荒涼たる週末

2015-02-03 | others


他界した父親から俺に宛てられた一枚の絵葉書を形見として持っている。
その絵葉書は1977年に当時7歳だった俺に送られた今から38年前の昔のもの・・。
当時親父は一年余り単身で海外赴任していた。
消印の日付は読めないが11/19と始めに記され、文面からも2学期があと一月で終わるとある。
親父の住所はイランのテヘランと記されている。
民主化と脱西欧化、イスラム回帰を掲げイラン・イスラム革命はこの年にイランで起こり、国王が亡命し治安が悪化したことから親父は急遽帰国した。
その後、イラン・イラク戦争へと繋がっていく。
ここ数日の邦人拉致事件報道に、親父が赴任していた頃のイラン、イラクの話を親父に詳細に訊いてみたい衝動に駆られた。
10年程前に他界してしまった今となっては叶わないので絵葉書に記された文面を読み青臭い感傷に耽け入り思いを馳せる。
野球ばかりしていたら成績が下がるから今からでも勉強しろとか、帰って悪い子になっていたら怒るよとかそんな内容だった。
絵葉書はどうですか?で終わる・・遊牧民?
インターネットや報道から特にフセイン政権あたりからの複雑な中東混乱の歴史に関する詳細を知り得た訳だが、何より親父が一年間もいた頃の話が知りたかったな・・。

オノ・ヨーコさんの2011年広島賞受賞記念展オブジェ・・錆付いた希望・・。
未来が絶望に錆びて朽ちそうな惨い結末だった。
38年間混乱していた状況とかたや戦後70年の平和・・。
世界唯一の被爆国である故に戦争は絶対にしないといった外し掛けているカードを混ぜきるべきだ。
積極的でなくて今まで通り平和主義国でよいのではないか・・。
こんな悲惨な結末は映像が加工されていた疑惑にかこつけて信じたくない・・。
俺は・・。



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