残照

2025-01-12 | 

光照りつける白い日に

うっすらとした絶望が漂い続ける

スーパーマーケットの屋上では、

人間が一斉に抱き合っているのだが

個人が気随な愛情を頑なに掲げ合って居るのだから、提起し続け合うのだから

あたたかな肉と肉、服と服、の隙間から

空気がもれ(淀んだ)

愛がもれ(未完の)

誑かされた街をそれが縫い

譲らぬばかりの親しみが衝突した音で静寂ができ、

輝きで星が成り

「其れがとても美しいの?」

「それがとても切ないの?」

就寝間際の女の切なさよ。

私(俺)はその様な停留を許さぬので、

一握の空気すら漏らさぬ程の 一泊を試みて

其のたしかな残骸をあなたに餞別として贈ろう。


詩集、遊興費で買うな

2024-12-08 | お知らせ

初めまして

先日告知したとおり、

今月12日より『いぶし魂(人生の高天原)』(つむぎ書房)発売となります。

私の手元には、逸早く、到着となりました

 

詩に囚われる者も、詩を知らん者も、一生一度

西洋レストランなどで外食、旨いもん食うの

一食だけ観念して、これ買うて後は得るも得ないも、いてこましたるど。

 

薄手、しかし良き詩集かと

宜しくどうぞ。

 

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いぶし魂(人生の高天原) | 觜川おん |本 | 通販 | Amazon


【新刊発売のお知らせ】2024年12月12日『いぶし魂(人生の高天原)』(つむぎ書房)発売

2024-11-19 | お知らせ

今晩は。

久しぶりにこちらを開くと、記事閲覧数が1.7万回を超えており、一体誰れが、この秘境の様な所で、拙者のような者の随筆や詩をよんで下さっているのか。拙者の様な者の詩や随筆を読み、何を考えて居らっしゃるのか。

拙者は拙者が故、想像が及ばないのであるが、随所につたない文章や表現が散見されて「はずっ」と思ったり、する。

 

さて、来月、12月12日より詩集、

「いぶし魂(人生の高天原)」がつむぎ書房さまより発売されます。

よろしくお願い致します。

 

 

「いぶし魂(人生の高天原)」  觜川おん 著

・或る詩人の一日

・膨張と圧縮を繰り返し、俺へなへな

・絶望鍋

・哲学者のあほどもえ

・人格の

・この場所で 破壊せられる 蝦どりあ

・ツボ、壺、つぼ

・死ぬる人死なぬ人

・本屋で砕けて、麦女三種、肉男

・俺は斯う云ふ人、俺は無言

・ずらずらずら。

 

燻した肉・燻された肉。燻製の肉。燻製の魂。

死と現時点のすきまに混在するつまりカフェー、コンビニエンスストア、書店、路傍、民営プール、人妻、詐欺師、マスター、本郷さん、機関車おばはん、札束、自己愛、惡と和平。

その他凡ゆるあわいけぶりに燻され捲った“俺”の魂は、

『燻し魂』と為りて、輝き捲ってぐんぐんでたかまのはらへ。

この詩集を、全ての惡に悩む魂へ

愛に悩む魂へ。

人民に悩む魂へ。

世俗に悩む魂へ。

恋に悩む魂へ。

そして人生に苦悶する、全ての魂へ。

             〈作品概要〉

 

 

※そのうち、Amazonで予約注文したり、購買出来るようになりますので

 暫くお待ちくださいませ。


理想郷

2024-05-03 | 

理想郷 ひとりベンチに坐ると

いつも隣には 精神病院が坐り込む

 

ある日 世界を憎んだとき

金のボールペンをこの丘から投げ飛ばす

その流線型はふわふわと飛んでいき

禿頭のおじさんの頭に突き刺さった

怒りと言うよりは 疑問である

謎と言うよりは 神秘であるように

そいつも世界を憎んだ

 

理想郷 ひとりベンチに坐ると

いつも隣には 精神病院が坐り込む

 

ある日の午後 世界を笑ったとき

苦しき自己嫌悪をこの胸から叩きつける

その渦は地面を跳ね返って

よく晴れた空の雨雲にこべりついた

良い人と言うよりは 都合の良い人である

世の中と言うよりは あなたの中であるように

そいつも世界を笑った

 

