線香の夢

　今日の朝、起きる５秒くらい前に夢を見ました。それは線香が入ったふたつの箱を見ている夢です。ひとつは無香の緑色のもので、もうひとつは水色の色をした香りのある線香です。起きたときは、線香の夢を見てしまって身内に不幸か何かあるのかと心配に、そして夢辞典を見ると「先祖に対する想い」、「先祖からの伝えたいこと」というふうに書かれていました。予想外で安心しています。先祖の事を最近忘れかけていたから夢を見たのかもしれません。先祖＝大昔から数えていったなら数えきれない人数です。人間に生まれ変わらずに、魂だけで過ごしている人もいるかもわかりません。

　線香というと思い出すのが火事です。家は火事になった事があります。火災の原因は、母が使っていない石油ストーブに段ボールを置いたかもです。ちょうど祖母は仏間で線香を焚いてお祈りしている時でした。祖母は火事に気が付き母と二人でバケツに水を汲み、必死で消火活動をしたようです。私は下校時でしたので、近所の生徒は私の家が火事になっている！と教室まで知らせに来てくれました。自分の家が火事だと聞き、頭が真っ白になり、どの道を通って家についたか全く記憶がないのです。同級生が心配して後ろから何人もついてきていたようでした。家の近くには消防車が何台も止まっていて、家を見るのが怖かったのですが、勇気を出し、関係者以外の包囲網のテープをくぐり、家の中へ入りました。母と祖母は動揺し、焼けて一部黒くなった壁を見ていました。祖母は足にかるいやけど、母は無事で、ボヤで済みました。命があるだけありがたいなあとつくづく思いました。

　なぜだか線香もロウソクも、縁がなくなりました。線香の煙やアロマセラピーなど昔は風情があって好きでした。私の家の近辺だけ、巡回が厳しくなったのだと思います。夏になっても公園で花火をしている子供を見かけません。きっと火の後始末もゆるくはないし、不人気になったと思いました。そのおかげで火災は昔に比べて少なくもなり、こうやって時代の流れを見ることができて嬉しいです。