あの日から27年、、、、。
ジェットコースターのようにグルングルン揺さぶられ、子供達を見に行こうとベッドから起き上がろうとした主人がベッドの上でポンポン跳ねて起き上がれなかったあの日。警察も消防も回って来なかった。近所の大きな建物や木造アパートが倒れて崩れ、明るくなるに連れいつもより見晴らしがよくなっていた。
ヘリコプターが一杯飛び回る。救助をする訳でなく報道用なのか何機も旋回してパタパタとてもうるさく、腹立たしい。ラジオ付きカセットプレーヤーが唯一の情報源だった。
夜になって何か食糧が届いているかと近隣の小学校に行ってみたら、毛布を被った人達が運動場で焚き火をしてた。教室はほぼ満杯だったけど、水も食糧も無く、只、只、皆無言で静かだった。大きな真ん丸な満月が煌々と光っていたあの日。
家族で大阪の知人宅へ行くべく、電車が動いている西宮北口まで他の人と一緒にゾロゾロ歩いて行った。電柱が倒れて道を塞ぎ、救急車等が立ち往生していた。全てが灰色になっていたあの日。
梅田に着いたら、余りにも普通過ぎて、涙がこぼれたあの日。
忘れない。忘れられない。忘れまい。