あなたとあなたの犬のための…です。
もう、初めからCDSとのリンクの始まりです。
テリントンTタッチはマッサージではありません。
テリントンTタッチとは動物の身体に非習慣的な刺激を与えることで、心のバランスを整えたり、身体の動きを高めたり、 健康状態を良くしたりするケアです。(テリントンTタッチHPより)
非習慣的な刺激の代表的なものが、円のタッチです。時計まわりに6時から1と1/4 の9時までを
親指は支えるように皮膚におき、人差し指から小指まで指の腹や指全体や手の甲などを使って刺激を与えます。
刺激といってもすご~くソフトに、だからといって指を滑らさないように…です。
今回のデビー・ボッツ先生のTタッチワークショップは、主催がトレーニングスクールだったので、
出席者のほとんどがトレーナーの方、またはたまごの方のようでした。
だから、出席者の同伴犬もトレーニングされた犬ばかりで、ときどき吠えるのはChoco.っていう感じでした。
Tタッチのワークショップですが、わたしは2回目。前回は2年前でした→
ワークショップ
バランスと意識
2年前の会場は狭かったうえに、この時の参加者は一般飼い主の方が多くて犬もにぎやかで、
Choco.も吠えがやまなくて私にもChoco.にも試練の時間でした。
Choco.がそんなだったので、デビー先生ともちゃんとお話しできず、
…ということは円のタッチを私がデビー先生からしていただいただけで
まぁ不完全燃焼で終了したわけです。
この日は少し違いました。
Choco.も始まりはこんな感じ。
リラックスしているようにみえるけど本心は緊張…だっておでこにシワがくっきりと。
最初はデビー先生のお話から始まりました。
≪犬の安全≫
飼い主は犬の安全を第一に考えなければいけない。
もし、他人が苦手な犬ならやみくもに近寄ってくる人を身を挺して阻止しなければいけない。
言葉だけで止められなかったら、その人と犬の間に入って「近寄らないで!」はっきりと意思表示し、
犬には安全だよとわからせてほしい。
対犬の場合は、見つめあってしまう視線をはずさなければいけない。
顔を押したり体を持って犬を違う方向に向ければよい。
犬の、鼻先の向きをよく観察すること。
特に小型犬は、ひょいと抱きがちだけれど、
ふいうちな動きは犬にとって安全とは言えない。
必ず両手でかかえたら「今から抱くよ」の合図を犬に与えてから
四肢のバランスを崩さないようにていねいにだきあげること。
前足の脇の下を持って、後ろ足をブラブラさせるような抱き方はNG。
犬を仰向けにして人のおなかに密着させる抱き方もNG。
犬にとって背中がまるくなり内臓に負担になる。
≪心地よさ≫
オビディエンスのときにアイコンタクトをとらせるのはよいが、
ふだんはアイコンタクトを強要しない。
なんとな~く視線ははずしておくように。
リラックスできているか
四肢がバランスよく地についているか、
しっかり歩けているか。
犬の様子、心地よさげかどうかよく観察する…などなど。
実際のTタッチはどうだったかというと…
デビー先生が歩き始めて、わたしの近くを通りがかったところで
Choco.がタイミングよく吠えてアピールしたために足を止めてくださいました。
わたしの席から隅の方に移動するようにうながされて、
あの場所はこの子にとって居心地悪そうだったから…と。
確かに周りに犬も人もいましたから。
特に後ろの席の男性の声が気になるようでした。
Choco.の様子を観察されて、「触ってもだいじょうぶですか?」
ま、ワンワンしましたから、デビー先生は手を出さずに
これもChoco.がいやだというものを無理せず
わたしが先生の前で自分ができる基本の円のTタッチを
Choco.の背中から脇腹にかけてしました。
なんとなく前足に重心があり、バランスいまいち。
Tタッチしたところです。見た感じでは四肢のバランスが少し良くなった気がする。
Choco.は人がまわりを囲んでいるにもかかわらず
この後クニャっと力がぬけて
休めでリラックス。まぁ、わかりやすいったら…。
Choco.の場合は、緊張しぃ。
体、特に後半身に円のタッチ
背中は手の甲をつかって円のタッチ
おでこにしわができやすいから、おでこに円のタッチ
耳にストロークワーク =体のつぼ (老犬の免疫力アップに効果あり)
耳の付け根に小さな円のタッチ(麺棒でもできる)
そして、怖がりな子は後半身にこわばりがある。
しっぽのタッチ(しっぽの付け根まわりとしっぽの長さに沿って。
そしてしっぽをつかんで左右にまわす)=自信を持たせることができる。
しっぽはさわるだけで緊張感があるうちは絶対に無理せず
リラックスできるようになるまではしっぽの近くだけタッチするように。
Choco.は切っていませんが、ひげは切らないこと。
Tタッチをするうえで一番大切なことは、
