夫婦でシネマ

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今宵、フィッツジェラルド劇場で

2007年06月06日 | か行の映画
Story
ミネソタ州セントポールのフィッツジェラルド劇場で、長年親しまれてきたラジオショウ「プレイリー・ホーム・コンパニオン」の、最後の公開生放送が始まろうとしていた。私立探偵を気取った用心棒ノワール(ケヴィン・クライン)、名司会者キーラー(ギャリソン・キーラー)、カントリーシンガーのヨランダ(メリル・ストリープ)とロンダ(リリー・トムリン)のジョンソン姉妹、カウボーイソングデュオのダスティ(ウディ・ハレルソン)とレフティ(ジョン・C・ライリー)らが、次々と楽屋入りする。やがてショウが始まり、白いトレンチコートの美女が現れる……。(goo映画より)
2006年/アメリカ/ロバート・アルトマン監督作品





評価 ★★★★

ロバート・アルトマン監督の遺作となったこの映画は、魅力的なキャストたちが集結した楽しい音楽映画です。

テキサスの大企業に放送局が買収されて、今夜最後の公開生放送になってしまったフィッツジェラルド劇場でのラジオショウについて描いた作品。

この映画は、ラジオショウが始まり終わるまでを描いた作品なので、こういった群像劇があまりお好きでない方はちょっと退屈してしまう映画かもしれません。実は、私もこの映画を鑑賞した日があまり体調が良くなかったせいか、歌のシーンでは気持ちよくなってしまって、時々睡魔が襲ってきたりしました。。この映画を鑑賞するときは体調の良いときをオススメします。。^^; でも、逆に終始ラジオショウについて描いた作品だからこそ、本当に公開生放送番組を見ているような気分になり、ドキュメンタリー的な映画に仕上がっています。

何よりビックリしたのは、このラジオショウにかかわるキャストたちの多いこと!
まずは司会者のギャリソン・キーラー(とっても素敵な声です。)をはじめ、
カントリー音楽のベテラン女性デュオ、ジョンソン・ガールズのヨランダ(メリル・ストリープ)とロンダ(この姉妹ユニットは母親への想いを歌っていたせいか、私には由紀さおり姉妹とかぶって見えてしょうがなかったです。。)、
ヨランダの娘ローラ(リンジー・ローハン)(ラジオショウのラストで素敵な歌声を披露してくれます。)、
カウボーイシンガーのダスティ(ウディ・ハレルソン)&レフティ(歌うなと言われた下ネタ的な歌を生放送で披露!ハレルソンが歌上手いです。)、
ラジオショウの保安係のガイ(ケヴィン・クライン)(私立探偵を気取っていて、トボケた雰囲気がいい。なぜか彼にだけ死の天使が見えてしまうのには笑えました。)、
白いトレンチコートの美女、死の天使(ヴァージニア・マドセン)(以前、このラジオショウを運転中に聞いていたために、事故死してしまった可哀相な人です。。)、
放送局を買収したテキサスの大企業重役アックスマン(トミー・リー・ジョーンズ)(ラスト、ちょこっとしか登場しないのでもっと観たかったですね。)などなど、、
頑張って書いてみましたが、まだまだ書ききれないほどのキャストたちが登場します。アルトマン監督の遺作にふさわしい魅力的なキャストたちが集結した映画となりました。

どんな番組でも最終回があるように、放送中はずっとその時間を楽しんでいたいけど、無情にも時間は流れて終わりがやってくる。この映画はまるで人生の時の流れを現しているように感じました。
アルトマン監督の作品はまだまだ観たかっただけに、これが最後の作品かと思うと寂しいですね。





評価 ★★★★

芸人達が次々出て来て芸を披露するので飽きずに見れました。特にカウボーイソングデュオの下ネタ合戦が面白かった。効果音係の奮闘シーンも笑えました。

ロバート・アルトマンの遺作らしく、死をテーマにした映画です。白いトレンチコートの女性の扱いがポイント。彼女は死の天使で、彼女が目の前に現れるとその人に死の運命が訪れます。
ラスト、劇場が取り壊された後で、皆がダイナーに集まっている所に再び彼女が現れます。その後、舞台で芸を披露している芸人達の場面になったので、一瞬皆死んじゃったのかと焦りましたが、リンジーローハンが資産運用など前向きな話をしている事から(映画の冒頭では彼女は自殺についての詩を書いたりしてました。)、これは死んだのではなくて、新しい活躍の場を与えられたのだと解釈できます。こんなふうに破壊と再生が描かれていて、アルトマンが映画に託した遺志が垣間見えるようでした。


映画『今宵、フィッツジェラルド劇場で』公式サイト


(「今宵、フィッツジェラルド劇場で」2007年4月 名古屋 伏見ミリオン座にて鑑賞)

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2 コメント

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TBありがとうございました (sakurai)
2007-06-10 20:18:06
ご無沙汰でございます。
TBありがとうございました。
本当に最後にいい映画をありがとうでしたが、最後にとは悔しいです。でもやっぱり最後らしかったかなあ。
相変わらずの出演者の多さでしたが、アルトマンにしては控えめな人数だなと思いました。それだけ思い入れがあったのかなあなどとも思いました。
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お久しぶりです (nyanco)
2007-06-12 17:32:34
sakuraiさん、こんにちは。
こちらこそお久しぶりです。
コメントとTBありがとうございました。

この映画はアルトマンらしい味わい深い良い映画に仕上がっていましたね。
この作品が最後になってしまったのは、とても寂しいです。。
でも、アルトマンの遺作としてふさわしい魅力的なキャストたちが集結した映画になりました。
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