思い出したぐらいにして来年ならないようにボチボチ更新です。
もともと出羽三山を登拝する者は徒歩で参詣をしておりました。
昭和の中ごろまでは一部を除いてですがほとんど歩いていました。
有名なところでは江戸期に松尾芭蕉なども徒歩にて三山参詣の道を辿っています。
現在において出羽三山に行く際に羽黒山~月山八合目間を車を使わずに行くことはほぼ皆無になりました。
1960年代に月山高原スカイラインが出来てからというもの、月山弥陀ヶ原の池塘散策も日帰りで簡単に行けるようになりました。
折りしも高度成長の波と登山ブーム、各地から底の厚い登山靴を履いたハイカー(死語?)が押し寄せ、一歩一歩を足裏の薄いワラジ、地下足袋で三山の至る所で草木にまで手を合わせながら登る三山道者が年々陰をひそめる時期と重なります。
今、車で行かないものはよほどクレイジーな数寄者しかおりません。
先日羽黒の宿坊の方にたまたま夏に全部歩いた話をしたら・・・、
「思い出した!!おめが~!小月山で飯食っでだヤツは~!!すげーバガが居るもんだとおもっだぜ~(^◇^)」
と嬉しそうに言われました。
ちなみに特に六合目~八合目付近は地元NPO蜂鼓山社中とボランティアにより旧登拝道が整備されています。
↓↓
http://www.city.tsuruoka.yamagata.jp/sekaiisan/link/image/hatikoyama.pdf
六合目には山小屋あったようですね。実は今回の登拝では気づかずに通り過ぎてしまったところがたくさんあります。
なぜ、今、歩く意味があるのか?
意味などないのかもしれない。
早く目的地にたどり着くことだけに意味がない。
道草しながら、こころに余裕を持って、人と会話しながら自然と対話しながら歩みを進める。
法螺の音、風の声、木々のざわめき、草葉のささやき、花の香り、足元から土のぬくもり、鳥の鳴く声、遠くで沢の流れる音、体の中の自然を呼び起こす。
そしていつしか、自分も自然の中に融け込んでいることに気づくはず。
さて、以下記録です。(ちなみにカメラ忘れてココロカメラにて激写でした)
--------------------------------
■三山登拝記(2008年7月19~20日)
出羽三山登拝の際の時間等を記す。
但し、四合より先は同行者が足を痛めたため通常よりも多めの時間となっていることを了承願いたい。
参加者:行者J、行者G(全コース)、行者K(2日目より)
【1日目】2008年7月19日(日)
1:20 起床(おにぎり5つ、きゅうり漬持つ)
2:00 正善院出発 黄金堂拝
月明かりで歩くことができる、宿坊街でもバスの出発の準備。
随身門(旧山門)前にて三錫杖
ライトをつけて歩く、御来光に時間を合わせたバス数台に越される
3:35 荒澤寺着 地蔵堂(改修中)、常火堂拝
雨がぽつぽつ降ってくる、本堂にて法楽
おにぎり1つ半食べる
3:55 荒澤寺発
野口経由の旧道を歩く、草が膝丈よりも高い
4:15 旧道出口 明るくなってきたのでライトしまう
4:20 傘骨(からかさほね)
4:38 やすらぎの森入口
4:50 「海道坂駒皇子」50cmほどの石碑が建つ。三錫杖。
旧道の入り口あり。小雨ぱらつく
5:00 立谷沢、月山牧場分岐
5:35 二合目小月山 大満虚空蔵堂 法楽、休憩
バス数台が通り過ぎてゆく
5:55 発
少し歩くと左手に虚空蔵岳が見える。遥拝。
6:38 三合目神子石 法楽
小屋の礎石あり。振り返ると旧道ルートが見える。
6:45 発
7:06 四合目強清水
少し広くなった場所があるだけで水場はない
7:30 発
8:10 五合目狩籠
車道から少し入ったところに杉株立の神木あり、狩籠新山権現 法楽
8:25 発
9:10 六合目平清水
車規制があり渋滞している。渋滞の車を徒歩の行者が追い抜いてゆく。
9:45 七合目合清水
10:00 発
10:30 八合目レストハウス、休憩アイスコーヒーを飲む
