TBS「官僚たちの夏」が終わりました。
ラストシーン。
繊維産業の経営者や労働者?
デモ隊にボコボコにされる風越(佐藤浩市)と庭野(堺雅人)。
デモ隊が機動隊に排除されたあと。
国内産業保護派の盟友(上司と部下ですが)の2人の通産官僚が、照りつける真夏の太陽の下、取り残されたように語らいます。
太陽を見上げて。
「庭野。ニッポンはどこにいくんだろうなあ・・・」
で、沖縄返還の1969年(昭和44年)から日本が辿ったその後の時代の映像を背景にしたスタッフロール。
コブクロの歌にのせて。
私は昭和49年生まれ。
ここまでは私が産まれる前の話でしたが、ここからの映像はほぼ重なります。
記憶にあるかどうかは別にしてね。
大阪万国博覧会。「太陽の塔」
札幌冬季五輪。スキージャンプの選手の映像。
「沖縄県」のプラカード。昭和天皇がなにかを読み上げてる映像。新沖縄県発足式典。
浅間山荘事件でしょうか。鉄球クレーンの映像。
主婦の皆さんがトイレットペーパーにどーっと群がってる映像。オイルショックか。
日中国交正常化。日本と中国の国旗の前で田中角栄と中国の誰かが固い握手。
上野動物園のランランとカンカン。
ミッキーとミニーとドナルドがテープカットな映像。東京ディズニーランドオープン!
御巣鷹の尾根に横たわる日本航空123便の残骸。
「平成」の文字の額を掲げる小渕官房長官。
ジュリアナ東京。
ベルリンの壁の上でつるはしを振るう人々。
クレーンに吊り下げられて下ろされるレーニンの銅像。ソ連崩壊。
渋谷のガングロギャル。
携帯電話を手にする街の人々。
地下鉄駅構内から担架で運び出される人たち。サリン事件。
スペースシャトル打ち上げの映像。
煙が立ち上る神戸の空撮映像。折れた阪神高速。ひしゃげたビルディング。
ワールドトレードセンターにつっこむ旅客機。
「大蔵省」の看板が外され、「財務省」の看板にかけかわる映像。
「経済産業省」の看板を序幕する・・・これは平沼さんかな?
・・・なんか感慨深いものがあるじゃないですか。ねぇ。
歌はコブクロですが、私の脳内では
「まーわるーまーわるよ時代はまわる~♪」ね。名曲中の名曲!
-「沖縄の祖国復帰なくして日本の戦後は終わらない」。
日本人で唯一ノーベル平和賞を受賞している佐藤栄作元首相の有名な演説だそうです。
沖縄返還の代償として、「繊維の対米輸出自主規制を丸呑みします」って密約がニクソンと佐藤栄作の間にあったんじゃないかって言われてるそうですが。
自動車のときの橋本通産大臣のことを思い出したりして。
自動車は私が大学生のときでした。
今は経済摩擦は日米じゃなくて米中ですよね。
日本は敗戦国でしたが、中国はいわゆる戦勝国。安保理の常任理事国の一角を占め、拒否権を持ち、核兵器も保有しています。
日本は米国にいろんなことを呑まされてきて、それでも頑張って今があるんだなぁと思うじゃん。
文字通り血の滲むような企業努力をして。
産業界の人たちは、世界に追いつくために。
労働者や自営業の人たちは、生活を豊かにするために。
みんな頑張って。
昭和30年代といったら、両親の両親、祖父母が現役世代だった頃でしょうか。
えらいなぁ。
若いときは戦争で、戦後復興の苦しい時代に働き盛りで。
一家を守り子どもを育てあげたんですよ。
そして今わたしの世代がいるんですな。
朝日新聞の記事に、経産省の官僚の人にこのドラマの感想をきいてみた、っていうのがありました。
「さすがにかっこよすぎ」だそうですが(笑)
このドラマは、天下国家に志をすべるっていうかね。
よく台詞にあらわれていましたね。
「この国をどうしたいんだ!!」っていう。
やり方は違えど、意見の衝突はあれど、それぞれの理想、思いがありました。
で、高橋克典がカッコイイ件w
いや、良いドラマだったと思う!
DVD-BOXまではさすがに買わないけど、原作は買って読まなきゃ。
「ニッポンはどこにいくんだろうなあ・・・」
今を生きる視聴者の皆さんも、きっと同じ思いを持ったんじゃないかなと思います。