昭和天皇のお言葉 緒方竹虎氏が言う
修猷館高校の創立70周年記念に講演(昭和30年より)
知られざる緒方竹虎の「改憲への思い」
講演はまず終戦直後、米内光政が昭和天皇に拝謁した際の話から始まる。米内が敗戦を詫び、復興というものには恐らく五十年はかかると思われるが、「何とも申し訳ないことであり、何卒御諒承をお願い致します」と言上したのに対し、昭和天皇は何と以下のように仰せられたというのである。
講演はまず終戦直後、米内光政が昭和天皇に拝謁した際の話から始まる。米内が敗戦を詫び、復興というものには恐らく五十年はかかると思われるが、「何とも申し訳ないことであり、何卒御諒承をお願い致します」と言上したのに対し、昭和天皇は何と以下のように仰せられたというのである。
「五十年で日本再建ということは私は困難であると思う。恐らく三百年はかかるであろう」
そのお言葉に、恐懼の余り米内は暫く頭を上げることができなかった、と緒方は紹介しつつ、日本再建という仕事はかくまで容易ならざるものである、とまず指摘するのである。その上で、自分はこの仕事に残生を打ち込む心算であるけれども、その完成ははなはだ覚束ない。ゆえに諸君のような若い人にこの志を継いでもらい、やり遂げてもらう他ない。実は自分はそのことをお願いしたくてここに参ったのだ、と述べるのだ。
「こういう憲法というものは何としても私は改正しなければならない」。そうでなければ、「国民の独立の気魄というものは私は湧いて来ないと思う」。――緒方はそう繰り返し、最後に後輩たちに懇願するがごとく再度訴えるのだ。
「どうか……皆様こそ、日本独立気魄の中心をもって任じ、将来、日本を立派な国に仕立て上げ……それは九州の一角における修猷館の人たちによって、日本再建の推進が行われたということを、将来の歴史に残していただきたい」
講演から六十年、こんな思いをもつ政治家、今いかほどありや。(日本政策研究センター代表 伊藤哲夫)
〈『明日への選択』平成27年6月号〉
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