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Aiの文章生成でブログを書いてみた。
それ以外もあるよ。

奮闘

2024-10-25 17:21:00 | Ai生成





夜の9時過ぎ。研修で訪れた地方の宿泊施設は思いのほか静かで、周りには何もない。携帯の電波も時折切れてしまうほど、ここは本当に遠い場所だ。都会での喧騒から離れて、心は穏やかになる――はずだった。だけど、どうしても一つのことが気になってしまう。タバコがない。

「研修先から最寄りのコンビニまでは車で10分ほど」と聞いていたけれど、車を持っていない私にはその10分が途方もなく遠い。バスで行こうかと一瞬考えたけれど、バスは次の日の午前9時まで来ないらしい。仕方なく歩くことにした。

歩き始めた時は、まだ軽い気持ちだった。「こんな夜の山道を歩くなんて、ちょっとした冒険かもしれない」と。でも、すぐにその思いは打ち砕かれた。宿泊施設を出て10分も経たないうちに、道に灯りがまったくないことに気づく。周りを見回しても、何一つ光るものがない。月も雲に隠れてしまい、漆黒の闇が広がっているだけだった。

仕方なくiPhoneのライトをつけて、ぼんやりと照らされる足元だけを頼りに進む。山道は想像以上に険しく、足が石にぶつかるたびに、心の中でため息がこぼれる。それでも、なんとか前に進むしかない。「タバコを吸いたい」という衝動が、私を前に押し出していた。

1時間半が過ぎたころ、ようやくコンビニにたどり着いた。時計を見ると、予想以上に時間が経っていたことに気づく。疲れ切った体を引きずりながら、店内に入る。冷えたビールやお菓子、色とりどりの商品が並んでいるけれど、私の目にはタバコしか映らなかった。

お目当てのタバコを手にして、レジで会計を済ませたとき、ふと我に返った。「これ、帰りも歩くんだよね?」往復で3時間。灯りもない山道を、またあの暗闇の中に戻るという現実が、突然重くのしかかってきた。

帰り道、iPhoneのライトだけを頼りにまた歩き始める。先ほどよりも一層疲れが出て、足が思うように前に進まない。疲労に加えて、山の静けさが不気味さを増してくる。ふと、「よくよく考えたら、こんなところでクマが出てもおかしくないよね」と思い始めた。以前、ニュースで見た「山道でクマに襲われた」という話が頭をよぎる。急に足がすくんだ。

夜の静けさの中、カサカサと風で揺れる木々の音や、どこからか聞こえてくる小動物の鳴き声が私の耳に響く。そのたびに、心臓が跳ね上がる。足が速くなるのを感じながらも、意識的に落ち着かせようとする。早く宿に戻りたい一心で、ただただ歩き続けた。

ようやく宿に着いたのは深夜12時を過ぎたころ。汗だくで、足は重く、息は上がっている。これだけの奮闘をして、手に入れたのはタバコ一箱。「なんだか、タバコ1本の重みが急に増した気がするな」と、私は小さく笑ってしまった。

それにしても、今は少し後悔している。たかがタバコのために、3時間も灯りのない山道を往復するなんて。そんなの、冷静に考えれば普通じゃない。だって、もし途中で何かあったら?クマに襲われるか、迷ってしまうか、なんて考えると、ぞっとする。

今思えば、コンビニに行くのを諦めて、ただ大人しく寝ていればよかったのかもしれない。明日の研修もあるのに、何をやっているんだろう、私は。でも、その時は「どうしてもタバコが吸いたい」という思いが勝ってしまったのだ。

部屋に戻って、ベッドに横たわりながら、ふと天井を見つめた。暗闇の中で手に入れたタバコは、いつもより少し美味しく感じた気がする。それはきっと、あの山道を乗り越えたからだろう。だが、次からはもう少し計画的に動こうと、心に誓った。

タバコを買うだけでこんなに奮闘するとは思わなかったけれど、これも一つの経験だ。何もない場所での小さな冒険が、日常の中で特別な瞬間に変わる。だからこそ、私は今、こうしてこの思いを文章にしているのだろう。

皆さん、もし研修先が辺鄙な場所にあるなら、ちゃんと事前にコンビニの場所を確認して、車を持っているか、バスが来る時間を調べることをおすすめします。そして、タバコの在庫も忘れずに確認すること。それが、私からの小さな教訓です。



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