初恋という言葉は、胸が高鳴る、綺麗な言葉ですよね。
押利鰤子です。
誰しもが一度は体験する、誰かを特別な存在として捉える感情。
私もその初恋に出会ったことがあります。
当時、私は高校生。勉強と部活に明け暮れる毎日の中で、ふとした帰り道に彼と出会ったのです。
彼は同じ学校の先輩で、眠たそうな顔をしながらも優しい笑顔を振りまいていました。
初対面なのに、何故か彼がそこにいることが当たり前のような感覚に包まれました。
片思いという言葉がぴったりと似合う、初めての感情。
彼に気になることがあると、部活後にわざと彼と一緒に帰るようになりました。
彼の話し方、笑い方、そしてその丁寧な態度に、ますます彼に惹かれていきました。
しかし、恋を知らなかった私は、彼との距離を縮めることができずにいました。
彼との会話も、いつもは無難な話題ばかり。勇気を振り絞って告白しようとしても、口に出すことができませんでした。
そんな中、卒業式の日。
彼に制服姿を見せることができる最後の日。その日も、帰り道に彼と一緒に歩いていました。
ずっと先輩としてだけではなく、もっと特別な存在として見てもらいたい。
そんな思いが胸を焦がしていました。
そして、ついにその時がやってきました。
私は勇気を振り絞って、「実は…」と言葉を口にしようとしました。
しかし、言葉が詰まり、思い通りにはなりませんでした。
その時、彼は何も言わず、私に微笑んでくれました。
その微笑みが、私にとっては一生忘れられない思い出となりました。
初恋は、未熟な感情や勇気を養う場でもあります。
片思いの苦しみや、勇気を振り絞る緊張感。そんな初恋を通して、自分自身を見つめ直す機会を得ることができました。
その経験があるからこそ、今の私がいるんだと思います。
それは、誰しもが一度は経験する特別な感情、初恋の力なのかもしれません。
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