正直なところ私は戦争の傷痕は見たくなかった。実際どんな国に行ったって、戦争の跡を見ることは多い。いつの時も人間は戦わずにはいられなかったってことか?でもこのベトナムの傷痕は私にとってなぜか生々しすぎて、できることなら触れたくなかった。
たぶんその理由はあの有名な1枚の写真。戦火から裸で逃げまどう少女(キム・フックさん)の姿はあまりにも強烈に脳裏に焼き付いてしまっていたし、「ベトナムのダーちゃん」を読みながらまだまだ幼い心で戦争の悲惨さを痛感した記憶も真新しい。それもまだたった30年ほど前の話だなんて…
今ホーチミンの街はとっても活気に満ちてる。ただ舗装されない路肩には戦争で負ったと思われる傷痕を見せ物乞いする人もたくさんいて、本当にここが戦地だったことを思い知らされる。
そんなベトナムに、遊びに来るということに自体に、長い間ひけめを感じていたのも事実。でも今日、明るい太陽の下でクチを訪れ、戦争を間近に感じることができてよかったかも知れない。8年間戦地にいたというベトナム人の言葉「ベトナムでの戦いはもう昔のことだけど、今は同じような戦いがイラクで行われてる」という淋し気な言葉がとても印象的だった。忘れちゃ~いけないんだ、そう思った。
←戦争の悲惨さをいつまでも忘れちゃいけないね
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