圧倒的な打力で制したブタ箱ゴーンズ。
その中心は4番・キャッチャーの野村克也。
とにかくホームランを打つは打つは。連発、満塁ホームラン、サヨナラホームランなど圧倒的な存在感だった。
が、ノムさんだけでは優勝出来ない。
ここがうちのチームと他のチームの差だった。
ホームランなら他球団のラルフ・ブライアントが凄かった。対戦すると必ずホームランを連発していた。が、わりとソロホームランが多い印象で、だいたい裏でホームランを打ち返して勝っていた。
そこが大きかった。
しかし、今シーズンは
王貞治と
門田が
共にもうひとつ。
3割2分にホームラン30本ちょいの王貞治は王貞治らしくなかったし、
2割7分前後の門田は若干不調な印象。
では誰が良かったか、というと、
石井浩郎と
池山だった。
SRの石井浩郎はSRケン・モッカの代わりで、正直2割8分の20本そこそこ打てばいいかなぁ、ってぐらいに考えていた。ところが蓋を開けたら面白いぐらい打つは打つは。中でも二打席連続満塁ホームランとか、逆転ホームランがやたらと多かった。
これに恐怖の8番池山。ブンブン丸の異名通り三振がやたらと目立ったが、それでも3割5厘と意外と打ったし、なによりもダメ押しのホームランが多かった。
投手は全体的に苦戦したね。
エースの杉浦忠も毎試合1、2点は取られていたし、
神様仏様稲尾様に至っては4~6点ぐらいは平気で点を与えていてちょっと神様らしくなかった。
一番困ったのが三番手先発。
最初は村山実だった。
ところがこの村山実が初回から4点とか5点取られるとか毎試合続いて、とにかく酷かった。
そこで急遽使ったのが遠藤。
それでも平気で3、4点は取られていたけど、村山よりはいいし、なによりもイニングイーターで中継ぎを使わないで済むのが大きかった。
あと、中継ぎで阿波野を使ったのも何気にポイントだったかも。
先発が崩れてからのロングリリーフも出きるし、4点差以上ついた時の8回、9回に良く出て来て抑えていた。
あと抑えを吉井から武田に変えたのも良かった。
……と優勝出来る要因がいくつもあった。