のんきに介護

母親と一緒の生活で、考えたこと書きます。

見たい建築物

2009年01月23日 17時30分35秒 | Weblog
<現実の世界は、

そこに自分の嘘を一滴垂らしてみると、

化学反応を起こして全く

違った世界になるんですね。

小説家はそれを言葉で書き写していく>

ほんとかな・・・

小川洋子さんは、映画にもなった「博士の愛した数式」の著者だ。

本物の作家の言葉だから、

額面どおり受け取っていいのだろうけれど、

含蓄がありすぎて、理解に戸惑う。

彼女によると、

この世界を構成する物質の内、

解明されているのはわずか4%らしい。

他は、何も分からない暗黒物質で満ちているとのこと。

つまり、現実こそ神秘なわけで、そこに物語が一番あるという。

さて、そんな小川さんの目から見て、

スーパーカミオカンデは、

アウシュビッツ強制収容所ケルン大聖堂と並んで、

人間が建築した造形物の三本指に入るそうだ。

後の二つが意外だった。

(スーパーカミオカンデは、物質の究明が好きなら当然と思う)

対談の焦点になっていない

アウシュビッツ強制収容所とケルン大聖堂に、

改めて興味を持たせるところがこの人のすごさなのかもしれない。

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4 コメント

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Unknown (mu-mamu)
2009-01-23 23:52:02
独特の世界観を持った作家ですね。

一般凡人には理解できないような事を紡ぎ出して
そこから物語が生まれる。

暗黒物質と思えるからたった一滴のウソを垂らすと
違った世界になる。

無限に物語が生まれるのですね。

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小川洋子。 (ひかる)
2009-01-24 03:08:30
この人の小説を読むと、この人、理系だろうなと思わせるんだけど早稲田の一文卒のばりばり文系の方なんですよね。

<現実の世界は…>のコメントはどこで発言されたのでしょう?
自分の嘘を一滴垂らして化学反応…。
うーむ。なんて彼女らしい比喩でしょう、笑。




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ルートくん (小町)
2009-01-24 09:58:16
私も~小説拝見しましたぁ~♪

博士は、とっても大好きです(^^)
だって~記憶は、50分(だっけ?)しか、覚えられなくても、気持ちや、心は無垢なんだもの。

小川洋子さんって~素敵ねっ(^^)
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コメント、ありがとうございます (忠太)
2009-01-24 13:45:57
☆mu-mamuさんへ
フィクションと言うと、想像力が命ですから、一滴の嘘と言わず、バケツ一杯ほどの嘘が必要なんじゃないかと思います。しかし、そうじゃないんでしょうね。
でも、考えたら、この世の世界って、不思議で満ち満ちていますね。
今、騒がれているインフルエンザにしても、食物連鎖の法則からすれば、一番弱いはずの微生物が脅威になるのですから…。

☆ひかるさんへ
引用の発言は、「PHP」という雑誌の本年度2月号(No729号)所収の「児玉清の読書は最高!」という記事の対談の際のものです。
彼女の、数式より、文章の方が分かりよい、という考え方には共感できます。って言う僕も、やはり文系ですね。

☆小町さんへ
「博士の愛した数式」って、認知症への偏見をとっぱらうのに、一役買った小説ですね。
記憶が50分しか持たず・・・というのは、衝撃的ですけど、程度の差はあっても、誰しも直面している危機です。
出来れば、愛されるように、記憶を失くしたいものです。。。
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