フクロウの遊び場

暇が出来ました
いつまで続くか分かりませんが、足跡として記録しようかと思います

究極の初代ツンデレ 磐長姫 に会いに行ってきた

2022-09-05 17:26:00 | 日記
ご覧いただきありがとうございます、オウルです
今回結構長いです



前回木花咲耶姫(コノハナサクヤヒメ)が祀られている北口本宮冨士浅間神社の方へ参拝して来ました



なので今回はその姉姫、磐長姫(イワナガヒメ)を祀っている雲見浅間神社へと参拝して来ました



こちらが妹、木花咲耶姫の方



こちらが姉、磐長姫の方です


多くの浅間神社では御祭神が木花咲耶姫、磐長姫の父親である大山祇命(オオヤマツミノミコト)、木花咲耶姫の夫である邇邇芸命(ニニギノミコト)です

たまに磐長姫も一緒に祀られている事もあるんですけどね、結構少ないみたいなんですよ



神話での話になりますが、邇邇芸に大山祇が姉妹を嫁がせました

磐長姫と咲耶姫ですね

桜の語源となったとされるほど、とても美しい木花咲耶姫は娶られたものの、醜女と言われたとされる磐長姫は邇邇芸から父親の元へ送り返されたそうです

その後ヘコんだ磐長姫が何処かへ隠れ住むのですが、それは地方によって土地が変わります

僕が行った雲見浅間では、その神奈備である烏帽子山に引き篭もったそうな

多くの情報ではその後、磐長姫は咲耶姫を呪い隠れてより醜い岩山となり、姉思いとされる咲耶姫は背伸びをして姿の見えない姉を探し続けてより高く、美しい富士山となったそうな

ですが磐長姫の磐は岩、石に通じ、永遠の命を象徴する姫だったそうです

咲耶姫のみを娶った邇邇芸に対し、磐長姫も娶れば永遠の命を得たのだと呪いをかけたそう

人の寿命が短くなった由縁とされています

世界に散らばるバナナ型神話の一つとされていますね



とまぁ長々書きましたが、ここからが本題です

磐長姫の神奈備〝烏帽子山〟は神仏習合の折、修験者(山伏)もこの山を登ったそうです

修験者が登ると言うのを聞けばピンとくるかも知れませんが、それはそれはスーパーハードな道のりでした

彼等は霊山と呼ばれる山を踏破し厳しい苦行を行い、山岳が持つ霊力を身に付けることを目的としています

そんな人達が登る山



GWに聖地である大峯山寺を登拝しましたが、うっすら思い出すほどしんどかったです


それでは追憶していきましょう





鳥居をくぐってすぐ案内看板がありました

こんなところでロッククライミングする奴なんて居るのか、罰当たりな



階段を登り始めてすぐに御神木である夫婦松が現れます

なにぶんデカい

一つの根から二本の松が生えているのか、二つの隣り合う松がくっついたのかは分かりませんが、とても大きな二つで一つな松です



そしてまたすぐに昇龍松が現れます

斜めにとても長く伸びる松は、確かに昇り龍のよう

途中を三本の丸太で支えています

そしてすぐに拝殿へ辿り着きます



手水舎で手を清めてから拝します




ここでは御朱印をいただくことが出来るのですが、料金はお気持ちでと書かれていました



料金箱は無く、御賽銭に代えます

本殿へ行くのがかなり厳しいので、お年寄りでも参拝出来る様に手前に拝殿が用意されているんでしょうね



御朱印と祝詞の紙をいただいたら拝殿の横にある階段で本殿へ向かいます

ここからが本番ですね



先の見えない急階段が始まります



何より階段の幅が狭いんです

僕の足は人よりだいぶ大きいですが、それでも一段が足の三分のニもありません

滑るし急だし狭いしでとても登りにくい



320段を登り切ると中宮があります

昔は女人禁制の時代もあったようで、女性の参拝者はここまでだったそうです





ここでも御賽銭をし一休み



木々の隙間からはかなり良い雰囲気が



最上段から下を見ると足がすくむほど

一番下は当然見えません





ここからは舗装路が無くなり、100%の山道になります





木の根階段を越え


ガレ場と呼ばれる岩を切って足場にした道を越えていきます



途中にふとこんな所が

〝相思の根〟と書かれています

ふむ

二つの並び合う木の根に対し付けられた名だとは思いますが、この名は考え深い

古事記では隠れ住んだ後磐長姫は八島士奴美神(ヤシマジヌミノカミ)と結ばれます

彼は須佐之男命(スサノオノミコト)と櫛名田比売(クシナダヒメ)の子とされています

その何代か後に、英雄大国主命(オオクニヌシノミコト)が居るんですね

この夫婦に因んで名付けられたのか?

ですが、その前に彼女は自分の妹と、夫になるはずだった方を呪っているんですよ


結果はどうあれ、僕としては磐長姫は咲耶姫を呪ってはいなかったんじゃないかな?

と、思います

まぁ邇邇芸は呪われても仕方無いとは思いますけどね

二人も女神をいただけるのに選り好みするんじゃないよって


磐長姫は永遠を象徴する方

永遠に妹を呪い続けるなんて有り得るのか?

元々姉妹仲は良かったそうな

共に居れないことを咲耶姫に分からせる為に、あえてきつくあたったんじゃないかと

そんな気がしてならないんですよね

あの相思の根は、磐長と咲耶なんじゃないかと




さて、進みます





息を切らしながらしばらく進むと、ようやく本殿が見えてきました



これまた急な石階段を登ると到着です



御賽銭をして拝します

妹さんの件をご報告

鍵のかかった戸の奥には祠があるのかな?


さて、これで参拝自体は終わりなのですが、この道には続きがあります



本殿横を抜け



これまた超絶急階段を登るとこの烏帽子山の山頂に着きます


南に見える大岩〝千貫門〟


天気さえ良ければ見えるであろう富士山方面



駿河湾

と、眺めは抜群です

これ夕焼けは尋常じゃ無く綺麗そうだけど、暗くなってからあの道帰ろうとすると本当に死にそうだな

姉妹の嫉妬伝説上富士山が晴れれば烏帽子山は見えず、烏帽子山が晴れれば富士山が見えずと、姉妹のエピソードにも似た話も残っています

この日も富士山は最後まで見れませんでした

この烏帽子山で富士山の美しさを誉めると山から振り落とされるとか

僕自身そんな方とは思っていませんが、まぁ禁忌は禁忌で守っておきましょう

直射日光の猛烈な暑さの中、時折吹く風がとても気持ち良く、山頂で1時間程休憩をして帰路につきました



と、今回はこんな感じで終わりになります

長々とありがとうございました

僕の勝手な推察も時折混ぜてありますが、参拝した後でやはり磐長姫は初代ツンデレだったんじゃないかと思いました

キツイ態度(呪い)をとり引き籠ったのも咲耶姫のため

愛するが故に遠ざかった

と、改めて思った次第です


ま、どう読み解こうと人の勝手であり、それが神話や伝説の面白いところでもあると思っています

答えなんぞ見付からんでしょう

でも自分の足で踏み締めて考え着いた〝答え〟には、自身持っても良いんじゃないかな?って思います

ご観覧ありがとうございました


では


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