ある豪華客船が航海の最中に沈みだした。船長は乗客達に速やかに船から脱出して海に飛び込むように、指示しなければならなかった。船長は、それぞれの外国人乗客にこう言った。
アメリカ人には「飛び込めばあなたは英雄ですよ」
イギリス人には「飛び込めばあなたは紳士です」
ドイツ人には「飛び込むのがこの船の規則となっています」
イタリア人には「飛び込むと女性にもてますよ」
日本人には「みんな飛び込んでますよ」
こんなジョークと解説がてんこもりの本です。全く笑えないものもありますが、中には声を立てて笑ってしまうものも多く、とても楽しめました。その国の人が見たら怒りだすかも知れないような失礼なものも多いですが、そこはジョーク。大人の大度で深く考えずに読むのがいいんではと思います。
私たち日本人が、普段それほど注目しない事象も、外国の人たちから見たら、おかしく見えたり、日本ならではと思われることも結構あるものなんだと、新鮮な発見も多かったですし、一方で、そんな風に見える世界の人の素朴な発想、視線がまた面白いです。
日本人を対象にしたジョークが主題の本書ですが、日本人だけでなく、世界各国人が世界的にはどんな印象を持たれているかを読むのもまた面白い。
私にはロシアやソ連を対象にしたジョークに笑えるものが多く、とても好意的に受け止められました。なんちゅうか適当で楽天的なところがイイ!ロシア人って愉快な人たちなんですね。
ユーモアには国境はないぞと。世界の全ての国の人が仲良くなれるような気分にさせてくれる一冊です。