奥様は海外添乗員〜メモリアル

もう一度訪れたい場所~ニュージーランド編

    

わが家の「もう一度訪れたい場所」第三弾は、ニュージーランド。写真に写る青年はなんと17年前の留守番隊。ひぃぇ~っ!ってことはなんですかぃ。われら夫婦はもう17年も連れ添っていたってこと?そう、このニュージーランドは私たちのハネムーン先。それだけでも十分記念すべき旅といえるかも知れないけれど、実はこのニュージーランドへの旅はもっともっと意味のある旅だった。それはこの旅が2人にとってはじめての個人旅行だったということ。作り上げられた既存の旅ではなく、自分たちのオリジナル旅行。まさに今ある私たちのルーツとなる旅だったから。ただ私たちがそれまでニュージーランドに対して描いていたイメージは至って漠然としたもので、マウントクックの氷河やミルフォードサウンドのフィヨルド、そして草を食む羊の群れ…そんなものしか思い浮かばなかったのが事実。それでも当時仕事の関係でニュージーランドに何度か足を運んでいたお三方のお父さんの影響を受けて憧れはどんどん膨らむばかり。そんなわけであっさり決まったニュージーランド行きだ。お父さんの仕事上のツテがあったおかげで、当時旅行会社の社員であった2人の力では全く不可能なほどの安い金額で飛行機とホテルは手配できて大助かりだったし(笑)。

南島のクライストチャーチにはじまりマウントクック、クイーンズタウン、そして北島のオーランドへと廻ったニュージーランドの旅は今思えば二人三脚での門出に相応しいものだった。クライストチャーチから足を運んだカイコウラへのショート・トリップは中でも一番の懐かしい思い出。この旅でぜひとも体験したかったホエール・ウォッチング。街のツーリスト・オフィスで申し込んだ1日ツアー(写真)では生憎の天候で船が出ず、浜辺で寝転がるアザラシを見るだけに終わった。まぁ~それはそれで楽しかったけど、どうしても諦め切れなかった私たちは翌日もう一度トライ。でも早朝向かった先は国鉄の駅。自力で行こうと決めたんだ。考えてみれば海外ではじめての列車の旅はとっても刺激的だった。ただこの日も波が荒く船は出ず。それでも海岸通りに並ぶ旅行会社をあたってセスナ機でのツアーを見つけ出し、高い出費とはなったけれど海面すれすれを飛ぶ機内から念願のくじらのジャンプをこの目にした。あの時の感動は今も忘れない。実はその日の朝、地図を片手に駅へ急ぐ私たちはひとりの女性とすれ違いざま、一輪の花を渡された。「えっ?」と驚く私に彼女は「よい一日になりますように。」と言うと、ニッコリ笑ってさっさと歩き去った。あの女性はいったい…

さらにマウントクックではすっばらしい天候に恵まれて極圏以外では世界最大といわれるタスマニア氷河へのセスナ飛行を楽しんだ。実はこの時も今だから話せる笑い話がある。セスナ飛行を終えた私たちはあまりのお天気のよさにいつ到着するか分からない空港行きのバスを待ちきれずに、遠くに見えていた空港まで歩くことにした。ちょっとしたハイキング気分で歩き出したはいいものの、見えてた空港は意外にも遠く、全く近づいてはこない。そうこうする間に乗る予定だったバスはものすごいスピードで土煙を上げながら私たちを追い越して行った。時計を見てびっくり。クイーンズタウンへの飛行機の出発時間まであとわずか。汗だくで走りこんだ空港では「いったいどうしたの?」とあきれ顔の空港職員の出迎えを受け、すでに出発しようとしていた機上の人となった。「待っててくれてありがとぉ~!あぁ、ニュージーランドの人たちってなんて優しいのぉ!」彼らが神様に見えたことは言うまでもない。

とても17年前のこととは思えないほどこの旅のことを鮮明に覚えているのは、こんな失敗あり笑いあり、そして感動ありの旅だったからこそかなと思える。その後いろんな国をいろんな形で旅をして来たけれど、そう、このニュージーランドが私たちの最初の一歩。そう思えば思うほどもう一度感謝をこめて旅をしたくなる。もしチャンスがあるなら次回はぜひとも、いや絶対!オール・ブラックスの迫力ある試合を地元ニュージーランドで観てみたい。ラグビーを国技とするニュージーランドのナショナル・チームであるオール・ブラックスは試合前のハカ(先住民族マオリ族の出陣の踊り)でも有名だよね。あの迫力ある姿をぜひ!あぁ、その日はいったいいつやって来る…



みなさんからのコメントはいつも楽しく読ませていただいています。ただ諸々の理由によりこの年明けからコメントへのお返しはしていませんのでどうぞご了承下さい。また旅関係のご質問やリクエストに関しては、できるだけ今後のブログ上に反映させていきたいと思っています。

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