Story
60年前、エイリアン“スカヴ”の侵略に勝利したものの、その戦いで地球は荒廃してしまい人が住めない星となってしまった。生き残った人類は、新天地である土星の衛星タイタンへ移住するため、軌道上の人工衛星テットに待機していた。ただ、ジャック・ハーパー(トム・クルーズ)とそのパートナーのヴィクトリア(アンドレア・ライズブロー)は、地球上に残っていた。彼らの任務は、タイタンへの移住に必要なエネルギー源である重水素採取装置の保守である。その中にはスカヴの生き残り達の妨害行為を排除する事も含まれていた。ある日、ジャックは、パトロール中に何者かの襲撃を受け拉致されてしまう。彼の前に現れたのは、ビーチ(モーガン・フリーマン)。彼はジャックに驚愕の真実を語り始めた。
2013年/アメリカ/ジョセフ・コシンスキー監督作品
ネタバレ注意!!まだ観てない人は読まないで下さい!!
評価 ★★★★☆
エイリアンとの戦争で荒廃しきった地球が舞台。地殻変動のためか峡谷と化した五番街、弾道ミサイルハッチが全開状態で座礁した潜水艦が戦いの凄惨さを物語る。
私たちに見せられるのは廃墟だけで、最終戦争の様相を一切描いていないのが余計に寂寥感を強める。
タワー上の基地にジャックとヴィクトリアの2人だけが暮らしているのですが、そのセットが優美で、バブルシップやドローンの球体を基調にした飛行体のデザインも優れていると思います。
2人に人工衛星”テット”から指令を下す上官のサリーが、なんとなく彼らを監視しているような雰囲気だったりして、徐々に何かおかしいなと思わせる展開が良くできてます。そしてついに謎の宇宙船の墜落でそれが確信に変わるのですが、この宇宙船に乗っていた女性がジャックの夢の中にたびたび出て来た人だった事から、時空を超えたサスペンスが盛り上がって来ます。
そして明らかにされる真実にトムと観客共々驚かされるわけですが、この映画は設定の妙味で成功ですね。
ところで、テットを破壊したのは良かったのですが、その後、彼らの本隊がリベンジに来ないか心配になりますよね。
しかし私は次のように解釈して逆襲はないだろうと判断しました。
つまり、テットはそれ自体が独立した一種の集合生命体なのではと考えました。彼らは宇宙空間を漂いつつめぼしい惑星を見つけては侵略し、資源を収奪し尽くしては次の獲物を求めて再び漂流の旅に出る。
テットが何処かの惑星帝国の尖兵というわけではなく、それ単体で独立した存在と考えれば、地球に生き残った人々は安泰だといえます。
というわけで、前作『トロン;レガシー』に引き続き、コシンスキー監督の世界観に魅了されました。
映画『オブリビオン』公式サイト
(「オブリビオン」 2013年9月 岡谷スカラ座 にて鑑賞)
60年前、エイリアン“スカヴ”の侵略に勝利したものの、その戦いで地球は荒廃してしまい人が住めない星となってしまった。生き残った人類は、新天地である土星の衛星タイタンへ移住するため、軌道上の人工衛星テットに待機していた。ただ、ジャック・ハーパー(トム・クルーズ)とそのパートナーのヴィクトリア(アンドレア・ライズブロー)は、地球上に残っていた。彼らの任務は、タイタンへの移住に必要なエネルギー源である重水素採取装置の保守である。その中にはスカヴの生き残り達の妨害行為を排除する事も含まれていた。ある日、ジャックは、パトロール中に何者かの襲撃を受け拉致されてしまう。彼の前に現れたのは、ビーチ(モーガン・フリーマン)。彼はジャックに驚愕の真実を語り始めた。
2013年/アメリカ/ジョセフ・コシンスキー監督作品
ネタバレ注意!!まだ観てない人は読まないで下さい!!
評価 ★★★★☆
エイリアンとの戦争で荒廃しきった地球が舞台。地殻変動のためか峡谷と化した五番街、弾道ミサイルハッチが全開状態で座礁した潜水艦が戦いの凄惨さを物語る。
私たちに見せられるのは廃墟だけで、最終戦争の様相を一切描いていないのが余計に寂寥感を強める。
タワー上の基地にジャックとヴィクトリアの2人だけが暮らしているのですが、そのセットが優美で、バブルシップやドローンの球体を基調にした飛行体のデザインも優れていると思います。
2人に人工衛星”テット”から指令を下す上官のサリーが、なんとなく彼らを監視しているような雰囲気だったりして、徐々に何かおかしいなと思わせる展開が良くできてます。そしてついに謎の宇宙船の墜落でそれが確信に変わるのですが、この宇宙船に乗っていた女性がジャックの夢の中にたびたび出て来た人だった事から、時空を超えたサスペンスが盛り上がって来ます。
そして明らかにされる真実にトムと観客共々驚かされるわけですが、この映画は設定の妙味で成功ですね。
ところで、テットを破壊したのは良かったのですが、その後、彼らの本隊がリベンジに来ないか心配になりますよね。
しかし私は次のように解釈して逆襲はないだろうと判断しました。
つまり、テットはそれ自体が独立した一種の集合生命体なのではと考えました。彼らは宇宙空間を漂いつつめぼしい惑星を見つけては侵略し、資源を収奪し尽くしては次の獲物を求めて再び漂流の旅に出る。
テットが何処かの惑星帝国の尖兵というわけではなく、それ単体で独立した存在と考えれば、地球に生き残った人々は安泰だといえます。
というわけで、前作『トロン;レガシー』に引き続き、コシンスキー監督の世界観に魅了されました。
映画『オブリビオン』公式サイト
(「オブリビオン」 2013年9月 岡谷スカラ座 にて鑑賞)