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キャブレター・オーバーホール

前の黄緑チョイノリ 6088.8kmで実施。

オーナーの「アイドリングが不安定」という申し出に洗浄するつもりで確認。私の見立ては許容範囲で、暫く走っていれば当たりがついてくるというものだったんですが、オーナー様ビンゴです。



ピストンバルブが真っ黒になってます。エンジンヘッドがこうなるのは分かりますが、キャブレター内部での症状は初めて見ました。



プランジャ・スターターとスプリングも錆びてます。エンジンを掛ける度、あるいはスロットルの開閉後アイドル回転が定まらないのはスロットルケーブルの油切れと踏んでいたわけですが、主な原因はコレですね。しかし、こんな所まで赤錆が出るとは・・・思い返せばチェーンの錆をエアクリーナーボックスのフィルターより内側にまで吸い込んでいた当車両。水分も入り込んでいましたか。



ガソリンに浸かってるフロート室は比較的綺麗なんです。でもガスケット周りや余所の径路は真っ黒なんですよね。



ジェット・ニードルを抜いてみると真っ黒です。キャブ丸ごとクリーナーに漬けて洗浄しました。その後全4つのジェットを点検しましたら貫通こそしておりナイロン3号のテグスは通るのですが、どうやっても向こう側がクリアに見えません。あの墨汁の様な物がへばりついているんでしよう。最近ご無沙汰の釣り道具箱から5号から上の糸を探し出してホジホジ&エアーで吹くを複数回繰り返しどうにか向こう側が見えました。



ピストンバルブも清掃して黒いのがとれました。しかし、結局は混合気の径路が全部真っ黒なのかもしれません。出所はシリンダー・ヘッドだとするのが普通でしょうが、だとしたらエンジンOHまでしないと安定しないかも。

完璧を期せばスタータープランジャーやジェット交換ですが、年末年始で供給されないので取り敢えず組み付けました。このまま安定してくれたらそれで良いし。エンジン始動直後はアイドリングが上下しました。これはケーブル云々じゃなくてジェットと汚れに纏わる影響でしょうねぇ。取り敢えず数キロ駆しってキャブ調整。テスト走行後クリープ現象が凄いくらいアイドルが上がりましたが、そこから下げていってどうにか安定を見ました。

改めて症状を鑑みると、乗りっぱなしの車両だったということかな。しかし今回はオーナーさんの感覚に脱帽です。私は「無理に開けない・直さない」を信望するようにしてるので(何もしなければ壊さないし、本来ついついやってしまう。お金も掛からない)無闇にメンテを薦めないんですが、このオーナーさんの場合はやりたいようにしてあげよう。断っておきますけど、私の診断力もそう悪い方じゃあないと思うんですが(笑
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