昔々、遥か北の国にひと雫の涙が辿り着いたと言われています。
その涙は、北風の娘であるユキのものでした。
ユキは氷の宮殿で生まれ、風と氷の力を持つ美しい女性です。
ある日、彼女はひとりの若者、カゼと出会いました。
カゼは温かな風の精霊であり、優しい心を持った青年でした。
ユキとカゼは出会った瞬間から互いに惹かれ合い、愛を育んでいきました。
しかし、その愛は氷と風の間に立ちはだかる運命に翻弄されることになります。
北風の国では、氷と風が決して交わることのない掟がありました。
ユキとカゼの愛は真実でありながらも、その運命を受け入れることが難しい状況でした。
北風の女王であるユキの母は、二人の関係を受け入れることができず、決別を迫ります。
ユキは苦悩し、後悔の念にかられました。彼女は氷の宮殿からひとり逃げ出し、カゼとの別れを迎えることを決意します。
カゼもまた、愛するユキとの別れを受け入れることを強いられ、悲しみに暮れました。
そうして、ユキとカゼは涙に暮れる日々を過ごしました。
ユキの涙は氷となり、カゼの悲しみは風となり、北風の国を覆い尽くしました。
その悲しみの涙と風は、人々の心を打ち震わせ、永遠に続く日々の始まりとなったのです。
しかし、しだいにユキとカゼの愛の真実が北風の国中に伝わりはじめます。
多くの人々が二人の決別を嘆き、愛を取り戻すべく様々な行動を起こすようになりました。
その結果、北風の女王もまた自らの心を見つめ直し、ユキとカゼの愛を認める道を選ぶことになりました。
ユキとカゼは再び出会い、氷と風が交わる奇跡を起こします。
北風の国は再び平和であり、愛と絆に満ちた場所となりました。
ユキとカゼの愛は、逆境を乗り越え、困難に立ち向かうことの大切さを教えてくれるものでした。
そして、その愛は永遠に語り継がれるでしょう。
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