美男子俱楽部

※単行本はBOOTHにて発売中。

詩集、遊興費で買うな

2024-12-08 | お知らせ

初めまして

先日告知したとおり、

今月12日より『いぶし魂(人生の高天原)』(つむぎ書房)発売となります。

私の手元には、逸早く、到着となりました

 

詩に囚われる者も、詩を知らん者も、一生一度

西洋レストランなどで外食、旨いもん食うの

一食だけ観念して、これ買うて後は得るも得ないも、いてこましたるど。

 

薄手、しかし良き詩集かと

宜しくどうぞ。

 

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いぶし魂(人生の高天原) | 觜川おん |本 | 通販 | Amazon


【新刊発売のお知らせ】2024年12月12日『いぶし魂(人生の高天原)』(つむぎ書房)発売

2024-11-19 | お知らせ

今晩は。

久しぶりにこちらを開くと、記事閲覧数が1.7万回を超えており、一体誰れが、この秘境の様な所で、拙者のような者の随筆や詩をよんで下さっているのか。拙者の様な者の詩や随筆を読み、何を考えて居らっしゃるのか。

拙者は拙者が故、想像が及ばないのであるが、随所につたない文章や表現が散見されて「はずっ」と思ったり、する。

 

さて、来月、12月12日より詩集、

「いぶし魂(人生の高天原)」がつむぎ書房さまより発売されます。

よろしくお願い致します。

 

 

「いぶし魂(人生の高天原)」  觜川おん 著

・或る詩人の一日

・膨張と圧縮を繰り返し、俺へなへな

・絶望鍋

・哲学者のあほどもえ

・人格の

・この場所で 破壊せられる 蝦どりあ

・ツボ、壺、つぼ

・死ぬる人死なぬ人

・本屋で砕けて、麦女三種、肉男

・俺は斯う云ふ人、俺は無言

・ずらずらずら。

 

燻した肉・燻された肉。燻製の肉。燻製の魂。

死と現時点のすきまに混在するつまりカフェー、コンビニエンスストア、書店、路傍、民営プール、人妻、詐欺師、マスター、本郷さん、機関車おばはん、札束、自己愛、惡と和平。

その他凡ゆるあわいけぶりに燻され捲った“俺”の魂は、

『燻し魂』と為りて、輝き捲ってぐんぐんでたかまのはらへ。

この詩集を、全ての惡に悩む魂へ

愛に悩む魂へ。

人民に悩む魂へ。

世俗に悩む魂へ。

恋に悩む魂へ。

そして人生に苦悶する、全ての魂へ。

             〈作品概要〉

 

 

※そのうち、Amazonで予約注文したり、購買出来るようになりますので

 暫くお待ちくださいませ。


理想郷

2024-05-03 | 

理想郷 ひとりベンチに坐ると

いつも隣には 精神病院が坐り込む

 

ある日 世界を憎んだとき

金のボールペンをこの丘から投げ飛ばす

その流線型はふわふわと飛んでいき

禿頭のおじさんの頭に突き刺さった

怒りと言うよりは 疑問である

謎と言うよりは 神秘であるように

そいつも世界を憎んだ

 

理想郷 ひとりベンチに坐ると

いつも隣には 精神病院が坐り込む

 

ある日の午後 世界を笑ったとき

苦しき自己嫌悪をこの胸から叩きつける

その渦は地面を跳ね返って

よく晴れた空の雨雲にこべりついた

良い人と言うよりは 都合の良い人である

世の中と言うよりは あなたの中であるように

そいつも世界を笑った

 

ある日の朝 世界を愛したとき

嘘発見器をこの窓から投げ飛ばす

その文明は真下に落ちていき

若いアベックの若者の股間にくっついた

若いと言うよりは 幼い

愛と言うよりは 馴れ合いであるように

そいつも世界を愛した

 

理想郷 ひとりベンチに坐ると

いつも隣には 精神病院が坐り込む

 

ある日の夜 世界を見つめたとき

銀の鏡をこの狂気の視線で叩き割る

その破片は勢いよく飛び散って

盲目の画家の目に突き刺さった

未来と言うよりは 今である

過去と言うよりは 今であるように

そいつも世界を見つめた

 

理想郷 ひとりベンチに坐ると

いつも隣には 精神病院が坐り込む

 

ある日 世界を憎んだとき

金のボールペンをこの丘から投げ飛ばす

その流線型はふわふわと飛んでいき

禿頭のおじさんの頭に突き刺さった

怒りと言うよりは 疑問である

謎と言うよりは 神秘であるように

そいつも世界を憎んだ

 

理想郷 ひとりベンチに坐ると

いつも隣には 精神病院が坐り込む

 

