
変化は確実に認められます。
チェルノブイリの後、ソ連の機構は、
5年以内に崩壊しました。
主要政党は、
同様の運命を避けるために、
どのような変更が必要かを模索しているようです。
しかし、それは、
ガーディアン紙のワッツ記者が指摘するように、
誰が実行するにせよ、
まず、民衆の信頼を再獲得しなければならないのです。
民衆の信頼をすっ飛ばして
権力を掌握しようとする人間は、
淘汰されるでしょう。
除染の夢が幻に終わるものならば、
復興の全体像は、
避難の中に活路を設ける必要があります。
障害物は、
経済不況なんでしょうか。
それとも人口減少?
肝心なことは、
放射能が怖いから逃げるって発想を捨てないことでしょう。
違う意見の人がいて当然なんです。
また、袂を分かつことで
別な機会に合流しえるでしょう。
今、意見が違う人も
一致することがありうるはずです。
放射能との共生は、
生態系として不自然だからです。
ワッツ記者に取材を受けたある調理師さんのように、
「引っ越すのは大変です、
ここに生まれてから住んでいたんだし。でも、ここは安全ではない」
と見極めた人を
一刻も早く、
国を挙げて支援してあげなければ、と思います。
残られた方は、残られた方で、
記事に紹介されていた
この調理師さんのお母さんのように、
「行ってしまった」と
見送った後に
つぶやき、
花壇のことに話題を変え
「このヒマワリを見てください。
セシウムを吸収してもらおうと植えたんです。
こんなに大きくなるなんて夢見たい」
なんてね、
別の道を歩む足取りを、
自分なりに
しっかりさせられるようになるかもしれません。
ただ、落ち着いた
その先に、回心ってありそうです。
この狭い日本で、
みんなで助け合い、支え合い、
その機会を作って行かなければ嘘でしょう。
気づきを待って、
全員の避難を現実にしたいです。
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