呼吸を整え、止めないこと
意識を持って行うこと
今どうであるか、どう変化したか犬をよく観察すること。
無理強いはしないということです。
デビー先生は何度も何度私たちに「息してますか~」「息を吐いて~」っておっしゃいました。
どんなときでも緊張して息をつめてしまうのは、よくないですものね。
自然に呼吸して今どうであるか犬を観察しながらタッチすることが大事です。
観察することは、犬が出した「これ以上はやらないで」というサインを見逃さないということでもあります。
午後からは、まずボディラップのワークショップがありました。
体にラップするとその部分を意識するようになる。
胴や後ろ足などを意識できると四肢のバランスを整えることができるようになる。
Choco.の場合はハーフラップ。
後半身については、ハーフラップの後半身をだんだんずらして慣らしてから。
ボディラップの強さは、カーブしたところで確認します。
1本くらい指が入り、ラップのテープが伸びきっていなく、弾力があるくらい。
平らなところは少し緩めにする。
ボディラップはボディだけでなく、頭に巻くとおしりに効果ありとのこと。
また足に輪ゴムのようなものを通したり、口にパンツのゴムを輪にしたものをはめても
ボディラップの代わりになるそうです。どちらもきつくないように。
最後にグラウンドワークを見せていただきました。
これも四肢のバランスに関係しています。
ダブルエンドリーシュを真上に持ち上げた状態で両手に持ち歩き、
ゆっくりと歩き、途中立ち止まって
ナスかんが立つくらいの刺激を入れます。
バランスを戻すために、シグナルは真上に。
犬に刺激が伝わったらナスかんが倒れる状態(解放・ゆるめる)でそのままにする。
止まって考えることでバランスを見直す。
この時に犬は情報を考えるそうです。
歩き出すときにはまた真上に向かってシグナルを入れます。
犬がバランスよく歩くのは、人間側の責任。
このワークは自制心を養うことができる。
これは写真なし。
おまけとして、緊張をほぐすためのタッチ。
≪ハートハグ≫
胸に両手を重ねておき、円のタッチをする。
もちろん呼吸をしながらです。
そうするとふぅっと力がぬけるそうです。
実際わたしもやりましたが、ほわんとあたたかくなり
肩の力がぬけました。
このように体験してみると、普段のCDSでのトレーニングと共通した考え方が
そこかしこに見られました。これは2年前には全く気付かなかったことです。
テリントンTタッチでは四肢のバランスを常に観察するようにいわれましたが、
グッパーするのは四肢のバランスを整えるためにやることだし、
真上への刺激は、ハーネスを使ったホールドラッピングです。
また、アイコンタクトをはずす、犬の安全のためにインターセプトする。
もちろんカーミングシグナルについてもお話の中に出てきました。
呼吸についても息を止めていては丁寧なリードさばきはできませんものね。
犬が自ら自信をつけていくように促す。これもママさんからもよく聞くことでもあります。
2年前、こういった理論を理解できなかった私は、あまり熱心にTタッチを続けていなかったけれど、
今回のワークショップでいつものトレーニングにリンクしていることがわかったら
これはやるしかないな!です。Tタッチをきちんと教わっておいてよかったと思いました。
今回、デビー先生の前でも「エクセレント!」って褒められましたしね。
そして、最後にこの日一日のChoco.はどうだったかですが…
午前中はなんとかその場にいられましたが、午後になるとあきてきたのかその空間の居心地がよくなかったのか
ぐずぐず言うようになりました。
前の時には、なんとかおさめて私がその場にいなければと思ったものでしたが、
実際は、外に出てくださいと言わんばかりの視線が痛かったものでした。
今回はドアの近くだったこともあり、時々退出して駐車場を歩いたり車のクレートで休ませて
わたしだけ戻ってきたりしました。
だからお話が聞けなかった部分もあったかもしれませんが、でも一番初めに聞きたかったことも
教えていただきたいと思っていたことも済ませてあったので、それで十分だったかなと思います。
帰りは…車で爆睡でした
2日続けて座学、ワークショップでしたが私にとってとっても有意義な時間を持てたと思います。
それから、思いがけなく会場でCDSのお仲間のぶんちかちゃんと会えて、心強かったし
同じ空間で学べたことはうれしかったです~。
今回はぶん太君がいっしょじゃなかったのでそれだけ自由にあちこちまわっていらしたみたいだから
わたしよりももっといろんなお話を聞けたんじゃないかしら?
それと、わたしとChoco.の写真を撮ってくださったので、よい記念にもなりました。ありがとね♪
デビー先生は次回3月に再来日されるそうです。
次回も参加したいなぁ~。
皆さんもぜひ、犬同伴でね。