奥様は海外添乗員〜メモリアル

添乗後記~モンブランを眺めに

          

ヨーロッパの屋根となる壮大なるアルプス山脈。アルプスというとスイスの山を思い浮かべる人は多いだろうけど、実は数カ国の国境となり西は地中海から東はウィーンの森まで続く大山脈系だ。そして4,000m級の山々が連なる中で頂点となるのがケーキの名で知られるモンブラン。4,807mの頂はスイスからひとつ山を越えたフランスとイタリアとの国境。そんな山のフランス側の麓の街がここシャモニー。古い時代からモンブラン観光の拠点としてたくさんの人を集めてきた場所だ。

    

ナポレオンの時代にはパリからここシャモニーへの道が整備されるほど歴史は深い静かなリゾート。それに拍車をかけたのが20世紀も半ば、エギュ・ドゥ・ミディ(3,842m)までたったの20分少々で一気に駆け上ることができるロープウェイ建設。富士山より高い場所に作られた展望台からはモンブランを中心とするアルプスの山々を一望できるとあって、さらにたくさんの観光客を呼ぶことになった。ちなみにこのケーブルカー、大きな山をバックにするととってもちっぽけなものに見えるかも知れないけど、定員が70名近い大きなもの。さあ、それじゃ~青空に向かってLet’s go♪

          

見る見るうちに小さくなるシャモニーの街と山肌を眺めながら空中散歩すること10分少々。到着したのはプランド・エギュイーユ(2,309m)。ここまでが第一区画で、ここからさらに第二区画を経てエギュ・ドゥ・ミディ(右奥の最も高い頂)を目指そう。ちなみにここから先は氷河を眺めながらかなり急な岩壁を這うように一気に上っていく。高所恐怖症の方はご注意を。

    

すし詰め状態のケーブルカーの中に悲鳴にも似た声が飛び交ううちに、最高駅ピトン・ノール(3,802m)に到着。そこから垂直に上るエレベーターに乗ってたどり着くのがエギュ・ドゥ・ミディ展望台。おぉ~!今日は雲ひとつかかることのないモンブランが間近に見える(やや左奥の丸みをおびた真っ白な頂)。ここまで来ると遠くモンテローザやマッターホルンまで見える(もちろん晴天時)。展望台には付近を歩いて来たとおぼしきパーティの姿も。どうやらひと歩きした後のリラックスタイムらしい。

          

そう、お天気がいいと周辺の雪山を歩く登山者をよく見かける場所だ。雪の白さに慣れてくると、あちこちの雪上に豆粒くらいの人を見つけてびっくりすることがよくある。特にお天気のよかったこの日はまたとない登山日和だったらしく、駅構内の登山口にはたくさんのパーティの姿。

    

登山口には簡単に開け閉めできる扉つきの柵があるだけ。そこに立ってるだけでへっぴり腰の私は無意識のうちに脚に力が入ってしまう(汗)。

    

ちょっと風が吹くだけでもカメラを持つ手まで震える状態。う~ん、こんなところを歩くのって楽しいのかしらん!?

    

うおぉぉ~!気、気をつけてぇ!

    

展望台の上で興奮しっぱなしだった私も、いつか叶えたいモンブラン越え。とはいってももちろん彼らのようにこの険しい雪山を歩いて越える気はさらさらなし。夏場だけ運行してるこのケーブルカーに乗ると、ポワント・エルブネロを経てイタリア側の山麓の街クールマイヨールまで行くことができるからね。長い長い空中旅行、実現するのはいつの日か…

おことわりモンブランの標高はガイドブック等によって4,807m~4,810mまで諸説あり。今回はモンブランに最も近いエギュ・ドゥ・ミディ展望台に設置されてるパネル上の4,807mで紹介。



みなさんからのコメントはいつも楽しく読ませていただいています。ただ諸々の理由によりこの年明けからコメントへのお返しはしていませんのでどうぞご了承下さい。また旅関係のご質問やリクエストに関しては、できるだけ今後のブログ上に反映させていきたいと思っています。

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