11:15 発 くもり
11:20 月山中の宮参拝(弥陀原無量寿仏)
講中でお参りの方で以前に三山の行でご一緒した方に声を掛けられる
12:00 御浜東フダラク遥拝
12:30 山頂、八合目、御浜分岐十字路 くもり
13:50 仏生池小屋 着 くもり、勤行(心経、三錫杖)仏生池三十六童子、薬湯二杯飲む。Gさん足の痛みのため芍薬天草湯を小屋の方から頂く
14:20 出発
14:00 行者返し(行者八大金剛童子 法楽)
15:10 御峰 法楽(御峰十万八千仏)、霧が上がってくる、体が冷たく濡れる
15:35 月山頂上 月山神社着 法楽
錬成修行でお世話になった神職さんに再会
16:15 月山頂上小屋 着
大部屋「くろゆり」30畳
18:00 夕食(こごめ胡麻和え、ムキタケ甘辛炒め他、大盛りご飯、なめこ汁)
19:30 就寝
肘折から来た中年登山客が賑やか
【2日目】2008年7月20日(月・祝)
4:00 起床 気温低い、まだ外は薄暗い、ストレッチ
5:00 月山頂上小屋 出発
東の空全体が明るい、快晴
月山神社法楽、日拝
5:20 爪剪不動尊 法楽 岩肌にカンマン字の刻み、小屋のご主人に教えてもらう、コマクサが咲いている、踏まないように気をつける
5:40 頂上小屋前通過 小屋ご主人に御礼申す
途中 鍛冶屋敷稲荷 法楽
6:30 牛首 着 小休止
くもり、雲が出てくる、薄日差す、付近は雪渓が大きい
:45 発
道中、神社の峰中参加の行者(十一度位)に会う。峰中で再会を約束。湯殿側雪が多いことを教えていただく。
7:10 姥ヶ岳 姥権現 法楽
7:15 発
途中、雪渓の大きな箇所あり、平年よりかなり雪が多い
8:00 水場 着 休憩、水場上に大きな雪のドームあり
:10 発
8:35 施薬小屋 着
行者Kさんと合流、不浄原正観音 法楽
おにぎり、お茶をKさんより頂く
:55 発
金月光、水月光を通過
9:50 湯殿山 着
到着後すぐ含満瀧にて水行、後、御宝前 法楽
講中でお参りの方の中になぜか全徒歩を知る方があり声をかけられる
11:10 御沢駈け 出発
御瀧大聖不動明王、胎内権現、愛染明王、飯山権現、御蔵に大黒弁才天他法楽
12:00 御沢出口 着 八万八千仏 拝返し
12:20 湯殿山大鳥居 着
玉姫稲荷 法楽
12:45 湯殿山 発
車にて羽黒山 正善院へ
黄金堂にて満行法楽
解散
もともと出羽三山を登拝する者は徒歩で参詣をしておりました。
昭和の中ごろまでは一部を除いてですがほとんど歩いていました。
有名なところでは江戸期に松尾芭蕉なども徒歩にて三山参詣の道を辿っています。
現在において出羽三山に行く際に羽黒山~月山八合目間を車を使わずに行くことはほぼ皆無になりました。
1960年代に月山高原スカイラインが出来てからというもの、月山弥陀ヶ原の池塘散策も日帰りで簡単に行けるようになりました。
折りしも高度成長の波と登山ブーム、各地から底の厚い登山靴を履いたハイカー(死語?)が押し寄せ、一歩一歩を足裏の薄いワラジ、地下足袋で三山の至る所で草木にまで手を合わせながら登る三山道者が年々陰をひそめる時期と重なります。
今、車で行かないものはよほどクレイジーな数寄者しかおりません。
先日羽黒の宿坊の方にたまたま夏に全部歩いた話をしたら・・・、
「思い出した!!おめが~!小月山で飯食っでだヤツは~!!すげーバガが居るもんだとおもっだぜ~(^◇^)」
と嬉しそうに言われました。
ちなみに特に六合目~八合目付近は地元NPO蜂鼓山社中とボランティアにより旧登拝道が整備されています。
↓↓
http://www.city.tsuruoka.yamagata.jp/sekaiisan/link/image/hatikoyama.pdf
六合目には山小屋あったようですね。実は今回の登拝では気づかずに通り過ぎてしまったところがたくさんあります。
なぜ、今、歩く意味があるのか?
