もんく [とある南端港街の住人になった人]

設計の練習

学校で習っていても実際の機械設計はやってみないと躊躇してしまものらしい。

先日、ある簡単な図面を若いエンジニアに渡しておいて試作品を作らせておいたところ、全く幼稚なミスをして実物で調整してしまおうとしていた。この会社らしいと言えば本当にらしいミスなのだ。だいたいにおいて設備でもツールでも作ろうと思うと外の会社にお願いね、と言って済ませてしまうから何がどうダメか、間違えてきたか、それとも意図的に端折って作られたかすらわからない。つまりは出来てくれば不良品でも金を支払ってしまう。

そんな会社だからせっかく大学で設計の勉強をしてきた人間を雇ってもその能力も知識も使えないし、無駄にさせてしまう。今回はちょうど良い機会なので機械設計の練習なりそうな課題を数個やってもらう事にした。試作品であれば間違っても勉強にはなるだろう。

誰もが知っているように、最近はCADが使える=設計ができると勘違いしている人が多い。この会社でもその通りで、以前に3D CADで設計すると言う者がいてやってもらったところ、単にモデリングができるだけで使い物にならなかった。その次にもう1人やってもらったところ、その人もお絵描きしかできない事がわかった。

自分で図面が少しも描けないのだから他社に頼んだ物がまともに出来てくるわけがないのである。

せめて今回の2人は簡単な図面が2D描けるようになってくれれば良いのだが。それほど図面を描く機会は無くとも、少なくとも他人の図面を評価できる程度になることを祈ろう。まあ、会社が幼稚なのでそれでもエキスパートと呼ばれる事は可能なはずだ。

彼らを見ていて一番の問題は、自信が無い事だ。自分で何かの数値を決める前に上司にお伺いを立ててしまう。だから設計の感覚が育たない。自分でこうだろうと決めても間違いもあれば考え違いもある。間違ってから理由を納得すれば良いのだが、最初からこうしろと指示されてしまうと理由が理解できないままに図面ができてしまう。そう言う人は図面を完璧な物だと思いすぎてしまって実際の不具合の理由にもたどり着くことができなくなる。二重にも三重にも危険なのだ。

特にこの会社では理由がどうあれ、声のデカい上司の言うようにやる、と言う馬鹿げた文化があるのでダメはダメなまま何年も放置されている。会社がダメな位は許されるが若者の能力まで潰す権利は無いのだ。

なので、時間が許すうちは少しでも設計ができるように手助けできれば、と、思っている。自分としてはインスタントな解決策を金で買って会社や上司に褒められる(この会社ではそれをする事が求められるし、実際にも何か素晴らしい物を買う事が目的のようになってしまっている。)より、こうして地味だけれど彼らのスキルに貢献できる方が良い。
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