ある日の朝 世界を愛したとき

嘘発見器をこの窓から投げ飛ばす

その文明は真下に落ちていき

若いアベックの若者の股間にくっついた

若いと言うよりは 幼い

愛と言うよりは 馴れ合いであるように

そいつも世界を愛した

 

理想郷 ひとりベンチに坐ると

いつも隣には 精神病院が坐り込む

 

ある日の夜 世界を見つめたとき

銀の鏡をこの狂気の視線で叩き割る

その破片は勢いよく飛び散って

盲目の画家の目に突き刺さった

未来と言うよりは 今である

過去と言うよりは 今であるように

そいつも世界を見つめた

 

理想郷 ひとりベンチに坐ると

いつも隣には 精神病院が坐り込む

 

ある日 世界を憎んだとき

金のボールペンをこの丘から投げ飛ばす

その流線型はふわふわと飛んでいき

禿頭のおじさんの頭に突き刺さった

怒りと言うよりは 疑問である

謎と言うよりは 神秘であるように

そいつも世界を憎んだ

 

理想郷 ひとりベンチに坐ると

いつも隣には 精神病院が坐り込む

 

ある日の夕暮れ 世界を諦めたとき

金の夕日がおれの目に染みる

その涙は血まみれの手を引っ張って

明日を迎える水平線への道を教える

堕落という妥協の道を教える

幸わせの代償として

自分を捨てる事を教える

人にあわせる事を教える

教えると言うよりも 押し売る

育てると言うよりも 揃える

どこが教育なんだよ

そいつは逆に世界を引っ張った理想郷

そいつは逆に世界を引っ張った理想郷

 

ひとりベンチに坐ると

いつも隣には 精神病院が坐り込む

 

 

 

(『蓄音機』収録)

 

詩文集「蓄音機」(私家版) - 觜川 昷 - BOOTH

詩文集「蓄音機」(私家版) - 觜川 昷 - BOOTH

芸術家宣言! 耐えがたいこの人間牧場を画家〜詩人として歩んだ“オレ”の、辿り着いた場所、耐えがたい真理、他人と言う地獄と愛の中。地獄。肖像。 「夢を見た 君の微笑み...

 

 

『俺は斯う云ふ人、俺は無言』

2024-04-04 | 

俺は偉人

女国民は運転をしない方がいい。

左折やら右折やら、ぐずぐずして居る

ちんたらしている

イキることが目的の頭の弱いエゴイスト男は、全女性のために

そろそろ死んだほうがいい

という受難が連なった真実に何時までも気がつかないが男陀羅、阿呆

そう云う時、俺は偉人

腹が立つ

大韓民国人は声がでけえ

あと、間隔が近ぇ

名残の首じゃろ

此処迄は愚痴

俺とて俺、誰れもがする事を誰れもがする

実に情けないね

投げ首でえぇえぇ云って

実にしょうもないね

 

将来のために勉強すな、学生さん

未来の君は今以上に賢いとは限らんぞ

限らんからな、

いま、この瞬間のおまえの為に成らぬ事は一切やめた方がいい

そうすると見えてくるでしょう

一体何が?

その事に関して、俺は無言

俺は斯う云ふ人

 

マニキュアを天に掲げる事ができない

そんな俺に神が降りかかってくる

降り注いでくる

夜が洩れる

息が詰まる

神で。

此の頃雨がおおい

政治をするには好調だがね、

何か切ない何か侘しい

そんな誰れもが考えそうな事柄を俺/私だけが感じて

いると云う事を誰れもが感じていて

俺はとても嬉しいなぁ

と、考えていたらいいなあ、とぞ思ふ

誰れもが。

無理かえ

てか俺、偉人っつったら皆さんにやにや嗤う?褒める?

褒めちぎる?

やめてくれないか、そう云う自己愛は

世界が不信になるじゃねぇかって、

個人の裁量じゃねぇかって

云う阿呆どもに

莫迦どもに

黒い歴史を死ぬほどに学ばせたいが、俺は

何も言えねぇ

 

言えねぇ