ある日の夕暮れ 世界を諦めたとき

金の夕日がおれの目に染みる

その涙は血まみれの手を引っ張って

明日を迎える水平線への道を教える

堕落という妥協の道を教える

幸わせの代償として

自分を捨てる事を教える

人にあわせる事を教える

教えると言うよりも 押し売る

育てると言うよりも 揃える

どこが教育なんだよ

そいつは逆に世界を引っ張った理想郷

そいつは逆に世界を引っ張った理想郷

 

ひとりベンチに坐ると

いつも隣には 精神病院が坐り込む

 

 

 

(『蓄音機』収録)

 

詩文集「蓄音機」(私家版) - 觜川 昷 - BOOTH

詩文集「蓄音機」(私家版) - 觜川 昷 - BOOTH

芸術家宣言! 耐えがたいこの人間牧場を画家〜詩人として歩んだ“オレ”の、辿り着いた場所、耐えがたい真理、他人と言う地獄と愛の中。地獄。肖像。 「夢を見た 君の微笑み...

 

 

『俺は斯う云ふ人、俺は無言』

2024-04-04 | 

俺は偉人

女国民は運転をしない方がいい。

左折やら右折やら、ぐずぐずして居る

ちんたらしている

イキることが目的の頭の弱いエゴイスト男は、全女性のために

そろそろ死んだほうがいい

という受難が連なった真実に何時までも気がつかないが男陀羅、阿呆

そう云う時、俺は偉人

腹が立つ

大韓民国人は声がでけえ

あと、間隔が近ぇ

名残の首じゃろ

此処迄は愚痴

俺とて俺、誰れもがする事を誰れもがする

実に情けないね

投げ首でえぇえぇ云って

実にしょうもないね

 

将来のために勉強すな、学生さん

未来の君は今以上に賢いとは限らんぞ

限らんからな、

いま、この瞬間のおまえの為に成らぬ事は一切やめた方がいい

そうすると見えてくるでしょう

一体何が?

その事に関して、俺は無言

俺は斯う云ふ人

 

マニキュアを天に掲げる事ができない

そんな俺に神が降りかかってくる

降り注いでくる

夜が洩れる

息が詰まる

神で。

此の頃雨がおおい

政治をするには好調だがね、

何か切ない何か侘しい

そんな誰れもが考えそうな事柄を俺/私だけが感じて

いると云う事を誰れもが感じていて

俺はとても嬉しいなぁ

と、考えていたらいいなあ、とぞ思ふ

誰れもが。

無理かえ

てか俺、偉人っつったら皆さんにやにや嗤う?褒める?

褒めちぎる?

やめてくれないか、そう云う自己愛は

世界が不信になるじゃねぇかって、

個人の裁量じゃねぇかって

云う阿呆どもに

莫迦どもに

黒い歴史を死ぬほどに学ばせたいが、俺は

何も言えねぇ

 

言えねぇ


「死ぬる人死なぬ人」

2024-04-04 | 

本郷さんってのが困った人でね

そりゃすげぇ絵描くんですよ

賞取ったりしてね

俺好きなんですよ

シュルレアリスムに影響受けてんですよ

岡本太郎を特に敬愛してたみたいでね

俺ね、今生きてる芸術家で一番好きですよ

画家で云えば其の人くらいですよ、俺が称揚するのは

発想がね、違うんですよ

又筆痕を残さぬほど仕事が叮嚀でね

でもね、その人

天狗なんですよ

そりゃ実力があるんですから、当然かも知れねえですがね

学校でも居残ってずっと書いてたらしいですからね

努力してた訳ですよ、誰よりもね

先生にも個別で教えて貰っていたらしくてね

油絵の片岡って先生でね

ライオンキングみたいな奴ですよ

授業外でも付き合ってあげてね

まあ芸術に関してははなはだ熱心なひとでしたからね、本郷さんが

でもね、賞取ってから変わっちまったですよ

審査員長特別賞だったかな

三十万くらい貰ってね

ぐんぐんですよ、鼻が

ぐんぐん

俺はこんなマイナーな学校で有名に為れもせず

安穏と教師やってる奴なんかに教わりたかねえなんて云って

誰の云う事も聞かなくなったんですよ

もう唯我独尊って感じで

正味、俺も同じ意見でね

だから学校辞めたですよ

芸術は他人から教わるものじゃねえって事を、

芸術を学んで分ったんですから

妙な話ですがね

まあ本郷さんですよ、片岡にね

金、渡したらしいんですよ

二、三千円手渡して、俺、誰にも貸し作りたくないってね

今迄のお礼って事でしょうね

片岡、激怒ですよ

俺はこんな事の為に教えてたんじゃないってね

はっきり云って、可哀想ですよ

でも俺なんかは、そんな本郷さん、結構好きなんですよ

虚栄はみっともないですがね、実際才ある傲慢は魅力ですよ

俺の云ってる事、分かります?

でもね、その人、人に知られてないっつうか、

いま何処で何やってるか分からねえですよ

ひょっとしてどこかで死んでるかも知れねぇですがね、

俺は生きて、何処かで俺と同じ苦悶を抱えてると思いますよ