玖波 大歳神社

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三 中世における変化  三 神=心合一

2012-01-25 20:58:03 | 日記・エッセイ・コラム

 三 神=心合一
 権神・実神・本覚神という分類の中で実神こそ神の本質であり仏の利生を示すものであるという主張が現れる。一方で神を仏教における煩悩を生み出す三毒(貪欲・瞋恚・愚癡)の象徴の蛇とし、他方で仏の化身としている。故に神は衆生の煩悩の形象化した姿で衆生の心中に常に内在しており、同時に仏が垂迹した姿とする説である。神が衆生の中に内在するという考え方は、仏教の「仏性」という考え方から出ていると言われている。これは、衆生が成仏可能なのは、本来的に誰にでも仏になるべき因子が内在しているというもので、これが発展して、すべての衆生は本来覚っている存在であり、必要なことはそれを自覚することであるという本覚思想になり、神=心合一となった。それが実神権神の区別の意味を失わせ、仏が神の姿を借りて衆生救済をするという和光同塵へと移っていく。


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