秋ねえ。ナガイケン

2024年10月26日
秋の訪れは、まるで古い友人がふと訪ねてきたかのような心地よさをもたらす。

窓を開けると、金木犀の甘い香りが風に乗って部屋に流れ込み、思わず深呼吸をしてしまう。
あの香りは、どこか懐かしく、そして少し不思議な気持ちにさせる。


朝の散歩道には、栗のイガが転がっている。足元でカリカリと音を立てるその感触は、秋の始まりを告げる合図だ。
栗を拾い上げると、その重みが手に心地よく、自然と微笑んでしまう。栗ご飯を炊くことを思い浮かべると、胃のあたりが温かくなる。
柿の木も、たわわに実をつけている。オレンジ色の果実が、青空を背景に鮮やかに映える様子は、まるで絵画のようだ。熟した柿を一口かじると、口の中に広がる甘さと、ほんのりとした渋みが絶妙なバランスを奏でる。
梨もまた、秋の果物の主役の一つだ。シャリシャリとした食感と、みずみずしい甘さが、秋の涼しさと相まって、心を満たしてくれる。梨を食べるたびに、秋の涼風が頬を撫でるような感覚に包まれる。

少し涼しくなってきたこの季節、朝晩の冷え込みが心地よく、毛布にくるまる時間が増えてきた。

夏の暑さから解放され、心も体もリラックスしている自分に気づく。

秋は、何か新しいことを始めるのにぴったりの季節だ。