トヨタ自動車は4日、一体成型で大型鋳造部品を作る新技術「ギガキャスト」を、2026年に発売する次世代電気自動車(EV)に投入する方針を明らかにした。米テスラが採用する工法で、日本企業が本格的に導入するのは初めて。部品や工程を大幅に削減し、コスト競争力の向上につなげたい考えだ。 ギガキャストは、従来は多くの部品と工程でつなぎ合わせていた車体パーツを、一度の鋳造で一つの部品として製造する技法。現在は86個の部品を33工程で製造しているEV「bZ4X」の後部パーツを1部品・1工程に集約できるという。EV事業専任組織「BEVファクトリー」トップの加藤武郎氏は4日の説明会で「部品点数や工程が減り、(工場の)土地が空く。投資のメリットがある」と語った。 ギガキャストはテスラが先行しており、同社の収益力を支える柱とされる。トヨタの中嶋裕樹副社長は、「エンジンで培ってきたノウハウもあり、ギガキャスト自体の精度や無駄の省き方では我々に一日の長がある」と自信を見せた。 ギガキャストはEV以外の車両への活用も可能だという。ただ、導入が進めば、部品メーカーの一部は仕事を失う可能性も指摘される。加藤氏は「サプライチェーンが変わることを認識している」とした上で、「サプライヤーが持つ技術を組み合わせ、(新たな)良いモノを作るといった議論をしている。進化や変化のチャンスと捉えたい」と話した。 トヨタは次世代EVについて、航続距離を2倍に伸ばす一方、生産工程や工場投資額、製造現場で働く人員を従来の半分とすることを目指す。30年のEV世界販売台数は22年の約140倍にあたる350万台に増やす目標だ。(読売新聞) |
製造工程で収益が上がる・・・
安全性には影響無いのかな?