未来を拾いに

aikoのことしか頭にないひとのブログ

グスコーブドリの伝記

2012-07-13 02:23:52 | 映画

ちょっと前ですが、7/7公開の映画「グスコーブドリの伝記」をみてきました。

特に宮沢賢治のファンというわけでもなく、原作も読んだことはないのですが、

「本作には日本のアニメーション界を代表する映像作家・杉井ギサブロー監督をはじめ、キャラクター原案のますむら・ひろし等、85年公開の名作アニメーション映画『銀河鉄道の夜』を手掛けたスタッフが再び集まり、5年の歳月をかけて製作にあたりました。」

↑これは映画館で観ないわけにはいかない(`・ω・´) 

と思って。 

「銀河鉄道の夜」、観たことありますか? 

1985年、私は小学生で、母親に連れてってもらって。妹と3人で映画館で観ました。
今もそうであるとは思うのですが、当時は娯楽も今ほど多くはなかった分、当時の「映画館」は、今よりも庶民の一大エンターテインメント度は高かったのではないかと思います。

洋画では82年のの「E.T.」。邦画では83年の「南極物語」が大ヒットしてね。
この2本は、共に1997年の「タイタニック」「もののけ姫」に更新されるまでの興行収入歴代世界一、歴代日本一であり続けました。 

ちなみに任天堂の「ファミリーコンピュータ」が発売されたのが82年の夏。 
そんな時代。 

アニメ映画といえば、この「銀河鉄道の夜」の前年に、宮崎駿監督の説明不要の傑作「風の谷のナウシカ」が公開されていました。 
が、当時の世の空気感では、「ナウシカ」は、私のような子供向けではなかったんですよね。 
もうちょっと上の、中学生高校生以上向けな感じで。 
あくまでも私が感じていた「空気感」ですが。 

が、「銀河鉄道の夜」は、来場する人の年齢の幅は、子供からお年寄りまで。 
「ナウシカ」よりも幅広くて。 
原作も国語の教科書に載ってもおかしくないような作品ですしね、その意味では、より文部省推薦に近い映画だったのではないかと思います。 

何がいいたいかというと、あまり有名ではないけど、 

私にとっては人生3本指に間違いなく入る、 
思い入れの深い映画。アニメ映画の最高峰。 

ということです!( ・∀・) 


何がいいって、一言でいうと雰囲気ですかね。 
静かで冷たい感じ。神秘的。 
絵の雰囲気もそうなのですが、Y.M.Oの細野さんの音楽が本当によくマッチしてて。 
声優陣の声の演技もすばらしくて。 
もとより、原作の「銀河鉄道の夜」の「雰囲気」も抜きには語れないですね。 

「感動して涙が止まらないです」というような映画ではないと思います。 

とにかく、本で言う「心地いい読了感」みたい感じ。 
「ああ、なんていい映画だったんだろう」っていう感動が静かに押し寄せてくるんよ。 
そんな感じの感動があると思います。 


前置きが長くなりましたが、ということで。 
この「グスコーブドリの伝記」も楽しみにして観にいきました。 


ここからは、ネタばれあり。ちょっとした感想くらいのことを書いてます。 
これから観る予定のある方はここで回れ右! 

いいですね? 

では↓↓↓ 












































ほんとうにいいのね?↓ 





































正直なところ、自分の中での期待値をあまりにも高くしすぎていたんだと思います。 
ハードルを上げすぎてた。だから、いい映画なんだろうけど、期待したほどではなくて。 
残念な感じの気持ちの方が強かったかも。それくらい「銀河鉄道の夜」がすばらしすぎた。 

絵は期待以上にきれいで、暖かかったです。 
この「絵」は、アニメならではですよね。実写やCGでは絶対に出せない暖かさがある。 
「イーハトーヴ」の、空や山や森や田んぼ。 

まぁ、ますむらさんのネコも味があって好き。 

音楽も、良かったですよ。すばらしかった。 
今回は細野さんじゃなく、小松さんっていう聞いたことのない人だったからどうだろうと思っていたのですが。
歳は私と一緒くらいの人ですが、才能あるんだろうなー 

この作品の世界にマッチした、いい音楽でしたよ。 
私は割と、同じメロディーがちょっとずつ音を増やしたり、変わったりしながら繰り返されていく、ってパターンの曲が好みのようで。 
この映画のテーマ曲も、そんな感じです。エンドロールはちょっと感動しました。 

が、ラストシーンの小田和正はいらなかったんじゃないかなぁ。 
あれがせっかくの感動を台無しにしたといっていいくらい、私の中ではしらけてしまって。 
その意味では、声優も俳優じゃなくてプロの声優を使ったほうがよかったんじゃないかなとも思えて。そのあたりがすごく残念です。 


ストーリーは、次から次へと不思議や「?」が押し寄せる感じで進みます。 
「銀河鉄道の夜」もそうだったんですけどね、なんか夢みたいな。 
「今のはなに?どういうこと?どういう世界?」っていう理解が追いつかないまま、次々にシーンが展開して話が進んでいく。 
なので、こちらも、そういう「消化」はおいてけぼりにして、深く考えずに次々にそのシーンを味わっていく感じ。
その、観てて不思議な感覚は、「銀河鉄道の夜」のスタッフの技だなー 

って思いました。 

原作は、きっと読んだほうがいいんでしょうね。 
後でYahoo映画のレビューを観てると、原作からはけっこう大事なところがカットされてて違う物語になってしまってる、っていう感想が少なからずあったので。 


なんか、内容の薄い感想になってると思うでしょ。 
肝心のストーリーや、メッセージに関するところに触れてない。 

触れられないんです。 
なんとなく、原作を表面的にさらった感じの映画、っていうように見えていて。
だから、「雰囲気」は感じられてはいるけど、内容はあまり理解できてないし、伝わってもいないからかも知れません。 

長かったですがそんな感じでした。 

↓パンフレット 
 

次は「おおかみこどもの雨と雪」を狙いたいと思います。 

ではまた!