未来を拾いに

aikoのことしか頭にないひとのブログ

細田さんと浦沢さん

2009-09-24 02:44:18 | 雑記

一週間・・いや二週間かな?ずーっと忙しくて録画見るヒマが全くなく。 
この土日は結構消化しました。 


特にイイのがやっぱ「官僚たちの夏」! 
「天地人」よりよっぽどおもしろい。 

激アツ!!! 

民放の連続モノのドラマでこんなおもしろいのは何年ぶりに見たかなあ。 
たぶん初めてではなかろうかと。 
特別編成の2時間3時間の3夜連続とかではあったような気もしますが。 
脚本もいいけど、それ以上に役者が揃ってるのがいいんでしょうね。 

来週は沖縄返還。今から楽しみ。 


ほか印象に残ったのがNHKの2本。 
ひとつが「爆笑問題の日本の教養」。 
ひとつが「トップランナー」。 

爆笑問題の方は、「YAWARA」「20世紀少年」などでおなじみの漫画家・浦沢直樹さんと爆笑問題とのトーク。 

トップランナーの方は、アニメ映画監督の細田守さんのトーク。 
「時をかける少女」「サマーウォーズ」を作った人ね。 


お二方とも、「表現者」っていうあたりで共通しています。 
テレビで初めて見たのですが、友だちになったら楽しそうな人だなーっていうか、すっげーいい人そうで。
で、思ったより普通の人なんだなあと。 


普通の人っていうのは、思ったよりもナナメでないというか、おもしろいと思うこと、楽しそうなこと、気持ちやココロの普通の動きとか考えてしまうようなこととか、そういうあたりの目線や、こんなことを感じてますとか思いますとかいうところが、意外と普通の路線だなあ(深いけど!)というところにとっても感心しました。

真面目で真剣なんだけど肩の力を抜いたところがあって自然だしね。 
こう、「なんちゃらでなければならない!!」「なんちゃらなはずだ!!!」みたいなうるささがない。
「おもしろいだろ!!」っていうおしつけがない。 


「ちょっとちょっと、これっておもしろくない?」みたいな感じでしょうかね。
要は独善的ではないっていうところでしょうか。普通に話せる人って印象でした。 

トークがおもしろくてね。 
うなずいたり、へーって思ったり、なるほどなーって思ったり、「あるある」と思ったり。 
あっと言う間の30分だか60分だかだったような気がします。 


マンガもアニメ映画も、普通の映画とか小説とか新聞記事とかブログとかドラマとか、ゲームや音楽もそうかも。創作落語とかお笑いとか、絵とか美術とか写真とかも? 
自分の思ってることとか、考えてみたことを他人に伝えて、何かを感じてもらう、考えてもらうってことはなんだか深くて難しいことのように思えるのですが、そういうことをある形でもって実現できてるってのはすごい仕事だなぁと思います。 

もちろん、そのまんまストレートに直線的に表現するのではなくて、何かに意味を持たせて、シンボリックな形で表現をするわけなんですが。 


他人の考えてることとか他人の気持ちって、ゲンミツには絶対わかんないじゃん。 
「わかる」っていう人もいるけど、その「わかる」は、 

・自分の単なる想像に絶対の自信を持っている=わかる 
・自分の体験に当てはめて「同じような感じなんだろうな」と決めている=わかる 

のどっちかではないかと思うんです。 
ワタシはアナタではないし、アナタはワタシではない以上、お互いの考えてることは明瞭には一生かかっても見えません。
医学的物理的な意味でね。 


であるのに、そういうことを、「私はわかる」って言い切ってしまうなんて、私にはちょっとできないのですが、そういうことを、この2人の表現者はきちんと謙虚に受け止めているなぁというように、私には思えたような気がしました。 

逆さまにして考えたら、自分が頭の中で思ったり考えたりしている、言葉にできないような抽象的なモヤモヤした浮かんだり消えたりするような、整理されてないような・・・ 
そういう「中身」を「表現する」って難しくない? 
日常会話とか、何とか言葉にできることぐらいだったらともかく。 

私が今こうして日記書いてて、うまく言いたいこと・・・っていうか頭に浮かんでる何か、をそのまま書けなくて苦しいです、みたいな感じにぶち当たるはずなんだ。 
けどそれを形にしなければならないわけですよ。しかもそれがおもしろくなければ食えない。 

すごいって。 

お二方とも、自分が棲んでる世界、マンガとアニメ映画。 
そこをとても住み心地がいいというふうに思ってるみたいでした。 
ひとつには、白紙から全てを描けるという意味で、自由で制約がないというところ。 

細田さんは、「アニメではそういうことができてしまう」と言ってたし、浦沢さんは、「映画とかにいくと『進出』ってすぐ言われるが勘弁して欲しい。映画の方が上みたいじゃない」というようなことを言ってました。 

行間や絵にいろんな意味やメッセージを込めているもんなんだなあ 


時をかける少女といえば筒井康隆さんの代表作。 
星新一、小松左京とともに、私にとっては「読書の楽しさを教えてもらった恩人」です。 
中学~高校くらいのときに本当によく読みました。 

筒井さん代表作にはもうひとつ、テレパスの話あるでしょ。そう、「火田七瀬三部作」シリーズ。 

あの話を読んでから、たまーに思い出すように↑こういうことを考え始めては止まらなくなるときが今もあります。 

他人の考えてることが判るってどんな感じなんだろうと。 
そして、それができない理由があるとしたらそれは何だろうか。 

みたいな。 


きっと筒井さんもそれを書くときに、同じようなことを考えてあの作品になったんだろうと思うわけですよ。 

普段、あんまりひとが気にも留めないような小さなこと、当たり前のように通り過ぎてることに対してふと立ち止まって考えてみる、思ってみるっていうこと。 

そういう作業をいっぱいしまくってるから、あんなに面白い話やモノを作ることができるんだろうし、他人にも伝えたくなる、それをライフワークにしたくなるほどに。 


きっとそんな人たちなんだろうなと思います。 


なんか書きなぐりで全然整理できてないけどいいや。 
表現というのは難しいですなぁ 


んじゃまた