意味などないのかもしれない。
早く目的地にたどり着くことだけに意味がない。
道草しながら、こころに余裕を持って、人と会話しながら自然と対話しながら歩みを進める。
法螺の音、風の声、木々のざわめき、草葉のささやき、花の香り、足元から土のぬくもり、鳥の鳴く声、遠くで沢の流れる音、体の中の自然を呼び起こす。
そしていつしか、自分も自然の中に融け込んでいることに気づくはず。
さて、以下記録です。(ちなみにカメラ忘れてココロカメラにて激写でした)
--------------------------------
■三山登拝記(2008年7月19~20日)
出羽三山登拝の際の時間等を記す。
但し、四合より先は同行者が足を痛めたため通常よりも多めの時間となっていることを了承願いたい。
参加者:行者J、行者G(全コース)、行者K(2日目より)
【1日目】2008年7月19日(日)
1:20 起床(おにぎり5つ、きゅうり漬持つ)
2:00 正善院出発 黄金堂拝
月明かりで歩くことができる、宿坊街でもバスの出発の準備。
随身門(旧山門)前にて三錫杖
ライトをつけて歩く、御来光に時間を合わせたバス数台に越される
3:35 荒澤寺着 地蔵堂(改修中)、常火堂拝
雨がぽつぽつ降ってくる、本堂にて法楽
おにぎり1つ半食べる
3:55 荒澤寺発
野口経由の旧道を歩く、草が膝丈よりも高い
4:15 旧道出口 明るくなってきたのでライトしまう
4:20 傘骨(からかさほね)
4:38 やすらぎの森入口
4:50 「海道坂駒皇子」50cmほどの石碑が建つ。三錫杖。
旧道の入り口あり。小雨ぱらつく
5:00 立谷沢、月山牧場分岐
5:35 二合目小月山 大満虚空蔵堂 法楽、休憩
バス数台が通り過ぎてゆく
5:55 発
少し歩くと左手に虚空蔵岳が見える。遥拝。
6:38 三合目神子石 法楽
小屋の礎石あり。振り返ると旧道ルートが見える。
6:45 発
7:06 四合目強清水
少し広くなった場所があるだけで水場はない
7:30 発
8:10 五合目狩籠
車道から少し入ったところに杉株立の神木あり、狩籠新山権現 法楽
8:25 発
9:10 六合目平清水
車規制があり渋滞している。渋滞の車を徒歩の行者が追い抜いてゆく。
9:45 七合目合清水
10:00 発
10:30 八合目レストハウス、休憩アイスコーヒーを飲む
11:15 発 くもり
11:20 月山中の宮参拝(弥陀原無量寿仏)
講中でお参りの方で以前に三山の行でご一緒した方に声を掛けられる
12:00 御浜東フダラク遥拝
12:30 山頂、八合目、御浜分岐十字路 くもり
13:50 仏生池小屋 着 くもり、勤行(心経、三錫杖)仏生池三十六童子、薬湯二杯飲む。Gさん足の痛みのため芍薬天草湯を小屋の方から頂く
14:20 出発
14:00 行者返し(行者八大金剛童子 法楽)
15:10 御峰 法楽(御峰十万八千仏)、霧が上がってくる、体が冷たく濡れる
15:35 月山頂上 月山神社着 法楽
錬成修行でお世話になった神職さんに再会
16:15 月山頂上小屋 着
大部屋「くろゆり」30畳
18:00 夕食(こごめ胡麻和え、ムキタケ甘辛炒め他、大盛りご飯、なめこ汁)
19:30 就寝
肘折から来た中年登山客が賑やか
【2日目】2008年7月20日(月・祝)
4:00 起床 気温低い、まだ外は薄暗い、ストレッチ
5:00 月山頂上小屋 出発
東の空全体が明るい、快晴
月山神社法楽、日拝
5:20 爪剪不動尊 法楽 岩肌にカンマン字の刻み、小屋のご主人に教えてもらう、コマクサが咲いている、踏まないように気をつける
5:40 頂上小屋前通過 小屋ご主人に御礼申す
途中 鍛冶屋敷稲荷 法楽
6:30 牛首 着 小休止
くもり、雲が出てくる、薄日差す、付近は雪渓が大きい
:45 発
道中、神社の峰中参加の行者(十一度位)に会う。峰中で再会を約束。湯殿側雪が多いことを教えていただく。
7:10 姥ヶ岳 姥権現 法楽
7:15 発
途中、雪渓の大きな箇所あり、平年よりかなり雪が多い
8:00 水場 着 休憩、水場上に大きな雪のドームあり
:10 発
8:35 施薬小屋 着
行者Kさんと合流、不浄原正観音 法楽
おにぎり、お茶をKさんより頂く
:55 発
金月光、水月光を通過
9:50 湯殿山 着
到着後すぐ含満瀧にて水行、後、御宝前 法楽
講中でお参りの方の中になぜか全徒歩を知る方があり声をかけられる
11:10 御沢駈け 出発
御瀧大聖不動明王、胎内権現、愛染明王、飯山権現、御蔵に大黒弁才天他法楽
12:00 御沢出口 着 八万八千仏 拝返し
12:20 湯殿山大鳥居 着
玉姫稲荷 法楽
12:45 湯殿山 発
車にて羽黒山 正善院へ
黄金堂にて満行法楽
解散
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